「チャペックの犬と猫のお話」
2002年6月10日■(読了)「チャペックの犬と猫のお話」カレル・チャペック、河出文庫
第2次大戦まえにチェコで活躍した作家が、自分の飼い犬と飼い猫にメロメロな様子をとっても真面目に書いたエッセイ。
犬つながりで。新潮文庫ででている「ダーシェンカ」から写真ページを抜いて、他のイヌ・ネコに関するエッセイを足してある。新潮文庫の写真もとっても楽しいので、どっちを読んでも構わないと思う。でも、その他のエッセイも必読。
笑いが止まりません。電車の中で読んでいてどんなに恥ずかしかったか。これを読んでいるみなさんにも同じ恥をかいて欲しいので、ぜひご一読をお薦めします。
つぎは同じ著者の「園芸家12ヶ月」を読むわっ!
第2次大戦まえにチェコで活躍した作家が、自分の飼い犬と飼い猫にメロメロな様子をとっても真面目に書いたエッセイ。
犬つながりで。新潮文庫ででている「ダーシェンカ」から写真ページを抜いて、他のイヌ・ネコに関するエッセイを足してある。新潮文庫の写真もとっても楽しいので、どっちを読んでも構わないと思う。でも、その他のエッセイも必読。
笑いが止まりません。電車の中で読んでいてどんなに恥ずかしかったか。これを読んでいるみなさんにも同じ恥をかいて欲しいので、ぜひご一読をお薦めします。
つぎは同じ著者の「園芸家12ヶ月」を読むわっ!
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「レイニー・シーズン」「オール・スマイル」
2002年6月9日■(読了)「レイニー・シーズン」「オール・スマイル」榎田尤利、SHYノベルス(大洋図書)
前作「ソリッド・ラブ」で出来上がったサラリーマンカップルのその後。
おもしろいんだよなぁ。
BL小説というのは、カップルが出来上がるまでが話の読ませどころとして定着していて、人気が出ると続編が出るものの、続編以降は「横恋慕」「カミングアウト」「社会的立場の変化」等の問題でカップルに危機が訪れるが、それを乗り越える、というパターンを踏襲するしかなくなってしまう。この2冊でも、会社の後輩が主人公をねたんで仕事の足を引っ張ったり、彼が昔関係を持った人間の登場に気持ちが揺れたり、同僚が主人公に横恋慕したり、彼の昔の男が主人公を脅迫したために彼が身を引いたり、と、それぞれ見るとわりとありがちなシチュエーションだけれど、それらを二つ以上組み合わせて出してくるので話がダイナミックになる。
この著者ならではの脇役への目配りも行き届いていて、巧いなあ、と感心する。
じゃあ、この読後感の物足りなさはなんだろうと思うにつけ、もしかすると、わたしは榎田尤利に、無意識にとても高いレベルを求めているのかもしれない、と気づいた。
というのも、わたしが最初に榎田尤利の名前を知ったのは、まだ単行本が出るずっと前、ネット上のJUNE小説書評とかBBSとかで、たまにしか小説JUNE誌に載らない魚住くんシリーズへの絶賛でだったから。完全にウワサ先行でした。その後、著者のご友人が作っているサイトにコーナーが出来て、著者の習作の短編がいくつか載った。それらがすごくよかった(=えっちだった/苦笑)ので、わたしにとって榎田尤利という名は、ワープロ一発変換できない不思議な漢字とともに、なにかこう、憧れに彩られた伝説になってしまった感があります。
だから、普通のBL小説を書かれても納得しない。いつだって、すごいものを読ませてもらえるんじゃないかという期待で本を手に取るので、おのずと読後の感想が厳しくなってしまうのかも。
前作「ソリッド・ラブ」で出来上がったサラリーマンカップルのその後。
おもしろいんだよなぁ。
BL小説というのは、カップルが出来上がるまでが話の読ませどころとして定着していて、人気が出ると続編が出るものの、続編以降は「横恋慕」「カミングアウト」「社会的立場の変化」等の問題でカップルに危機が訪れるが、それを乗り越える、というパターンを踏襲するしかなくなってしまう。この2冊でも、会社の後輩が主人公をねたんで仕事の足を引っ張ったり、彼が昔関係を持った人間の登場に気持ちが揺れたり、同僚が主人公に横恋慕したり、彼の昔の男が主人公を脅迫したために彼が身を引いたり、と、それぞれ見るとわりとありがちなシチュエーションだけれど、それらを二つ以上組み合わせて出してくるので話がダイナミックになる。
この著者ならではの脇役への目配りも行き届いていて、巧いなあ、と感心する。
じゃあ、この読後感の物足りなさはなんだろうと思うにつけ、もしかすると、わたしは榎田尤利に、無意識にとても高いレベルを求めているのかもしれない、と気づいた。
というのも、わたしが最初に榎田尤利の名前を知ったのは、まだ単行本が出るずっと前、ネット上のJUNE小説書評とかBBSとかで、たまにしか小説JUNE誌に載らない魚住くんシリーズへの絶賛でだったから。完全にウワサ先行でした。その後、著者のご友人が作っているサイトにコーナーが出来て、著者の習作の短編がいくつか載った。それらがすごくよかった(=えっちだった/苦笑)ので、わたしにとって榎田尤利という名は、ワープロ一発変換できない不思議な漢字とともに、なにかこう、憧れに彩られた伝説になってしまった感があります。
だから、普通のBL小説を書かれても納得しない。いつだって、すごいものを読ませてもらえるんじゃないかという期待で本を手に取るので、おのずと読後の感想が厳しくなってしまうのかも。
家で夕飯を食べてから映画を観にいく。夏の夕べの至福。
2002年6月7日「ロード・オブ・ザ・リング」字幕版を観てきた。(ちなみに原作は未読)
……めっちゃ怖いんですけど。半分顔を覆いながら見てました。
それにしても、あの、ボロミアご臨終のシーンは、……腐女子仕様?
