一人きりの法廷 (光文社文庫)
2007年11月14日 読書記録第4紀(07.10~)
密偵ファルコシリーズ最新刊。
出ていることに気づかずに、たまたま帰りの通勤電車で読む本を探しに書店に入って、面白そうなマンガ文庫を物色したもののめぼしいものを見つけられず、何気なく足を向けた翻訳もの文庫コーナーに平積みされていて、家に帰れば読む本が積み上がっているのに速攻買い求めて読み始めました。
今回もファルコ節炸裂。ハメられ、頼られて圧倒的に不利な裁判の弁護を頼まれ、夜陰に紛れてボコボコにされるわ、思わぬ勘違いから大借金を背負うハメに陥るは。
でもちゃんと最後には一矢報いるし、最後の最後には思わせぶりな終わり方をするし、すかっとしますな。
今回はページ数の関係か訳者あとがきがなかったのですが、この巻のようにローマの相続制度とか裁判制度とかが話に大きく関わってくるものにこそ、解説を入れてほしかったです。
ISBN:4334761836 文庫 リンゼイ・デイヴィス 光文社 2007/11/08 ¥760
出ていることに気づかずに、たまたま帰りの通勤電車で読む本を探しに書店に入って、面白そうなマンガ文庫を物色したもののめぼしいものを見つけられず、何気なく足を向けた翻訳もの文庫コーナーに平積みされていて、家に帰れば読む本が積み上がっているのに速攻買い求めて読み始めました。
今回もファルコ節炸裂。ハメられ、頼られて圧倒的に不利な裁判の弁護を頼まれ、夜陰に紛れてボコボコにされるわ、思わぬ勘違いから大借金を背負うハメに陥るは。
でもちゃんと最後には一矢報いるし、最後の最後には思わせぶりな終わり方をするし、すかっとしますな。
今回はページ数の関係か訳者あとがきがなかったのですが、この巻のようにローマの相続制度とか裁判制度とかが話に大きく関わってくるものにこそ、解説を入れてほしかったです。
ISBN:4334761836 文庫 リンゼイ・デイヴィス 光文社 2007/11/08 ¥760
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君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956
2007年11月13日 映画鑑賞記録第2紀(05.12〜)"ドナウの真珠"とよばれる首都ブダペスト。
1956年、失われた革命とオリンピックの栄光があった。
二人はそこで愛と自由の灯をともした。
本作は、ハンガリーの失われた革命と、オリンピック史に残る「メルボルンの流血戦」の史実を背景に、女子学生ヴィキと水球選手カルチの歴史に翻弄された愛をドラマティックに描いている。一方に、革命にやぶれ多くの犠牲者をだした悲劇があり、一方に金メダルの栄光がある。このまさに運命の皮肉としかいいようのない現実の出来事が、見る人の心を激しく揺らすエモーショナルなストーリーを生み出した。
母国ハンガリーでは、「革命50周年」を祝った2006年10月23日に公開され、これまでのすべての映画を上回る最高の動員*第1週末を記録。つづいて欧米各国で公開。最も胸に迫るヨーロッパ映画、ハンガリー映画のベストと熱狂的に支持され、多くの観客に涙をあふれさせた感動作である。
彼らは革命を戦った。彼らは金メダルを得た。
しかし、涙を禁じえないラストシーン。
そこに勝者はいない。
久々の試写会。
よく練られた脚本のいい映画でした。涙が溢れることはなかったものの、しみじみと、自由と平和を享受できる自分の幸せを感じます。
ハンガリー動乱なんて高校の歴史でちょろっと出てきたくらいだったし、いつもプラハの春と混同してしまっていましたが、あんなにひどいことが平然と行われていたなんて。
ソ連軍に傷つけられる人々がかなり生々しく描写されるので、弱い人はご注意を。
主人公は、そんな共産体制下でオリンピックにも出場する水球の花形選手。ハンサムで、女はみんな自分になびくと信じている能天気な男なんですが、革命に身を捧げる美人を追いかけるうちに、自分が目を逸らしていた現実に向き合い、戦いに身を投じることになります。そういうところも、ナンパなふりをしていても結局は素直な性格なんだろうなぁというところがちゃんと描写されているので、革命の美女がほだされるのもよくわかります。
よい映画でした。
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ビフォア・サンセット
