いつ翻訳が止まるかと冷や冷やしながら読み続けている、紀元直後の古代ローマを舞台にしながら現代的なぼやき系密偵の大家族もの。<大いに間違っている。

今回はギリシアへのツアーに参加していた若い女性が亡くなった事件を探るために、ギリシア・ペロポンネソス半島への旅。
付いていく家族はそれなりに聞き分けのいい若い者ばかりでファルコをさほど悩ませない代わりに、事件はまったく手がかりがつかめずほぼ観光状態。常軌を逸している人2人が事件の鍵を握っているのだけれど、この人たちがほとんど登場しないのがイマイチ感の原因かしら。
ファルコが危機に陥るといってもあまりケガもせず痛い思いもせず。
そのくせ最後は非常~~~に後味が悪く(涙)。

ただ、この巻にほのめかされていた、ファルコの愛妻へレナの弟二人のLOVE AFFAIRの予感が、やはり続きを期待させるのでした。
本国では今年最新刊も出たらしいし。楽しみだ~!
まだかまだかと待ち続けたファルコの新刊がやっと出た!

Amazonのおすすめで気づきました。ありがとう密林!!(でも待ちきれないからその辺の書店で買っちゃう/笑)
「同級生」や、先日の某誌のノンケ攻特集の作品を読んで、中村明日美子はほのぼの系が主ジャンルなのかと思いきや。

一心同体で閉じた関係の中でお互いのしっぽに噛み付いてぐるぐるしている二人の死とエロスだけど最後は新天地でハッピーエンドなお話でした。
オタクとして(笑)先日来噛み付いている、国立メディア芸術総合センター(仮称)について、Watchを続けようと思って次の審議会の日程を調べにサイトに行ったら、トップページにこんな記事がありました。

http://www.bunka.go.jp/oshirase_other/2009/mediageijutsu_090514.html
映像で知る「メディア芸術」

 「国立メディア芸術総合センター(仮称)」が展示する「メディア芸術」について、具体的な作品や展示のイメージをお知りいただくため、「メディア芸術祭受賞作品展」の様子を御紹介します。
 目だけでなく、身体全体を使って、メディア芸術作品を楽しむことができます。

http://www.youtube.com/watch?v=-2NuOnXZGvs&feature=player_embedded
(引用者注:実際はYouTube動画を埋め込んでいる)
第12回「文化庁メディア芸術祭」受賞作品展より
(平成21年(2009年)2月4日~15日・国立新美術館)
 「メディア芸術」「メディア芸術祭」については、下記「◆メディア芸術祭」の項もご参照下さい。

 あわせて、「国立メディア芸術総合センター(仮称)」について、以下のリンク先に動画で解説するページを設けていますので、ご覧下さい。
文部科学省動画チャンネル MEXTch
http://jp.youtube.com/mextchannel
http://mext.channel.yahoo.co.jp/


申し訳ないけどこのメディア芸術祭については寡聞にして知らなかった(というか関心がなかったのでスルーしてた)のですが、文化庁がイメージしてる「国立メディア芸術総合センター(仮称)」がどんなものかわかったよ。
この動画を「具体的な作品や展示のイメージ」だというなら、つまり、現代アートの最先端なものを展示する美術館を作りたいんであって、海外で人気大爆発(笑)している日本のマンガ・アニメ・ゲーム文化をどうこうしようとはゼンゼン思ってませんよ~、という意思表明ですね。
もしかすると12日間だけ開催されたイベントではかなりの集客があったのかもしれないけど、常設の箱モノを作って通年それだけの来館者があるとは到底思えず、すると入館料その他で独立採算なんて取れるわけないし、MoT(東京都現代美術館)とパイを食い合って下手すると共倒れして終わるような気がする。
決まったものならいいものを作ってほしいと思ってアイディアも送ったけど、こんなものを作るつもりなら、国立メディア芸術総合センター(仮称)の設立には断固反対します。

そして、野党(とマスコミ)の「国立マンガ喫茶」という批判もまったく的外れ。

俳優O・ブルームの自宅に空き巣、被害額4500万円超か(ロイター)

……いや、してくださいよ仕事、そろそろ。
4500万円分だか盗まれちゃっても痛くも痒くもないのかもしれないけど、これはもう「仕事しろ」というカミサマの思し召しだと思って! そろそろ新作映画を見せてください~。



文化庁の国立メディア芸術総合センター(仮称)について、以前こんなことを書きましたが。
http://yogiribook.diarynote.jp/200905162026546323/

文化庁は、一般から広くアイデアを募集するそうです。
へぇ~。この前の記事を文語に書き直して応募してみようかな(笑)。

国立メディア芸術総合センター(仮称)についてアイディアを募集します。
http://www.bunka.go.jp/oshirase_other/2009/mediageijutsu_iken_boshu.html