△(購入)「サライ」12号・特集「金沢・サライは、こう旅する」「涼を呼ぶ・金魚と暮らす」小学館
△(購入)「チャペックの犬と猫のお話」カレル・チャペック、河出文庫
△(購入)「季刊Relatio」8号・特集「残虐化する動物虐待と少年凶悪犯罪 〜青少年の心と動物〜」チクサン出版社、
△(購入)「月刊少年育成」平成12年9月号・特集「動物虐待の今」
……めっちゃ怖いんですけど。半分顔を覆いながら見てました。
それにしても、あの、ボロミアご臨終のシーンは、……腐女子仕様?
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△(購入)「チャペックの犬と猫のお話」カレル・チャペック、河出文庫
△(購入)「季刊Relatio」8号・特集「残虐化する動物虐待と少年凶悪犯罪 〜青少年の心と動物〜」チクサン出版社、
△(購入)「月刊少年育成」平成12年9月号・特集「動物虐待の今」
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「不器用な愛」、5/31「ハンサムは嫌い。」補足
2002年6月6日■(読了)「不器用な愛」風間一輝、角川文庫
ハードボイルド短編集。
背中がモゾモゾしてくるような、典型的ハードボイルド。人称はすべて一人称(おれ、わたし等)、しばしば体言止め、酒と趣味へのウンチク多数。うむむ。
でも、「漂流者(ながれもの)」で惚れた、国分組長がピアノをご披露してくれた「雨垂れ」で大満足でしたのでもう何も言わない。インテリヤクザらぶ〜♪
そのほか、詐欺師の連作や、「夜行列車」などはなんだかいい感じでした。
その他、5/31「ハンサムは嫌い。」に絡んで、思うことなど。
榎田尤利の作品には、脇役に個性的で前向きなマイノリティがよく出てくるんですが、今回は、昼間はサラリーマン、夜はドラァグクイーンのエメラルド珠子さんというキャラが出てきました。
わたしの前のカイシャの後輩に、ドラァグクイーンをやっている自称OL(職場ではカミングアウト済)がいたのですが、「笑われることが快感」という彼らの(苦悩を乗り越えた)前向きなエネルギーは、エメラルド珠子さんにもよく出ていてよかったと思う。だから、彼らのキーワードCAMPにも触れられているとさらにリアリティが増したかな、とか。
[6/7追記]でも、もちろん、リアルに書くことが小説の(とくにBL小説の)目的ではないので、著者が、小説の筋に不用だと判断してわざと触れなかったのだったら、その選択はアリだと思う。
んでもって蛇足ですが、職場内での彼の受け止められ方は、男性からはその部分については距離をおいて容認、女性からは同類としてお友だち扱いと、反発が半々。そして、同じくカミングアウトしていたゲイの先輩からは毛嫌いされていたことをメモしておきましょう。
ちなみに、反発していた女性の先輩いわく、「あの子は、女性らしさを誇張して笑いの種にしているのが許せない」。女性の社会進出・男女雇用機会均等法の先陣を切っていた人たちには、また思うところがあるのでしょう。
わたしは、といえば、彼にはとっても女の子っぽい部分もあるけれど、本当に基本的な部分で、自分とは違う、男性的なものがあるなあと感じてます。だから、「彼女」とは呼べない。いまだに、たまに飲みに誘われたりしますけど。
ハードボイルド短編集。
背中がモゾモゾしてくるような、典型的ハードボイルド。人称はすべて一人称(おれ、わたし等)、しばしば体言止め、酒と趣味へのウンチク多数。うむむ。
でも、「漂流者(ながれもの)」で惚れた、国分組長がピアノをご披露してくれた「雨垂れ」で大満足でしたのでもう何も言わない。インテリヤクザらぶ〜♪
そのほか、詐欺師の連作や、「夜行列車」などはなんだかいい感じでした。
その他、5/31「ハンサムは嫌い。」に絡んで、思うことなど。
榎田尤利の作品には、脇役に個性的で前向きなマイノリティがよく出てくるんですが、今回は、昼間はサラリーマン、夜はドラァグクイーンのエメラルド珠子さんというキャラが出てきました。
わたしの前のカイシャの後輩に、ドラァグクイーンをやっている自称OL(職場ではカミングアウト済)がいたのですが、「笑われることが快感」という彼らの(苦悩を乗り越えた)前向きなエネルギーは、エメラルド珠子さんにもよく出ていてよかったと思う。だから、彼らのキーワードCAMPにも触れられているとさらにリアリティが増したかな、とか。
[6/7追記]でも、もちろん、リアルに書くことが小説の(とくにBL小説の)目的ではないので、著者が、小説の筋に不用だと判断してわざと触れなかったのだったら、その選択はアリだと思う。
んでもって蛇足ですが、職場内での彼の受け止められ方は、男性からはその部分については距離をおいて容認、女性からは同類としてお友だち扱いと、反発が半々。そして、同じくカミングアウトしていたゲイの先輩からは毛嫌いされていたことをメモしておきましょう。
ちなみに、反発していた女性の先輩いわく、「あの子は、女性らしさを誇張して笑いの種にしているのが許せない」。女性の社会進出・男女雇用機会均等法の先陣を切っていた人たちには、また思うところがあるのでしょう。
わたしは、といえば、彼にはとっても女の子っぽい部分もあるけれど、本当に基本的な部分で、自分とは違う、男性的なものがあるなあと感じてます。だから、「彼女」とは呼べない。いまだに、たまに飲みに誘われたりしますけど。
「奪う男」
2002年6月5日■(読了)「奪う男」西田東、Bambooコミックス(竹書房)、2002
サラリーマン・ホモまんがの短編8編。
大抵のやおいマンガってのは、その絵柄が過去からの流れのなかで位置付けることができるとすれば(ジャンプ系マンガの同人誌系列、とか、アニメ流れとか、人気マンガ家のだれそれの影響とか)、このマンガ家の絵は、それらの流れからは無関係の場所からポンと出てきたという感じ。シンプルな線で、背景・アングルもあまり凝っておらず、絵柄だけならオタク度の低い青年誌あたりに紛れていても違和感なさそう。
やおいマンガもここまで来たか、と感じた。
1編のページ数は少なく、しかも「麗人」という、その手の中でもポルノ度の高い雑誌に掲載されていたこともあり、主要登場人物らはすでに自分がゲイだという自覚があり、会社組織の中でのままならない片思いが成就するまでというシンプルなストーリーに、最後、ポルノ・シーンがかなり具体的な描写でついており、最後の1ページまたは半ページで、ギャグで落として終幕、というパターンを踏襲している。