2007年11月10日 映画鑑賞記録第2紀(05.12〜) コメント (2)
再見。
日本語音声にして垂れ流しながら部屋の掃除。何気ない会話の妙を耳で楽しむ。
……のには、ちょっと女性の声優さんの声がイメージと違ったかな。
最後の男性の一言があったらすぐに暗転するもの、と記憶していたけれど、実際は、その一言の後、余韻のように、音楽に合わせて踊る女性の姿がしばらく映っていたことに気づいた。
あのセリフだけがすごいんじゃない。それに対して何も言わない女性があって、初めて成り立つお話なのだなぁ。
DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2007/09/07 ¥1,500
日本語音声にして垂れ流しながら部屋の掃除。何気ない会話の妙を耳で楽しむ。
……のには、ちょっと女性の声優さんの声がイメージと違ったかな。
最後の男性の一言があったらすぐに暗転するもの、と記憶していたけれど、実際は、その一言の後、余韻のように、音楽に合わせて踊る女性の姿がしばらく映っていたことに気づいた。
あのセリフだけがすごいんじゃない。それに対して何も言わない女性があって、初めて成り立つお話なのだなぁ。
DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2007/09/07 ¥1,500
狐罠 (講談社文庫)
2007年11月9日 読書記録第4紀(07.10~)
古美術業界を舞台にした、古美術商相手に贋作を仕掛ける「目利き殺し」をテーマにしたミステリ。
最近コンゲームに関心があって読んでみた。
古美術業界の薀蓄が詰め込まれていて、とある殺人事件の解決にも「一般には知られていない古美術業界の常識」がヒントになっていたりしておもしろい。
でも、ライトノベルじゃないからか登場人物たちの見た目の描写はほとんどなくて、重要な登場人物である、主人公に「目利き殺し」をそそのかす人物の見た目も年齢も描写がないので、てっきりおじいさんだとばかり思って読んでいた。
実は若いハンサムだったらしい……。
なかなか本筋に入らないなぁ、登場人物の描写が薄いなぁと思いつつ読んでいたらいつの間にか500ページの文庫の半分まで進んでいた。最初のつかみが重要なのは、やっぱりライトノベルの特性なのかしら?
ISBN:4062648547 文庫 北森 鴻 講談社 2000/05 ¥780
最近コンゲームに関心があって読んでみた。
古美術業界の薀蓄が詰め込まれていて、とある殺人事件の解決にも「一般には知られていない古美術業界の常識」がヒントになっていたりしておもしろい。
でも、ライトノベルじゃないからか登場人物たちの見た目の描写はほとんどなくて、重要な登場人物である、主人公に「目利き殺し」をそそのかす人物の見た目も年齢も描写がないので、てっきりおじいさんだとばかり思って読んでいた。
実は若いハンサムだったらしい……。
なかなか本筋に入らないなぁ、登場人物の描写が薄いなぁと思いつつ読んでいたらいつの間にか500ページの文庫の半分まで進んでいた。最初のつかみが重要なのは、やっぱりライトノベルの特性なのかしら?
ISBN:4062648547 文庫 北森 鴻 講談社 2000/05 ¥780
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山田睦月の19世紀英国海軍の帆船を舞台にしたファンタジー。
ディテールの描き込みは帆船スキーのツボにフィット。
とはいえ19世紀英国スキーには、階級社会の厳しさとかノブレス・オブリージュとかが物足りないかも。
そして、結局のところ”ファンタジー”なので戦闘描写はこれからもなさそう?
原作の大木えりか氏はどういう方かと思ってぐぐったら、日本SF大賞新人賞の最終選考に何度か残っている方のよう。
ほのぼの帆船ものとして希有なマンガなので、続きも追いかけます♪
ISBN:4403618820 コミック 山田睦月(大木 えりか) 新書館 2007/10 ¥578
ディテールの描き込みは帆船スキーのツボにフィット。
とはいえ19世紀英国スキーには、階級社会の厳しさとかノブレス・オブリージュとかが物足りないかも。
そして、結局のところ”ファンタジー”なので戦闘描写はこれからもなさそう?