1.趣旨
 文化庁では,この度,「国立メディア芸術総合センター(仮称)」の設置にあたり,センターが魅力的なものとなるよう,その事業内容や施設内容等について,国民の皆様から広くアイディアを募集することとしました。

2.募集するアイディアの対象項目
 以下のAからDの事項について,アイディアを募集します。

* A. センターで行う事業内容について
* B. センターの施設内容・規模等について
* C. センターの管理運営について
* D. その他全般に係る事項について
 【参考:検討課題(第1回「国立メディア芸術総合センター(仮称)設立準備委員会」資料)】

3.アイディアの提出方法
(1)メール
pre-mac@bunka.go.jp
(2)ファクシミリ
03-6734-4781
(3)郵送
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
文化庁文化部国立メディア芸術総合センター設立準備室

 ※電話でのアイディアの御提出はお受けしておりませんので御了承願います。

4.募集期間
平成21年7月7日~平成21年7月13日(17時必着)

金曜日、昼休みに自席でお弁当を食べながらネットを見ていてふと、
「ディア・ドクター観たいな」
と思い立ち、いきなり定時退社決定。最終回に滑り込んで見てきました。

すごい緊張感の溢れる画面で、しょっぱなから釘付け。
そして、いろんな人の想い(もしくは思惑)の微妙なバランスで成り立つ奇蹟のような嘘が、ゆっくりと追い詰められて壊れていく過程が実に丹念に描かれていて、合い間合い間に、嘘が露見してから、偽医者の事件を捜査する刑事の聞き込みが挟み込まれて、嘘に加担していた人たちの想いが語られたり語られなかったり(いつまでも嘘を守ろうとしたり)する。

主人公の偽医者は、最後、嘘が瓦解する現場から逃げたようにも見えるし、自分から姿を消すことで人の想いを救ったようにも見える。

すべての登場人物によい面と悪い面の二面性があって、人間の存在自体が、善と悪の間を曖昧に揺れ動いて生きているのだと感じました。

もう中盤以降あちこちのシーンできりきり胃が痛くなるような切なさに涙が滲んだ。でも、けっして映画の間は号泣はしない。というか出来ない。張り詰めた空気が最後まで持続するから。
だから、エンドロールが始まってようやく気持ちが緩んで、思い切り泣きたくなる。そんな映画。

西川美和、天才。

思わず帰りに書店に立ち寄って、原作ということになっている「きのうの神さま」(直木賞候補になってましたね)も買っちゃった。
とはいえ、直木賞は今度こそ北村薫に取ってほしいなぁ……。候補作は読んでないけど(汗)。

「踊る大捜査線」で有名な脚本家の、自分を主人公にした半小説。
2001~2003年ごろの仕事の様子をフィクション的に描きながら綴っている。

で、この小説のおもしろいところは、自分のドラマの創作技法や創作過程を、現実から少しずらしてフィクション仕立てにして語っているという二重構造なところ。
それと、やはりもともと脚本家だからか、会話で話を進めるのが上手い。少ない描写で多くを伝える。
さらに、これは偶然なのだけれど、直前に読んだ「ぼくらがドラマをつくる理由」が2001年2月に発行されていて、この小説が2001年5月から始まっているので、時代的にも続きのように読める。しかも共通して登場する人がいて、どちらの本でも同じことを言っている。それで余計に現実とフィクションの境が曖昧になって、とてもよい効果となった。

結論。
君塚良一って天才?!<いまさら……

ちなみに私はテレビ版の「踊る」をまったく見ていません。
でも、「踊る」本を1冊持っていて熟読しました(笑)。映画も1は見ました。
実はわたしはドラマってほとんど見ないので、この本が書かれた2001年ごろに常識だったドラマ(ロンバケとかビューティフルライフとか)をまったく知りません。
さらに、この本は脚本家・ディレクター・プロデューサー×2の対談と、それぞれ一人ずつのインタビューを交互にさしはさんでいるんですが、どの人も語り口が感覚的というか当然わかってるだろうことの省略が多くて、しかも編集段階で、話し言葉なら通じるけれど書き言葉になったら補ってほしい言葉を補わずにほぼそのまんま書き起こしているので、ぴんと来ない部分が多々ありました。
正直、読み物としては8年のギャップが大きすぎました。

が。
資料としては非常に使える情報が散らばっていて、大変楽しめました。
ドラマのスタジオ収録で、1日に撮れる尺が15分程度、なんてすごく”使える”数字です。
通勤電車で読んでたんですが、付箋を立てたい箇所がいくつもあって覚え切れませんでした(汗)。
先日、たまたま書店で1冊棚差しされてるのを見かけた。

……えーと、わたしはいま何巻まで読んでたんだっけ???