限られたページ数と外せないお約束のなかで、片思いのままならなさを上手く描いていて、どれも面白い。主人公がときに滑稽に恋に振り回されるからこそ、お決まりのハッピーエンドも安心して迎えられる。
サラリーマン・ホモまんがの短編8編。
大抵のやおいマンガってのは、その絵柄が過去からの流れのなかで位置付けることができるとすれば(ジャンプ系マンガの同人誌系列、とか、アニメ流れとか、人気マンガ家のだれそれの影響とか)、このマンガ家の絵は、それらの流れからは無関係の場所からポンと出てきたという感じ。シンプルな線で、背景・アングルもあまり凝っておらず、絵柄だけならオタク度の低い青年誌あたりに紛れていても違和感なさそう。
やおいマンガもここまで来たか、と感じた。
1編のページ数は少なく、しかも「麗人」という、その手の中でもポルノ度の高い雑誌に掲載されていたこともあり、主要登場人物らはすでに自分がゲイだという自覚があり、会社組織の中でのままならない片思いが成就するまでというシンプルなストーリーに、最後、ポルノ・シーンがかなり具体的な描写でついており、最後の1ページまたは半ページで、ギャグで落として終幕、というパターンを踏襲している。
限られたページ数と外せないお約束のなかで、片思いのままならなさを上手く描いていて、どれも面白い。主人公がときに滑稽に恋に振り回されるからこそ、お決まりのハッピーエンドも安心して迎えられる。
「薔薇姫」
2002年6月4日■(読了)「薔薇姫」西炯子、フラワーコミックス(小学館)、2002
居眠り常習犯のクラスメートが気になる主人公は、彼と話をするようになって、彼がすぐに眠ってしまう病気で、いつか眠ったまま死んでしまうかもしれないと知る。
表題作ほか3編。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
……やられた。「死にもの」は下手するとあざとくなってしまいますが、西炯子らしい、思春期の不安定な心情の表現と絡めて描かれると、ひどく心を揺さぶる佳作になる。デビュー当時の雰囲気を髣髴とさせる短編集。
「僕は鳥になりたい」「水が氷になるとき」等、おタケさんのシリーズなどを描いていたころの西炯子にぞっこんでしたが、「ローズメリー・ホテル」のころから少し離れてました。久々に読んでみて、絵柄が違うのに戸惑いました……。西炯子の描く、憎憎しげな表情が本当に憎たらしくて、ちょっと怖いです。
ところで、この本に収録された2番目の話と、「僕は鳥になりたい」は、テーマが違うけど器が似てません?
それから、西炯子の昔の短編で「指」ってのがあったのをご存知ですか? 先日、どこかのコンビニおにぎり事件を聞いたときに思い出してしまいました。うう……、グロい。
居眠り常習犯のクラスメートが気になる主人公は、彼と話をするようになって、彼がすぐに眠ってしまう病気で、いつか眠ったまま死んでしまうかもしれないと知る。
表題作ほか3編。
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……やられた。「死にもの」は下手するとあざとくなってしまいますが、西炯子らしい、思春期の不安定な心情の表現と絡めて描かれると、ひどく心を揺さぶる佳作になる。デビュー当時の雰囲気を髣髴とさせる短編集。
「僕は鳥になりたい」「水が氷になるとき」等、おタケさんのシリーズなどを描いていたころの西炯子にぞっこんでしたが、「ローズメリー・ホテル」のころから少し離れてました。久々に読んでみて、絵柄が違うのに戸惑いました……。西炯子の描く、憎憎しげな表情が本当に憎たらしくて、ちょっと怖いです。
ところで、この本に収録された2番目の話と、「僕は鳥になりたい」は、テーマが違うけど器が似てません?
それから、西炯子の昔の短編で「指」ってのがあったのをご存知ですか? 先日、どこかのコンビニおにぎり事件を聞いたときに思い出してしまいました。うう……、グロい。
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「横森式シンプル・シック」
2002年6月3日▼(挫折)「横森式シンプル・シック」横森理香、文春文庫PLUS、2002
著者が、いかにして渋谷のおしゃれなマンションを自分好みに作り上げたかを綴る。
横森理香という人は知らなかったが、生活センスアップ流れで衝動買い。
はっきりいって、ひさびさに怒り心頭に達した。
5/29の「おしゃれ生活ルール」の感想にも書いたが、この手のハウツーものは、「ちょっと手を伸ばせば届くファンタジー」であって欲しい。しかるに、この本は自分の改装体験を赤裸々にものしているだけで、同感する部分もあるが、その体験に万人の参考になるような昇華がなされていないので、演繹することもできない。その点、「おしゃれ生活ルール」のほうは曲がりなりにもルール化されているので、受け入れやすかった。
しかも。べつにこの人のやり方はシンプル・シックじゃない。要らないものはさっさと捨てるか田舎の母親(物を捨てるのが苦手)に送りつけて、自分は気に入ったものをどんどん購入している。シンプル・シックというのは、自分の生活に必要不可欠な最低限、機能的な道具だけに絞り込んで、いつくしんで使うことじゃないのか? 堂々と「機能性よりもおしゃれかどうかで選びました」とか、「すごーく高かった●●のボトルがおしゃれだから再利用」とか書かれると、ものに対する慈しみや敬意が感じられなくて不愉快です。機能性を追及した工業デザインはおのずとシンプルになり、シンプルなデザインはおしゃれなんじゃ!
だいたい、シンプル・シックをうたっていながら、文章があまりに安っぽい。心に棚を作って(by「炎の転校生」)自分のことはその棚に上げて言いますが、「超●●」「ダサい」「〜ですからネ」「すげー」「(笑)」などが多用された文章では、とても本人をシンプル・シックな女性に思えない。(この本の文章を反面教師として、自分は今後できるだけ(笑)は使わないようにしようと心に決めました。)
それから、ひとつ気になったのは、何か所か「ガサばる」という言葉が使われているのですが、これって「かさばる」のことでしょうか。もしかして、どこかの方言? 著者は小説も書いているそうですが、こんな人が書いた小説は読みたいとは思わない。というか、天下の文春の編集者は何をしているんだ?!