原作の大木えりか氏はどういう方かと思ってぐぐったら、日本SF大賞新人賞の最終選考に何度か残っている方のよう。
ほのぼの帆船ものとして希有なマンガなので、続きも追いかけます♪
ISBN:4403618820 コミック 山田睦月(大木 えりか) 新書館 2007/10 ¥578
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ビューティフルマイスカイ
2007年11月1日 読書記録(まんが)
密林に勧められて、気になっていたこのマンガ、なぜか近所の本屋に置いてあったので買ってみた。
密林レビューにあったとおり、もう少し物語りに奥行きが欲しい気が。
でも、無闇にラブラブでもあほあほでもないのでよい感じかも。
ISBN:4877248102 コミック 日の出ハイム 海王社 2007/06/08 ¥610
密林レビューにあったとおり、もう少し物語りに奥行きが欲しい気が。
でも、無闇にラブラブでもあほあほでもないのでよい感じかも。
ISBN:4877248102 コミック 日の出ハイム 海王社 2007/06/08 ¥610
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31/57
2007年10月27日 本・映画にまつわるよしなし事
別に、今までとどこが違うんだ、と思わなくもないけれど(笑)、「活字倶楽部」の最新号特集は、「乙女と隠れ腐女子のための読書案内」。
この中で、古今東西の名作の中に「ヨコシマ要素」を見出す本57冊のリストが上がっていて、そのうち31冊が既読で、自分のぬるさを反省いたしました……。
精進します(笑)。
ISBN:B000XD6J0Y 雑誌 雑草社 2007/10/25 ¥1,020
この中で、古今東西の名作の中に「ヨコシマ要素」を見出す本57冊のリストが上がっていて、そのうち31冊が既読で、自分のぬるさを反省いたしました……。
精進します(笑)。
ISBN:B000XD6J0Y 雑誌 雑草社 2007/10/25 ¥1,020
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1999年七の月-上海(上)
2007年10月24日 読書記録(まんが)
行きの電車の中で本を読み終わってしまったので、帰りに駅前の書店をぶらぶらしていて、なんとなくコミック文庫の棚に寄ったらこの本を発見。以前読んだ同じ著者の「窮鼠はチーズの夢を見る」が非常に素晴らしいBLだったので、ためしに買ってみる。
いわゆる香港黒社会もの。ストリートギャングの対立する2組織に属する二人が恋に落ちるという、ロミオとジュリエットもの。
どうやら10年以上前に雑誌に連載されたマンガらしく、もうちょっと組織の非常さが描き込まれてないと、ロミオとジュリエットの萌え度が沸点に到達しないかなぁ。
でも、主人公カプの片割れに横恋慕して身内を裏切る人が出てきてようやく怒涛の展開っぽい?
明日下巻を買って帰ります(笑)。
えー、ちなみに朝読んでいたのは、正規の出版ルートに乗らない類の本です(苦笑)。貸してくれた方に「通勤電車で読んでます」と言ったら勇気があると呆れられました。
ISBN:4832284185 コミック 水城 せとな 芳文社 2006/09/29 ¥690
いわゆる香港黒社会もの。ストリートギャングの対立する2組織に属する二人が恋に落ちるという、ロミオとジュリエットもの。
どうやら10年以上前に雑誌に連載されたマンガらしく、もうちょっと組織の非常さが描き込まれてないと、ロミオとジュリエットの萌え度が沸点に到達しないかなぁ。
でも、主人公カプの片割れに横恋慕して身内を裏切る人が出てきてようやく怒涛の展開っぽい?
明日下巻を買って帰ります(笑)。
えー、ちなみに朝読んでいたのは、正規の出版ルートに乗らない類の本です(苦笑)。貸してくれた方に「通勤電車で読んでます」と言ったら勇気があると呆れられました。
ISBN:4832284185 コミック 水城 せとな 芳文社 2006/09/29 ¥690
とりあえずはこのままで。
2007年10月21日 本・映画にまつわるよしなし事実は先週ずっと困っていたことがある。