なにせ1年ぶりだから、表紙にも見覚えがあるようなないような。
仕方がないのでその日は家に帰って確認したら、やっぱり新刊だったみたい。
翌日勢い込んで買いに行ったら、売れちゃってました(涙)。

今週は飛び込みの仕事に追われて書店が開いている時間に帰宅できず、じりじりしておりましたが本日ようやく購入。

まあ、これまでフラッシュバックのように語られてきたカーターやジェームズたちが出会うまでの人生を語りなおしているわけですが、話が進むに連れてどんどん終わりに向かっているかと思うとそれだけで切ない……。
そろそろ雑誌掲載を追っかけて、オーラスはリアルタイム(?)で読みたい気もあり。

でも、この話が終わったら、本当にひとつの時代が終わってしまうような気がする……。
お友達の本読みブログで褒められていた(ような気がした)ので、3冊まとめてぶこふ(=BookOff)ってみた。

ゲイでタチの雑誌編集者(28)が、成り行きで同居させたノンケの若手カメラマン(24)を喰うつもりが喰われる1巻。

編集者が学生時分にトラウマになるほどこっぴどく捨てられた年上の元カレに再会し、仕事でダメージを喰らっていたカメラマンが誤解&嫉妬して家を出て行く2巻。

そして、カレと別れてダメージを喰らい、仕事でも失態を犯してダメージ二乗喰らった編集者が、1冊かけてトラウマを克服する3巻。

と、要約してみました。

編集者もカメラマンもホテルマン(元カレ)もちゃんと「仕事を持った男性」として書かれてて好感。とくに編集者は、もともと著者が雑誌編集者だったというだけあってリアルな仕事描写に感情移入できました。(こんなハードな仕事をしたことはありませんが/笑)
一般的なリーマンBLって、リーマンといえども仕事をしている描写がなかったり、頭の中が

恋愛>>>越えられない壁>>>仕事

だったりすると、それはもう「ある種のファンタジー」として読むのですが、この編集者はどちらかというと仕事ありきで、そこへ(それまでトラウマが原因で避けてきた)恋愛問題が降りかかってきちゃったものだからパンクして、という切羽詰り感がよかったです。

とはいえ、このカメラマンの設定はまさしく働く女のためのファンタジー(はぁと)。
自分が打ち込んでいる仕事で疲れきって家に帰ると、見た目も自分好みのカレが掃除・洗濯片付けておいしい手作りの料理を作って待っててくれる。
しかも、特にカレに対して自分からアプローチするわけじゃなくても、自分の仕事振りをみて尊敬してあこがれて一途に好きになってくれるなんて、なんという天国(笑)。

これは別に作品を批判している気は毛頭なくて、仕事に疲れた女にはちょうどいい脳への糖分補給になる、ということです。
しかも最後は10日の休暇をもぎ取って、カレに会いにチュニジアにバカンス! ああ~チュニジア行ってみたい。というか海外旅行のために1週間有休取りたい!!

もしひとつだけ注文をつけるとすれば、元カレの設定かな~。学生だった主人公とバリバリ仕事人であるカレとの意識のずれとか、カレの仕事に対する思い入れとかには共感したので、あんな人でなしでなくもっと常識の範囲内の人にしてほしかった。
まあ、しょせん当て馬なので、読者が感情移入できちゃうとなにかと差し障りがあったり話をきれいにまとめられなくなっちゃったりするのかもしれませんが。

3冊一気読みしました。楽しかったです。

演出家による、企画から第1回放送分の完成までの制作日誌。
とある事情(笑)により、現在ドラマの制作現場に関心があって、ここには書いていないけれどとあるドラマ専門学校のプロデューサー・演出家養成コースのテキストを取り寄せてみたり、神保町の芸能関係専門古書店でドラマの台本を買ってみたりしている。その一環でこんな本も読んでみた。
実は、ドラマ「義経」自体は見ていない(汗)。
演出家の役割分担、というかやることがよくわかっておもしろかった。へええ、そんなことを考えてドラマを作っているんだ、とか。あと専門用語とか。「シナハン」なんて言葉、初めて知りました。
でも、日誌といいながら日付がすべて伏せられていたのが、資料としてはいまいち使えなかった。←この本の趣旨ではありません(笑)。

ちなみに、このためにNHKのファンクラブに入ってドラマのスタジオ見学に申し込んだけれど抽選漏れした。やっぱりスタジオパークに行くしかないのかしら……。

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