Amazon.co.jpには、この本に二つのレビューがついてますが、そのひとつ「底の浅いエッセイ」というタイトルのほうにとても共感しました。あー、もう、金返せ!
著者が、いかにして渋谷のおしゃれなマンションを自分好みに作り上げたかを綴る。
横森理香という人は知らなかったが、生活センスアップ流れで衝動買い。
はっきりいって、ひさびさに怒り心頭に達した。
5/29の「おしゃれ生活ルール」の感想にも書いたが、この手のハウツーものは、「ちょっと手を伸ばせば届くファンタジー」であって欲しい。しかるに、この本は自分の改装体験を赤裸々にものしているだけで、同感する部分もあるが、その体験に万人の参考になるような昇華がなされていないので、演繹することもできない。その点、「おしゃれ生活ルール」のほうは曲がりなりにもルール化されているので、受け入れやすかった。
しかも。べつにこの人のやり方はシンプル・シックじゃない。要らないものはさっさと捨てるか田舎の母親(物を捨てるのが苦手)に送りつけて、自分は気に入ったものをどんどん購入している。シンプル・シックというのは、自分の生活に必要不可欠な最低限、機能的な道具だけに絞り込んで、いつくしんで使うことじゃないのか? 堂々と「機能性よりもおしゃれかどうかで選びました」とか、「すごーく高かった●●のボトルがおしゃれだから再利用」とか書かれると、ものに対する慈しみや敬意が感じられなくて不愉快です。機能性を追及した工業デザインはおのずとシンプルになり、シンプルなデザインはおしゃれなんじゃ!
だいたい、シンプル・シックをうたっていながら、文章があまりに安っぽい。心に棚を作って(by「炎の転校生」)自分のことはその棚に上げて言いますが、「超●●」「ダサい」「〜ですからネ」「すげー」「(笑)」などが多用された文章では、とても本人をシンプル・シックな女性に思えない。(この本の文章を反面教師として、自分は今後できるだけ(笑)は使わないようにしようと心に決めました。)
それから、ひとつ気になったのは、何か所か「ガサばる」という言葉が使われているのですが、これって「かさばる」のことでしょうか。もしかして、どこかの方言? 著者は小説も書いているそうですが、こんな人が書いた小説は読みたいとは思わない。というか、天下の文春の編集者は何をしているんだ?!
Amazon.co.jpには、この本に二つのレビューがついてますが、そのひとつ「底の浅いエッセイ」というタイトルのほうにとても共感しました。あー、もう、金返せ!
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「我らの水はどこにある」
2002年6月2日■(読了)「我らの水はどこにある」山田ユギ、花音コミックス、2002
行方不明になったお坊ちゃんを探す、10歳年上のお世話係(メガネ男)受け。
お世話係が好みだったので面白かった。が、はじめ、成長したお坊ちゃんの正体の裏を読みすぎてストーリーが頭に入らなかった。
山田ユギなんだから、攻めのタイプは顔で判断できるじゃん>自分。
行方不明になったお坊ちゃんを探す、10歳年上のお世話係(メガネ男)受け。
お世話係が好みだったので面白かった。が、はじめ、成長したお坊ちゃんの正体の裏を読みすぎてストーリーが頭に入らなかった。
山田ユギなんだから、攻めのタイプは顔で判断できるじゃん>自分。
5月月間集計
2002年6月1日5月に読んだ本:計19冊(マンガ除く)
【小説・一般】
ミステリ1冊(翻訳・1)
その他文芸2冊
ノンフィクション8冊
【ライトノベル】
児童3冊
ライトノベル1冊
BL4冊
【マンガ】
マンガ16冊
冊数は持ち直したものの、そのほとんどがエッセイ・教養関係ってのはどうかしら。まともな小説も読まなきゃなあ(溜息)。っていうか、読みたいぞ!
そして、「あさきゆめみし」効果でマンガの読書量はすごいんである。ははは。
【小説・一般】
ミステリ1冊(翻訳・1)
その他文芸2冊
ノンフィクション8冊
【ライトノベル】
児童3冊
ライトノベル1冊
BL4冊
【マンガ】
マンガ16冊
冊数は持ち直したものの、そのほとんどがエッセイ・教養関係ってのはどうかしら。まともな小説も読まなきゃなあ(溜息)。っていうか、読みたいぞ!