先日めでたく読書記録第3紀も終了し、いざ第4紀に入ろうと思ったら、カテゴリ数の上限に引っかかって、第4紀用のカテゴリを作れないことになってしまったのだ。
どれかのカテゴリを整理しようかとも思ったけれど、いずれも100ちかくエントリがあるので統合するのも面倒だし、というので、とりあえず第3紀を引き続いて使うことにした。
うーん。100冊ごとにどれだけの期間かけていたかが分かってよかったのになぁ。
ちなみに、第3紀は1年3か月かけていて、ちょっとスローペースでした。たいてい1年前後で100冊行っていたのだけれど。
先日めでたく読書記録第3紀も終了し、いざ第4紀に入ろうと思ったら、カテゴリ数の上限に引っかかって、第4紀用のカテゴリを作れないことになってしまったのだ。
どれかのカテゴリを整理しようかとも思ったけれど、いずれも100ちかくエントリがあるので統合するのも面倒だし、というので、とりあえず第3紀を引き続いて使うことにした。
うーん。100冊ごとにどれだけの期間かけていたかが分かってよかったのになぁ。
ちなみに、第3紀は1年3か月かけていて、ちょっとスローペースでした。たいてい1年前後で100冊行っていたのだけれど。
相変わらず家を買う予定はないのにインテリア本は買ってしまう……。
でも、ことキッチンの収納に関しては、これよりも先日読んだ「料理上手の台所」のほうが実践的であるように思う。
http://diarynote.jp/d/20675/20071004.html
ISBN:4777804259 大型本 本多 弘美 辰巳出版 2007/09/28 ¥924
でも、ことキッチンの収納に関しては、これよりも先日読んだ「料理上手の台所」のほうが実践的であるように思う。
http://diarynote.jp/d/20675/20071004.html
ISBN:4777804259 大型本 本多 弘美 辰巳出版 2007/09/28 ¥924
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運命のフォトグラフ (ヴィレッジブックス)
2007年10月18日 読書記録第4紀(07.10~)
「時の彼方の恋人」で、サンドラ・ブラウンとともにわたしをロマンス小説にハメた張本人ジュード・デヴローの翻訳本が知らない間に出ていたよ! 何気なく書店で見つけてうれしいよりショックが大きかった(笑)。
とはいえ、当たりはずれが大きい(というか、……「時の彼方の〜」以外は外れっぽい?)ジュードですが、これも、面白いところもあるものの最後は「う〜ん」と唸ってしまったなぁ、あまりにご都合主義で。
とはいえ、部分的には面白いところがなきにしもあらず、だからどうにも評価ができない。大金持ちのお嬢様で甘やかされて育ったヒロインが、初めどうしても好きになれないのだけれど、途中で彼女の余人にない得意分野を発揮するところは気分がいい。
ヒーローは、西部の農民のはずなのにどうやら最近農業を始めたらしくて農作業が下手っぴ。そこはとても好感が持てるのだけれど、ヒロインに過去を打ち明けられない理由がそ れ で す か ?
そりゃないだろう……。と一気に冷める。
が、このヒロインの7人いる完璧で末っ子をこよなく愛している兄たちのうちの長兄のキャラが非常に立っていて(というか立ちすぎていて)、その登場シーンはなにかもう素晴らしいの一言。コメディ映画を観ているような気にさえなる。
でも、あまりにキャラが立ちすぎているのでヒーローがかすんでしまうという欠点もあったりして。
ううーん。ホント悩ましい。
ISBN:4789729850 文庫 高橋 佳奈子 ヴィレッジブックス 2006/10 ¥798
とはいえ、当たりはずれが大きい(というか、……「時の彼方の〜」以外は外れっぽい?)ジュードですが、これも、面白いところもあるものの最後は「う〜ん」と唸ってしまったなぁ、あまりにご都合主義で。
とはいえ、部分的には面白いところがなきにしもあらず、だからどうにも評価ができない。大金持ちのお嬢様で甘やかされて育ったヒロインが、初めどうしても好きになれないのだけれど、途中で彼女の余人にない得意分野を発揮するところは気分がいい。
ヒーローは、西部の農民のはずなのにどうやら最近農業を始めたらしくて農作業が下手っぴ。そこはとても好感が持てるのだけれど、ヒロインに過去を打ち明けられない理由がそ れ で す か ?
そりゃないだろう……。と一気に冷める。
が、このヒロインの7人いる完璧で末っ子をこよなく愛している兄たちのうちの長兄のキャラが非常に立っていて(というか立ちすぎていて)、その登場シーンはなにかもう素晴らしいの一言。コメディ映画を観ているような気にさえなる。
でも、あまりにキャラが立ちすぎているのでヒーローがかすんでしまうという欠点もあったりして。
ううーん。ホント悩ましい。
ISBN:4789729850 文庫 高橋 佳奈子 ヴィレッジブックス 2006/10 ¥798
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にっぽん企業家烈伝 (日経ビジネス人文庫 ブルー む 1-1)
2007年10月16日 読書記録第4紀(07.10~)
日本で有数の(というか無二の?)社史研究家である著者が、様々な企業の創業者や中興の祖の「決断のとき」を書いた連載をまとめたもの。
社史の一番おもしろいところをダイジェストにした、という感じ。もしくは「字で読むプロジェクトX」。
つまり非常におもしろいということだ。一話ずつは短いので、通勤途中に少しずつ読み進めるのにちょうどいい。
ISBN:4532194172 文庫 村橋 勝子 日本経済新聞出版社 2007/10 ¥700
社史の一番おもしろいところをダイジェストにした、という感じ。もしくは「字で読むプロジェクトX」。
つまり非常におもしろいということだ。一話ずつは短いので、通勤途中に少しずつ読み進めるのにちょうどいい。
ISBN:4532194172 文庫 村橋 勝子 日本経済新聞出版社 2007/10 ¥700
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よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり
2007年10月12日 読書記録第3紀(06.07〜) コメント (7)
と、いうわけで図らずも第3紀最後、300冊目はBL談義盛りだくさんのこの本を読みました。
BLというのは100人の腐女子がいれば100通りのはまる理由があり1000通りの萌えツボがあるので、この話に語られるBLも、「そうだそうだ!」と膝を打つところもあれば、「……やっぱり若い人たちとは来た道が違うなぁ」と思うところもあり。
なんだか、我とわが身を省みていろいろと考えさせられてしまいましたことよ。
それにしてもよしながふみってクレバーな人だよなぁ。
ISBN:477831087X 単行本(ソフトカバー) よしなが ふみ 太田出版 2007/10/04 ¥1,260
BLというのは100人の腐女子がいれば100通りのはまる理由があり1000通りの萌えツボがあるので、この話に語られるBLも、「そうだそうだ!」と膝を打つところもあれば、「……やっぱり若い人たちとは来た道が違うなぁ」と思うところもあり。
なんだか、我とわが身を省みていろいろと考えさせられてしまいましたことよ。
それにしてもよしながふみってクレバーな人だよなぁ。
ISBN:477831087X 単行本(ソフトカバー) よしなが ふみ 太田出版 2007/10/04 ¥1,260
番人 (ビーボーイコミックス)
2007年10月11日 読書記録(まんが) コメント (3)国枝彩香のBLは暗めの話が多い。手放しでほのぼのハッピーな読後感を味わえるものは大変少ない。
けれども、この短編集に収録されている2番目の話は珍しく攻めも受けもそれなりに美形だし終わり方もハッピーエンドなのでとてもうれしかった〜。
つかその他の収録作品救いがなさ過ぎてどうしようかと(苦笑)。
ISBN:4862632742 コミック 国枝 彩香 リブレ出版 2007/10/10 ¥600
けれども、この短編集に収録されている2番目の話は珍しく攻めも受けもそれなりに美形だし終わり方もハッピーエンドなのでとてもうれしかった〜。
つかその他の収録作品救いがなさ過ぎてどうしようかと(苦笑)。
ISBN:4862632742 コミック 国枝 彩香 リブレ出版 2007/10/10 ¥600
3時間で「専門家」になる私の方法
2007年10月9日 読書記録第3紀(06.07〜)
インターネットを駆使して情報を収集するためのハウツー本。
著者は元新聞記者であり、自分が知らない分野について基本的な情報を集めるための方法を、インターネット検索に慣れていない人向けに書いたもの。
ポイントとしては、
(1)情報を集める際にはつねにマトリクスを意識して、ある事象の全体像を把握するにはどの部分の情報が欠けているかなどを整理する。
(2)マトリクスを書くには、その分野の直感的な世界把握=クオリアを身に付けることが必要。それをインターネットで集めた情報から把握する。