そして、「あさきゆめみし」効果でマンガの読書量はすごいんである。ははは。
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「ハンサムは嫌い。」
2002年5月31日■(読了)「ハンサムは嫌い。」榎田尤利、GENKIノベルス、2002
カリスマ美容師・カムアウトしたゲイ受け×美容院のやる気のない店長・フェロモンたっぷりホモフォビア攻め。(……身もフタもない)
始めはお互いが恋愛対象になく、仕事を巡って対立するが、互いのプライベートを垣間見るにつけ惹かれあっていき、最後に出来上がるまで。
基本に忠実でちゃんと値段分楽しめるが、それ以上ではない。(とはいえ、現在及第点の取れるBL小説がどれだけあるというのか……)
どこかのネット感想にもあったが、このタイトルならもっと受けが積極的にハンサム嫌いだったら話にメリハリがあったかも。
ちなみにわたしが一番気に入ったのは、カリスマ美容師が自分のタイプの普通なサラリーマンに粉かけるシーンです。めっちゃ色っぽい。
カリスマ美容師・カムアウトしたゲイ受け×美容院のやる気のない店長・フェロモンたっぷりホモフォビア攻め。(……身もフタもない)
始めはお互いが恋愛対象になく、仕事を巡って対立するが、互いのプライベートを垣間見るにつけ惹かれあっていき、最後に出来上がるまで。
基本に忠実でちゃんと値段分楽しめるが、それ以上ではない。(とはいえ、現在及第点の取れるBL小説がどれだけあるというのか……)
どこかのネット感想にもあったが、このタイトルならもっと受けが積極的にハンサム嫌いだったら話にメリハリがあったかも。
ちなみにわたしが一番気に入ったのは、カリスマ美容師が自分のタイプの普通なサラリーマンに粉かけるシーンです。めっちゃ色っぽい。
「伝わる・揺さぶる!文章を書く」
2002年5月30日■(読了)「伝わる・揺さぶる!文章を書く」山田ズーニー、PHP新書、2001
大学受験用小論文指導雑誌を編集してきた著者が、そのノウハウを、日常書く説得文やお詫び文、メールの文章など、誰かの心を動かして自分の望む状況を作る「機能文」の書き方に応用して解説。目的をはっきりさせ、論理的に考え、書くことを薦める。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
けっこう、モノを言ったり、書いてネットに載せるとき、誰に、何を伝えて、どういう状況にしたいのか、という真の目的を、あまり明確に意識していないことが多いなあ、と、これを読んで反省しました。この読書記録自体、自分のために書いてるので、ネットに載せる必要は本当はないし、「読んで読んで〜」と無理やりアドレスを押し付けられたわたしのオフライン友だちのみなさまにはいい迷惑? いや、それよりも、好き勝手な感想という名の暴言を、ロボット検索で見つけて読まされた、その本のファンの方には本当にいい迷惑だろう。著者本人の目に入る可能性もあるし。あわわ。この日記サイトに返信機能が付いてなくてよかった。(って、そういうモンダイではない)
でも、この本で一番心に残ったのは、プロローグの一文。
「(受験生の子どもたちは)学習のみにとどまらず、自己発見や進路についても、苦しんでいることを自覚していれば、まだ良いと思います。"なんとなく"で生きている子たちこそ、いま受けている傷は深いのでは、(後略)」
大学受験用小論文指導雑誌を編集してきた著者が、そのノウハウを、日常書く説得文やお詫び文、メールの文章など、誰かの心を動かして自分の望む状況を作る「機能文」の書き方に応用して解説。目的をはっきりさせ、論理的に考え、書くことを薦める。
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けっこう、モノを言ったり、書いてネットに載せるとき、誰に、何を伝えて、どういう状況にしたいのか、という真の目的を、あまり明確に意識していないことが多いなあ、と、これを読んで反省しました。この読書記録自体、自分のために書いてるので、ネットに載せる必要は本当はないし、「読んで読んで〜」と無理やりアドレスを押し付けられたわたしのオフライン友だちのみなさまにはいい迷惑? いや、それよりも、好き勝手な感想という名の暴言を、ロボット検索で見つけて読まされた、その本のファンの方には本当にいい迷惑だろう。著者本人の目に入る可能性もあるし。あわわ。この日記サイトに返信機能が付いてなくてよかった。(って、そういうモンダイではない)
でも、この本で一番心に残ったのは、プロローグの一文。
「(受験生の子どもたちは)学習のみにとどまらず、自己発見や進路についても、苦しんでいることを自覚していれば、まだ良いと思います。"なんとなく"で生きている子たちこそ、いま受けている傷は深いのでは、(後略)」
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「おしゃれ生活ルール シンプル、すっきり、快適な暮らし」
2002年5月29日■(読了)「おしゃれ生活ルール シンプル、すっきり、快適な暮らし」高見恭子、ベストセラーズ、2002
内容はタイトルどおり。
いいこと書いてるし、文章はわかりやすく、とっつきやすく、自分がめざしている生活に近く、字も大きくて読みやすく(笑)、押し付けがましくない断定口調は、疲れているときにやる気を起こさせて元気が出る。
が、ときどき「有名作家の娘で、元モデルでタレントで作家でエッセイストで、(もちろん)美人で旦那はプロレスラーかつ元国会議員で一人娘が4歳で……」みたいなことを思い出すと、心の狭いわたしは「ちょっと憧れだけど結局は別世界の話」という、ファンタジー感覚で読んでしまうのであった。
そして、思い返せば最近、こういう「ふぁんたじー」な本ばかり読んでいる。
だめだ。疲れてる……。
内容はタイトルどおり。
いいこと書いてるし、文章はわかりやすく、とっつきやすく、自分がめざしている生活に近く、字も大きくて読みやすく(笑)、押し付けがましくない断定口調は、疲れているときにやる気を起こさせて元気が出る。
が、ときどき「有名作家の娘で、元モデルでタレントで作家でエッセイストで、(もちろん)美人で旦那はプロレスラーかつ元国会議員で一人娘が4歳で……」みたいなことを思い出すと、心の狭いわたしは「ちょっと憧れだけど結局は別世界の話」という、ファンタジー感覚で読んでしまうのであった。
そして、思い返せば最近、こういう「ふぁんたじー」な本ばかり読んでいる。
だめだ。疲れてる……。
「時のかなたの恋人」「犬を飼う」
2002年5月28日■(読了)「時のかなたの恋人」ジュード・デヴロー、新潮文庫、
旅先のイギリスの古い教会で、恋人に無一文で放り出されて泣き暮れていたダグレスの目の前に、突然中世の鎧を身に着けた騎士が現れる。彼はエリザベス朝からやって来た、無実の罪で処刑される直前の伯爵だった。現代で、彼の無実を証明する証拠を集めるため、ダグレスは騎士ニコラスを助けるのだが。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
何度読んでも、結果がわかっていても面白い、タイムスリップ・ラブロマンス。こてこてのお約束てんこもりなのですが、主人公ダグレスのコミカルな性格と、ニコラスの、セクシーなのに少年のように好奇心旺盛という、女性のドリームを余すところなく具現化したキャラクターが魅力的。さらに、彼らの恋の行方と、いつかは元の時代に戻らなければならないというしばりが、ロマンスを盛り上げます。
ご都合主義といえばご都合主義ですが、いいじゃん、夢見るならゴージャスなほうが(笑)。
それに、先にも書きましたが、ただのご都合主義に留まらせないのが、実に精緻な16世紀の世界の描写。駒崎優「足のない獅子」シリーズ(講談社X文庫ホワイトハート)をお好きな方、時代は多少(300年くらい……/汗)違いますが、あの世界を堪能できます。
■(読了)「犬を飼う」谷口ジロー、小学館文庫
飼い犬の最期を看取る数ヶ月を描く表題作ほか3編を収録した文芸マンガ。
上の本を帰りの電車のなかで読み終わってしまったので、乗換駅の本屋で「あと10分乗る電車のなかで読める軽い本」を探していたら、なんとその書店で「イヌ特集コーナー」が!
思わず選んだのがこれ。でも、失敗でした。わたし、死にモノってダメなんです。電車の中で読み始めて5分で涙が込み上げてきて、慌ててかばんにしまいました。
淡々と、イヌの死を見つめる様子がかえって心を打ちます。自分には、ここまでして飼い犬のために尽くすことはできないなあ。
そのほか、いきおいで以下の本を購入。
△(購入)「紫嵐 Violet storm(R/EVOLUTION 2nd mission)」五條瑛、双葉社、2002
なんか、五條瑛って、タイムリーな北東アジア情勢を話題にしていて、大薮春彦賞を取った上に腐女子には大人気なのに、この本は書店への配本数が軒並み少ないらしい。10巻シリーズなのでぜひ最後まで書いて欲しい(そして大川先生を幸せにして欲しい/笑)という願いを込めて、買い支え。
△(購入)「おしゃれ生活ルール シンプル、すっきり、快適な暮らし」高見恭子、ベストセラーズ、2002
高見恭子といえば2世タレント、というイメージで別に思い入れはないんですが、仕事に疲れて人間らしい生活から脱落しかかっていたとき、この人の「あなたの「きれい」を見つける5週間レッスン」(成美文庫)などというコテコテなハウツー本を読んで、なんかきれいにする元気が出たので、この新刊も購入。でも、このページ数、この字の大きさで¥1400……。「紫嵐」が¥1800なのと比べるとなんか腑に落ちないぞ。
旅先のイギリスの古い教会で、恋人に無一文で放り出されて泣き暮れていたダグレスの目の前に、突然中世の鎧を身に着けた騎士が現れる。彼はエリザベス朝からやって来た、無実の罪で処刑される直前の伯爵だった。現代で、彼の無実を証明する証拠を集めるため、ダグレスは騎士ニコラスを助けるのだが。
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何度読んでも、結果がわかっていても面白い、タイムスリップ・ラブロマンス。こてこてのお約束てんこもりなのですが、主人公ダグレスのコミカルな性格と、ニコラスの、セクシーなのに少年のように好奇心旺盛という、女性のドリームを余すところなく具現化したキャラクターが魅力的。さらに、彼らの恋の行方と、いつかは元の時代に戻らなければならないというしばりが、ロマンスを盛り上げます。
ご都合主義といえばご都合主義ですが、いいじゃん、夢見るならゴージャスなほうが(笑)。
それに、先にも書きましたが、ただのご都合主義に留まらせないのが、実に精緻な16世紀の世界の描写。駒崎優「足のない獅子」シリーズ(講談社X文庫ホワイトハート)をお好きな方、時代は多少(300年くらい……/汗)違いますが、あの世界を堪能できます。
■(読了)「犬を飼う」谷口ジロー、小学館文庫
飼い犬の最期を看取る数ヶ月を描く表題作ほか3編を収録した文芸マンガ。
上の本を帰りの電車のなかで読み終わってしまったので、乗換駅の本屋で「あと10分乗る電車のなかで読める軽い本」を探していたら、なんとその書店で「イヌ特集コーナー」が!
思わず選んだのがこれ。でも、失敗でした。わたし、死にモノってダメなんです。電車の中で読み始めて5分で涙が込み上げてきて、慌ててかばんにしまいました。
淡々と、イヌの死を見つめる様子がかえって心を打ちます。自分には、ここまでして飼い犬のために尽くすことはできないなあ。
そのほか、いきおいで以下の本を購入。
△(購入)「紫嵐 Violet storm(R/EVOLUTION 2nd mission)」五條瑛、双葉社、2002
なんか、五條瑛って、タイムリーな北東アジア情勢を話題にしていて、大薮春彦賞を取った上に腐女子には大人気なのに、この本は書店への配本数が軒並み少ないらしい。10巻シリーズなのでぜひ最後まで書いて欲しい(そして大川先生を幸せにして欲しい/笑)という願いを込めて、買い支え。
△(購入)「おしゃれ生活ルール シンプル、すっきり、快適な暮らし」高見恭子、ベストセラーズ、2002
高見恭子といえば2世タレント、というイメージで別に思い入れはないんですが、仕事に疲れて人間らしい生活から脱落しかかっていたとき、この人の「あなたの「きれい」を見つける5週間レッスン」(成美文庫)などというコテコテなハウツー本を読んで、なんかきれいにする元気が出たので、この新刊も購入。でも、このページ数、この字の大きさで¥1400……。「紫嵐」が¥1800なのと比べるとなんか腑に落ちないぞ。
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お約束は、はずすかしっかり踏襲するのが大事
2002年5月27日□(読み始め)「時のかなたの恋人」ジュード・デヴロー、新潮文庫、
お気に入りのタイムスリップ・ラブロマンス。もう3読目くらい。
この本は、著者が20冊くらい書きつづけているシリーズの一冊らしい。このシリーズ、なんでもイギリス中世から現代までを舞台に、モンゴメリー家の人々の歴史とロマンスを織り交ぜて続いているそうだ(ネット情報)。翻訳はこの1冊しか出てないんですが、エリザベス朝イギリスの風俗描写がとてもリアルで、他の本も読んでみたい気になります。が、日本じゃイギリス歴史ものなんて売れないだろうしな……。
ケン・フォレット「大聖堂」とか、エリス・ピータース「修道士カドフェル」シリーズが好きな人ならイケルんですが。
そういや、以前やはりラブ・ロマンスのタイムスリップもの「夢のなかの騎士」(リンダ・ハワード)を読んだんですが、SF伝奇っぽい部分の比重が大きくて、あんまり歴史ものとしての面白みは少なかったなあ(暴言)。
お気に入りのタイムスリップ・ラブロマンス。もう3読目くらい。
この本は、著者が20冊くらい書きつづけているシリーズの一冊らしい。このシリーズ、なんでもイギリス中世から現代までを舞台に、モンゴメリー家の人々の歴史とロマンスを織り交ぜて続いているそうだ(ネット情報)。翻訳はこの1冊しか出てないんですが、エリザベス朝イギリスの風俗描写がとてもリアルで、他の本も読んでみたい気になります。が、日本じゃイギリス歴史ものなんて売れないだろうしな……。
ケン・フォレット「大聖堂」とか、エリス・ピータース「修道士カドフェル」シリーズが好きな人ならイケルんですが。
そういや、以前やはりラブ・ロマンスのタイムスリップもの「夢のなかの騎士」(リンダ・ハワード)を読んだんですが、SF伝奇っぽい部分の比重が大きくて、あんまり歴史ものとしての面白みは少なかったなあ(暴言)。
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「イジワルな神サマ」
2002年5月26日■(読了)「イジワルな神サマ」東谷 珪、シャレード・コミックス(二見書房)、2001
柴犬の太郎は、飼い主の青年(大学生)に恋をしている。でも、太郎には小学生の恋敵がいて……。
イヌつながりで(笑)。再読なんですが、いや、なんというかスゴイ話です。太郎視点で話が進むんですが、報われない恋に身を焦がす太郎がめちゃくちゃ可愛い、んですが、イヌやら小学生やらに恋される(でヤられる/汗)大学生ってどうざんしょ?