(3)インターネットの情報源は大きく分けて4つ。
A.新聞・雑誌記事などオフィシャルなデータベース
B.一般のウェブサイト
C.個人や企業のブログ
D.2ちゃんねるなどネット掲示板の書き込み
A→Dと情報の信頼度は下がるが、ディープさは深まる。
(4)インターネット上の情報探索にはニューロン型。ある出発点から投網のように四方に情報探索を広げて、その中からひとつの「気づき」があれば、その方向性に絞って深く調べ、そこからまたあちこちに方向を広げ……という作業を重ねる。
(5)「気づき」(情報のハブ)にはセレンディピティ(偶然の出会い・幸運)が必要。インターネットによって「出会い」やすくなった。
と、まとめられる。
平易な文章で実例を元に書かれているのですんなり理解できる。面白かった。
……仕事で読んだんですけどね。
この本で読書記録第3紀も99冊目。記念すべき100冊目には今取り掛かっていますが……。ある意味とてもわたしらしいセレクトでございます(大汗)。
ISBN:4569695043 単行本(
ソフトカバー) 佐々木 俊尚 PHP研究所 2007/09/11 ¥1,365
著者は元新聞記者であり、自分が知らない分野について基本的な情報を集めるための方法を、インターネット検索に慣れていない人向けに書いたもの。
ポイントとしては、
(1)情報を集める際にはつねにマトリクスを意識して、ある事象の全体像を把握するにはどの部分の情報が欠けているかなどを整理する。
(2)マトリクスを書くには、その分野の直感的な世界把握=クオリアを身に付けることが必要。それをインターネットで集めた情報から把握する。
(3)インターネットの情報源は大きく分けて4つ。
A.新聞・雑誌記事などオフィシャルなデータベース
B.一般のウェブサイト
C.個人や企業のブログ
D.2ちゃんねるなどネット掲示板の書き込み
A→Dと情報の信頼度は下がるが、ディープさは深まる。
(4)インターネット上の情報探索にはニューロン型。ある出発点から投網のように四方に情報探索を広げて、その中からひとつの「気づき」があれば、その方向性に絞って深く調べ、そこからまたあちこちに方向を広げ……という作業を重ねる。
(5)「気づき」(情報のハブ)にはセレンディピティ(偶然の出会い・幸運)が必要。インターネットによって「出会い」やすくなった。
と、まとめられる。
平易な文章で実例を元に書かれているのですんなり理解できる。面白かった。
……仕事で読んだんですけどね。
この本で読書記録第3紀も99冊目。記念すべき100冊目には今取り掛かっていますが……。ある意味とてもわたしらしいセレクトでございます(大汗)。
ISBN:4569695043 単行本(
ソフトカバー) 佐々木 俊尚 PHP研究所 2007/09/11 ¥1,365
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パンズ・ラビリンス
2007年10月8日 映画鑑賞記録第2紀(05.12〜)公式サイト
http://www.panslabyrinth.jp/
今日は午後美容院へ行くのに東京へ出る(苦笑)ため、ついでになにか映画を見たいと思いました。
本当は、今日の気分は「幸せのレシピ」だったんですが、でも「幸せの〜」ならわざわざ映画館で見なくても、DVDを借りて家でのんびり見ても充分楽しめるだろう、せっかく映画館で見るなら映像美にも力が入っているらしい、次点の「バンズ・ラビリンス」を見たいと思いました。ちょうど、美容院が終わる時間と移動時間を考えると夕方からの回に間に合いそうだし。
……映画紹介ではファンタジーと紹介されていますが、ハリポタやナルニアと思って行くと期待を裏切られること必至。しかも間違って子どもを連れて行っちゃった日には、トラウマ確実なダークな世界が広がっておりました。
もともと痛い描写には弱いのですが、思わずスクリーンから目をそむけること数度。いい人もどんどん死んでいくので、そういうのが苦手な方は要注意。
でも、見終わってから深い余韻の残る、素晴らしい映画でした。
以下、ネタバレの可能性大。要注意!!
ファンタジーと言っても、実際にファンタジーな、少女の抱く想像の世界の描写は少なく、肝心のCG描写も時間にしたら大変短い。パン神がほとんど動かないんだもんな〜。
その分現実世界のシーンが多いのですが、こちらがすごくて。最近見た映画で言えば「麦の穂を揺らす風」的。スペイン内乱の歴史がある程度予備知識としてあると余計に理解が深まると思いますが、なくても1944年という時代と、悪役の大尉が(ちょび髭こそないものの)誰かさんを髣髴とさせる雰囲気をかもし出しているので、非常に親切なつくりになってます。つまりファシズムであるフランコ政権と、それに抵抗するレジスタンス・ゲリラとの戦いが背景(というか前面)にあります。