絵もどちらかというとヘタレ系なんですが、話に妙な勢いがあって、おもしろいんだなー。
そうそう、ひかわきょうこ「時間をとめて待っていて」第3巻を無事GET。
△(購入)「時間をとめて待っていて」第3巻、ひかわきょうこ、白泉社文庫
△(購入)「片道切符」風間一輝、光文社文庫、2000
そして図書館から借りていた以下の本は、読まずにいったん返却。
▽(図書館返却)「取引」真保裕一、講談社文庫、1995
▽(図書館返却)「警視庁心理捜査官」黒崎視音、徳間書店、2000
▽(図書館返却)「これからの図書館 21世紀・知恵創造の基盤組織」大串夏身、青弓社、2002
そして代わりに(でもないけど)以下の本を借りる。
△(図書館)「ひげよ、さらば」上野瞭、理論社、1982
柴犬の太郎は、飼い主の青年(大学生)に恋をしている。でも、太郎には小学生の恋敵がいて……。
イヌつながりで(笑)。再読なんですが、いや、なんというかスゴイ話です。太郎視点で話が進むんですが、報われない恋に身を焦がす太郎がめちゃくちゃ可愛い、んですが、イヌやら小学生やらに恋される(でヤられる/汗)大学生ってどうざんしょ?
絵もどちらかというとヘタレ系なんですが、話に妙な勢いがあって、おもしろいんだなー。
そうそう、ひかわきょうこ「時間をとめて待っていて」第3巻を無事GET。
△(購入)「時間をとめて待っていて」第3巻、ひかわきょうこ、白泉社文庫
△(購入)「片道切符」風間一輝、光文社文庫、2000
そして図書館から借りていた以下の本は、読まずにいったん返却。
▽(図書館返却)「取引」真保裕一、講談社文庫、1995
▽(図書館返却)「警視庁心理捜査官」黒崎視音、徳間書店、2000
▽(図書館返却)「これからの図書館 21世紀・知恵創造の基盤組織」大串夏身、青弓社、2002
そして代わりに(でもないけど)以下の本を借りる。
△(図書館)「ひげよ、さらば」上野瞭、理論社、1982
「マクドナルドの「接客サービス」」
2002年5月24日■(読了)「マクドナルドの「接客サービス」」 ¥1,500
ようするにマクドナルドのマニュアルを外部向けに紹介した本。資料本として読みました。
諸手を上げてマクドナルドを持ち上げていることに目をつぶれば、接客サービスの心得について素人にわかりやすく説明していて、またマクドナルドという特殊な業界の内側を除き見る感じでおもしろい。
が。
なんで、左ページで文字で説明しているのとまったく同じ内容を、右ページでマンガな絵をつけて説明しなおす必要があるの?! マンガといっても別にストーリー仕立てとかではないの。学参のように、ただ絵をつけて解説してあるだけなの。もしかしてこの本は、文字のマニュアルを読めない新人アルバイトに読ませるための本なのかしら。
むー。絵のページは要らないから半額返せ!(笑)
ようするにマクドナルドのマニュアルを外部向けに紹介した本。資料本として読みました。
諸手を上げてマクドナルドを持ち上げていることに目をつぶれば、接客サービスの心得について素人にわかりやすく説明していて、またマクドナルドという特殊な業界の内側を除き見る感じでおもしろい。
が。
なんで、左ページで文字で説明しているのとまったく同じ内容を、右ページでマンガな絵をつけて説明しなおす必要があるの?! マンガといっても別にストーリー仕立てとかではないの。学参のように、ただ絵をつけて解説してあるだけなの。もしかしてこの本は、文字のマニュアルを読めない新人アルバイトに読ませるための本なのかしら。
むー。絵のページは要らないから半額返せ!(笑)
「LOVE&TRUST」
2002年5月23日■(読了)「LOVE&TRUST」榎田尤利、大洋図書、2002
危ないものを運ぶ運搬屋のいい男兄弟と、弟の幼馴染が、ヤクザから幼い子どもの運搬を依頼されて巻き込まれる事件。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
以前、この著者の「リムレスの空」の感想で「この作者の普通のBL小説はごくフツウ」などと暴言を吐きました。反省。これはおもしろいです。とはいえ、読者サービスのとってつけたようなLOVEの描写はなくても本筋には関わりなく、本筋がとってもおもしろいので「普通の」BL小説とは言い難いかも。
いっぽうで、弟(野獣)×幼馴染(小鹿ちゃん)、ヤクザの若頭(ゴージャス)×兄(クール)、さらにヤクザの若頭に付き従う男など、カップリングの多様さを見せてBLの商業的なつかみ所は外していない。
以前、著者のご友人が作られていた著者のサイトに載せていたいくつかの試作が大変すばらしく、「魚住くんシリーズ」もいい、ということは、この著者は短編で、物語の裏側を読み手に想像させるほうに目覚しい才能があると思われる(超私見)。ので、へたにBL小説のパターンにはめこまないでBL要素を最低限に収め、好きにBLらしからぬものを書いているほうがいいもの書けるんじゃないかしら。と、ゴーマンかましてみる。
だって、いわゆる「アヅマリ・シリーズ」なんて、元となった試作がとってもエロティックだったのに、(以下略)……なんだもんな。
危ないものを運ぶ運搬屋のいい男兄弟と、弟の幼馴染が、ヤクザから幼い子どもの運搬を依頼されて巻き込まれる事件。
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以前、この著者の「リムレスの空」の感想で「この作者の普通のBL小説はごくフツウ」などと暴言を吐きました。反省。これはおもしろいです。とはいえ、読者サービスのとってつけたようなLOVEの描写はなくても本筋には関わりなく、本筋がとってもおもしろいので「普通の」BL小説とは言い難いかも。
いっぽうで、弟(野獣)×幼馴染(小鹿ちゃん)、ヤクザの若頭(ゴージャス)×兄(クール)、さらにヤクザの若頭に付き従う男など、カップリングの多様さを見せてBLの商業的なつかみ所は外していない。
以前、著者のご友人が作られていた著者のサイトに載せていたいくつかの試作が大変すばらしく、「魚住くんシリーズ」もいい、ということは、この著者は短編で、物語の裏側を読み手に想像させるほうに目覚しい才能があると思われる(超私見)。ので、へたにBL小説のパターンにはめこまないでBL要素を最低限に収め、好きにBLらしからぬものを書いているほうがいいもの書けるんじゃないかしら。と、ゴーマンかましてみる。
だって、いわゆる「アヅマリ・シリーズ」なんて、元となった試作がとってもエロティックだったのに、(以下略)……なんだもんな。
『「ひとり暮らし」の人生設計』
2002年5月22日■(読了)『「ひとり暮らし」の人生設計』岸本 葉子・横田濱夫 、新潮OH!文庫(新潮社)2000年
40歳前後・シングルの男女二人が、一人で生きることについて語り合う、往復書簡形式のエッセイ(になるのかな)。
最近疲れているのか、軽い読み物が読みたくて、エッセイを続けて手にとってみました。とはいえ、このテーマはわたしにはとても重かった……。書かれているノリは軽くて、ときどき(電車の中にもかかわらず)吹き出しちゃったりしたのですが。
やっぱり、相当の覚悟と収入がなくちゃ、独身・一人暮らしなんて出来ないよな、と実感。日曜に出た披露宴の影響もあって、結婚願望に火がつきました(笑)。
40歳前後・シングルの男女二人が、一人で生きることについて語り合う、往復書簡形式のエッセイ(になるのかな)。
最近疲れているのか、軽い読み物が読みたくて、エッセイを続けて手にとってみました。とはいえ、このテーマはわたしにはとても重かった……。書かれているノリは軽くて、ときどき(電車の中にもかかわらず)吹き出しちゃったりしたのですが。
やっぱり、相当の覚悟と収入がなくちゃ、独身・一人暮らしなんて出来ないよな、と実感。日曜に出た披露宴の影響もあって、結婚願望に火がつきました(笑)。
だいじょうぶ?
2002年5月21日本日付の毎日新聞を読んでいたら、社会面に映画「模倣犯」の試写会の記事が載っていた。
↓(5/21現在。後日移動の可能性あり)
http://www.mainichi.co.jp/entertainments/geinou/0205/21-01.html
わたし、宮部みゆき「模倣犯」はこれから読む予定なんですが、これってネタばれ抵触したりしてない?>既読の方。
↓(5/21現在。後日移動の可能性あり)
http://www.mainichi.co.jp/entertainments/geinou/0205/21-01.html
わたし、宮部みゆき「模倣犯」はこれから読む予定なんですが、これってネタばれ抵触したりしてない?>既読の方。
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「三谷幸喜のありふれた生活」
2002年5月17日■(読了)「三谷幸喜のありふれた生活」三谷幸喜、朝日新聞社、2002
劇作家・三谷幸喜が朝日新聞に連載しているエッセイの単行本化。
と、わざわざ三谷幸喜の前に職業名をつけたのは、わたしが三谷幸喜のドラマも劇も映画も見たことがないから。それで何ゆえ突然このエッセイを読みたくなったかというと、どこかの書評でまえがきが引用されていて、劇作家なんて派手な生活だと思うだろうけど、ホントはとっても地味なのよ、みたいなことが書かれていたから。そのくせ、妻は女優とかいって、ホントに地味なの?と疑いの眼で読み始めました。
結論。地味、というよりはネクラ(死語)?
あまりに不器用なその生活っぷりに、ちょっぴり親近感というか近親憎悪というか、あーやだやだ、と思いながらも最後まで勢いで読んでしまいました。
あと、最近イヌに弱いので、ラブラドル・レトリーバーのとびをもらってくる話がところどころに出てくるのが楽しかった。というか、とびの話を読みたいために他の話も読んだ、というところがなきにしもあらず……。
劇作家・三谷幸喜が朝日新聞に連載しているエッセイの単行本化。
と、わざわざ三谷幸喜の前に職業名をつけたのは、わたしが三谷幸喜のドラマも劇も映画も見たことがないから。それで何ゆえ突然このエッセイを読みたくなったかというと、どこかの書評でまえがきが引用されていて、劇作家なんて派手な生活だと思うだろうけど、ホントはとっても地味なのよ、みたいなことが書かれていたから。そのくせ、妻は女優とかいって、ホントに地味なの?と疑いの眼で読み始めました。
結論。地味、というよりはネクラ(死語)?
あまりに不器用なその生活っぷりに、ちょっぴり親近感というか近親憎悪というか、あーやだやだ、と思いながらも最後まで勢いで読んでしまいました。
あと、最近イヌに弱いので、ラブラドル・レトリーバーのとびをもらってくる話がところどころに出てくるのが楽しかった。というか、とびの話を読みたいために他の話も読んだ、というところがなきにしもあらず……。