また、スペインと言うと乾いた大地と真っ青な空、というイメージが強いですが、映画の中では山間部の森の中で、始終雨が降っているところから、スペイン北西部ガリシア地方なんじゃないかなぁと思ったり。まあこれは作品理解にそれほど重要ではないですが。
さらに、ギリシア神話のパンが、女好きでいたずら好きであまりよいイメージでないことも分かってたほうがよさそうですが、そこも親切に、主人公の少女のよき理解者である地元の女性が「パンには気をつけなさいといわれている」と警告してくれています。
冷酷な義父、その子を妊娠して弱っていく美しい母、自分の理解者はレジスタンスのスパイで、レジスタンスは冷酷な大尉によって拷問を受け、殺されていく。
そんな過酷な現実から逃れるために、少女は自分が地下の王国の王女の魂を受け継いだ者である、という想像の世界へ逃避するのですが、その道案内訳であるパンがまた怪しくて、「そんな奴信じるなよ!」と見ているほうはハラハラしっぱなし。パンは少女に「王女だと証明するためには3つの使命を果たさねばならない」と告げます。ちゃんとおとぎ話のセオリーに則ってるのがうれしい。また、2番目の使命に出てくる化け物がよくてなぁ。
一方現実世界の悪役、義父の大尉の冷酷さもすさまじいまでの描写で(涙)。でも、この大尉のコンプレックスを、間接的に、的確に描写しているので人間的な深みが出ていて大変よろしい。超絶イヤな奴ですが、カッコイイのだこれが。
軍服萌えな方にはぜひご覧いただきたい。なんでこの監督は軍服萌えのツボをよく分かっていらっしゃるのだろう……。
でも一番カッコイイのはレジスタンスのスパイ、メルセデス。
最後は悲劇が訪れるのだけれど、この悲劇は、本当に悲劇なのか、想像の世界ではハッピーエンドになるのではないか。
そんな、いろんなことを考えさせて幕を閉じます。
いや、よかったです。全然すっきりはしないんですが、いい映画をみました。
http://www.panslabyrinth.jp/
1944年のスペイン内戦で父を亡くし、独裁主義の恐ろしい大尉と再婚してしまった母と暮らすオフェリア(イバナ・バケロ)は、この恐ろしい義父から逃れたいと願うばかり自分の中に新しい世界を創り出す。オフェリアが屋敷の近くに不思議な迷宮を見つけ出して足を踏み入れると、迷宮の守護神が現われ彼女に危険な試練を与える。
今日は午後美容院へ行くのに東京へ出る(苦笑)ため、ついでになにか映画を見たいと思いました。
本当は、今日の気分は「幸せのレシピ」だったんですが、でも「幸せの〜」ならわざわざ映画館で見なくても、DVDを借りて家でのんびり見ても充分楽しめるだろう、せっかく映画館で見るなら映像美にも力が入っているらしい、次点の「バンズ・ラビリンス」を見たいと思いました。ちょうど、美容院が終わる時間と移動時間を考えると夕方からの回に間に合いそうだし。
……映画紹介ではファンタジーと紹介されていますが、ハリポタやナルニアと思って行くと期待を裏切られること必至。しかも間違って子どもを連れて行っちゃった日には、トラウマ確実なダークな世界が広がっておりました。
もともと痛い描写には弱いのですが、思わずスクリーンから目をそむけること数度。いい人もどんどん死んでいくので、そういうのが苦手な方は要注意。
でも、見終わってから深い余韻の残る、素晴らしい映画でした。
以下、ネタバレの可能性大。要注意!!
ファンタジーと言っても、実際にファンタジーな、少女の抱く想像の世界の描写は少なく、肝心のCG描写も時間にしたら大変短い。パン神がほとんど動かないんだもんな〜。
その分現実世界のシーンが多いのですが、こちらがすごくて。最近見た映画で言えば「麦の穂を揺らす風」的。スペイン内乱の歴史がある程度予備知識としてあると余計に理解が深まると思いますが、なくても1944年という時代と、悪役の大尉が(ちょび髭こそないものの)誰かさんを髣髴とさせる雰囲気をかもし出しているので、非常に親切なつくりになってます。つまりファシズムであるフランコ政権と、それに抵抗するレジスタンス・ゲリラとの戦いが背景(というか前面)にあります。
また、スペインと言うと乾いた大地と真っ青な空、というイメージが強いですが、映画の中では山間部の森の中で、始終雨が降っているところから、スペイン北西部ガリシア地方なんじゃないかなぁと思ったり。まあこれは作品理解にそれほど重要ではないですが。
さらに、ギリシア神話のパンが、女好きでいたずら好きであまりよいイメージでないことも分かってたほうがよさそうですが、そこも親切に、主人公の少女のよき理解者である地元の女性が「パンには気をつけなさいといわれている」と警告してくれています。
冷酷な義父、その子を妊娠して弱っていく美しい母、自分の理解者はレジスタンスのスパイで、レジスタンスは冷酷な大尉によって拷問を受け、殺されていく。
そんな過酷な現実から逃れるために、少女は自分が地下の王国の王女の魂を受け継いだ者である、という想像の世界へ逃避するのですが、その道案内訳であるパンがまた怪しくて、「そんな奴信じるなよ!」と見ているほうはハラハラしっぱなし。パンは少女に「王女だと証明するためには3つの使命を果たさねばならない」と告げます。ちゃんとおとぎ話のセオリーに則ってるのがうれしい。また、2番目の使命に出てくる化け物がよくてなぁ。
一方現実世界の悪役、義父の大尉の冷酷さもすさまじいまでの描写で(涙)。でも、この大尉のコンプレックスを、間接的に、的確に描写しているので人間的な深みが出ていて大変よろしい。超絶イヤな奴ですが、カッコイイのだこれが。
軍服萌えな方にはぜひご覧いただきたい。なんでこの監督は軍服萌えのツボをよく分かっていらっしゃるのだろう……。
でも一番カッコイイのはレジスタンスのスパイ、メルセデス。
最後は悲劇が訪れるのだけれど、この悲劇は、本当に悲劇なのか、想像の世界ではハッピーエンドになるのではないか。
そんな、いろんなことを考えさせて幕を閉じます。
いや、よかったです。全然すっきりはしないんですが、いい映画をみました。
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イギリスのチャンネル4で放映、「現代人が100年前のイギリスで生活したら」をテーマに贈るドキュメンタリーの3枚組BOX。約8,000人の応募者から選ばれた20人の老若男女が、大英帝国時代の貴族の屋敷で過ごす3ヵ月間を追った歴史再現プログラム。
CATVでの放送が始まったので、その第1回を見てみました。
ドキュメンタリーなので、実際の生活の合間合間に現代人として100年前の暮らしをしてみてどう感じるか、というコメントがさしはさまれる。
排泄の片づけまで再現していてものすごい徹底ぶり。第一回目で早速脱落者が出るのだけれど、むべなるかな。
でも、映画や小説・マンガで読むエドワーディアンのお貴族様世界が、作品で描かれない些細な部分で実際はどうなっていたのか、垣間見られて非常に面白いです。
……とはいえ腐った目には「フットマンの二人はどうしてあんなに密着してインタビューを受けるのか」とか、「お貴族様家族が最初にホールで使用人たちに会うときに、長男(大学生)が厩舎係兼御者(18歳・実世界でも馬の飼育係)に一瞬向ける視線はどうよ?」「お貴族様次男(10歳・とっても利発)とお世話係の第2フットマン(20代半ば)は仲良しだなぁ」とか、そういう点で非常に楽しいドキュメンタリでした(笑)。
続きも楽しみにしております。
DVD ジェネオン エンタテインメント 2007/11/09 ¥9,975
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お友だちから回ってきました。
最近の木原音瀬は読んでいないので知らない話もありましたが、そうするとどうもなんというか、原作付きマンガには限界があるよなぁと思います。特にこういう原作者が圧倒的な筆力を持っていて、その熱狂的なファンのために描くとなると、原作の世界を壊すことも組み立て直すこともままならず、しかも描いているのは売れっ子さん(つまり本人も実力あるマンガ家さん)たちばっかり……。
木原音瀬ブランドで固定ファンから吸い尽くそうという出版社の企画なのかもしれませんが、確かにそれで売れるんでしょうけれど、わたしはあまり評価しないなぁ。
そんな中では大竹ともさんの「恋について」が一番安心して読めました。原作が好きだから、マンガ化で落としたエピソードや説明の不足している部分も脳内で適宜補ったからかもしれませんが。
ISBN:4883863336 単行本(ソフトカバー) 木原音瀬 蒼竜社 2007/09/29 ¥840
最近の木原音瀬は読んでいないので知らない話もありましたが、そうするとどうもなんというか、原作付きマンガには限界があるよなぁと思います。特にこういう原作者が圧倒的な筆力を持っていて、その熱狂的なファンのために描くとなると、原作の世界を壊すことも組み立て直すこともままならず、しかも描いているのは売れっ子さん(つまり本人も実力あるマンガ家さん)たちばっかり……。
木原音瀬ブランドで固定ファンから吸い尽くそうという出版社の企画なのかもしれませんが、確かにそれで売れるんでしょうけれど、わたしはあまり評価しないなぁ。
そんな中では大竹ともさんの「恋について」が一番安心して読めました。原作が好きだから、マンガ化で落としたエピソードや説明の不足している部分も脳内で適宜補ったからかもしれませんが。
ISBN:4883863336 単行本(ソフトカバー) 木原音瀬 蒼竜社 2007/09/29 ¥840
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