最近セカンドスクールの勉強が忙しくてなかなか本を読めない(というか、宿題用の本や論文ばかり読んでいる。)
たまに息抜きしたいときには軽く読めるまんがを選んでしまうのですが、高野文子の新刊が出たというので買ってみたこれは、ゼンゼン軽くなんて読めませんでした……。

不思議な学生寮「ともきんす」。お二階には寮生さんが4人。

朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹……
テーマは科学者たちの言葉―高野文子最新コミックス!

高野文子が新作のテーマに選んだのは「科学者たちの言葉」でした。日本の優れた科学者たちが残した文章を、なぜいま読み返すのか。
その意義を、架空の学生寮を舞台に、「科学する人たち」と一組の母娘の交流を通じて丁寧に描いていきます。
「道具を持ち替えることから始めた」と著者が語る通り、画面を行き交う線はさらなる進化を遂げ、
フィクションとノンフィクションのあわいに、唯一無二の世界が生まれました。
本書には、Webメディア「マトグロッソ」で連載されていた表題作に加え、連載への布石となった短編
「球面世界」「Tさん(東京在住)は、この夏、盆踊りが、おどりたい。」の二篇を収録。
漫画単行本としては前作『黄色い本』から12年―大判サイズで絵の魅力をあますことなく伝えた、ファン待望の一冊です。


この手の科学的な想像力を掻き立てる話は大好きなのですが、夜寝る前にベッドで読んでいると数ページで寝てしまいます(汗)。
ゆっくり、ゆっくり読み進めます~。
たまに何巻まで読んだかわからなくなって新刊を買いそびれているうちにさらに新しい巻が出ちゃったりするので、日記にちゃんと書いておけばいいじゃないか!と思った次第。
逆に「昨日なに食べた?}は最新巻を2冊買っちゃったし(汗)。

他に、「ボクラノキセキ」が何巻まで読んだかわからなくなる…。
kotoba (コトバ) 2014年 10月号 開高健特集。
読み応えのある雑誌なので、つらつら拾い読みしていくので読了するのはいつになるかわからない……ので、念のため記録として。

私の若いころは開高健+藤沢周平で出来ていた。
最近、ちゃんとした(苦笑)本を読んでいないので、語彙がすっかり目減りしている。
このあたり、また読み返そうかしら。
(というか、開高健の代表作「闇」3部作を未読という/汗)


10月からの朝ドラはマッサン。ニッカウヰスキーの生みの親・竹鶴正孝と、スコットランドで修行していた時に仲よくしていた家のお嬢さんだった奥さんの話だそうで、以前この本を読んでとても面白かったのでドラマも期待。
この本、最初に新潮社で出して文庫になって絶版になって、アサヒビール(のちにニッカを買収した)で版権譲ってもらったかで一時期企業出版として出していた(新潮文庫版とデザインはまったく一緒)。
この度、めでたく新潮から出戻り再販されたようでなにより。

のん兵衛でなくても面白く読めると思う。
そして、竹鶴のハイボールはおいしい。


私がテニスのルールを覚えた作品その2「ウィンブルドン」。
これを忘れてはイカン!
私がサッカーのルールをキャプテン翼で学んだとすれば、
(あんまりちゃんと覚えてないけど)テニスのルールはフィフティーン・ラブで覚えました。
筋もほとんど覚えてないけど、すごく面白かったことだけは覚えてます。
あと、なぜか、ウィンブルドンの準決勝だったかな? 4人の選手を見開き縦割りで並べたページと、ラストのシーンだけ覚えてます。

今日、ニュースを聞きながらこれを思い出しました。
錦織圭選手、ベスト4進出おめでとう!!
ペン太は僕が思っていたよりも、ずっと僕のことを愛してくれていた――。多忙な日々を送っていた僕(作者)のもとに、ある日、娘がやってきた。名前はペン太。虫捕りは下手だし、高い所には飛び乗れないし、すぐお腹を出して寝転がる。およそ猫らしくないまったりやさん。ペットと人は言うけれど一緒に暮らせば大事な家族。ペン太は間違いなく僕の子だった。可笑しくて切なくて温かい、猫と人がつむぐ家族の物語。


半年かそこいら前にツイッターで回ってきた「ペン太のこと」。
(NAVERまとめ>http://matome.naver.jp/odai/2138070974192125701
飼い猫を看取る話でただでさえ号泣ものなのに、ちょうど猫殿と暮らし始めて1年たったころだったのでもう何度読んでも泣けて泣けて仕方がなかった。

それが、いつの間にか大幅加筆のうえ単行本が発売されていた。
いや、その前にWebまんがが連載されていたのだけれど、それもこのついでに知った。
(ペン太のこと>http://www.moae.jp/comic/pentanokoto

哀しいだけの話でなくて、ペン太の他にも迎えた猫たちとの日常部分が増えていて、笑えて泣ける。
読み終えてまた号泣していたら猫殿がそばに来てくれたので、日ごろの反省を込めて背中を撫でていたらそのうち「しつこい!」と怒られた……。


空手黒帯全日本チャンピオンの肩書きを持つ現役女子高校生・武田梨奈がノースタントで主演に挑んだ格闘アクション。美しい高速ハイキックを武器に男子顔負けの強さを誇る圭は、師匠からの忠告を無視して次々と凄腕空手家たちに勝負を挑むが…。


CATVで放送されていたのを録画視聴。
マーシャルアーツの暗殺集団を、武田梨奈とその空手の師匠が次々と倒していくだけの話なのだけれど、空手の型がかっこいいのでそれだけで全然OK!
普通に撮影すると動きが速すぎて何が起こったのかわからないけれど、必ずスローのリピートが入るので動体視力の弱い私にも親切設計。その分話のテンポは遅くなるけれど、もともと筋があってないようなものなので無問題。
暗殺集団が、空手の師匠に恨みがあるようなのだけれど、どんな恨みかは結局最後まで明かされない。そんな説明もいらないんだと思う。ただ戦ってればいい。
恋愛もお色気もない。ただ闘うだけ。そして主人公が小気味よく敵をどんどん倒していく。
それが気持ちいい映画。
【完全保存版】犬と猫。

犬と猫は、私たちにとって最も身近な動物だ。
つい話しかけてみる。「やぁ、今日も暑いね」と。
濡れた瞳で見上げる犬、するりとかわす猫。彼らは何を考えているのだろう。
言葉は話さないけれど、耳やしっぽの動きでなんとなく感じる。きっと、気分がいいのかな。
ヒトの勝手な受け取り方かもしれないけれど、そばにいるだけで、胸の奥が温まる。
その存在に惹きつけられるようにして、写真家は犬と猫を撮りたがり、小説家は彼らのことを書いてきた。
かわいいから、大切だから。満を持して、Penも特集します。動物学、歴史、世界で話題の犬や猫……。
知るほどに、なんて不思議な生き物なのかと驚き、ページをめくるたび、ますます愛しくなってくる。
犬派も猫派も、どうぞお楽しみください!


某所でPenの最新号が犬猫特集と聞いて、うっかり購入。
現在の人気や飼育頭数、市場規模などが反映されてか、やや犬に比重が偏った記事構成ではあるけれど、それでもこういう、(既成概念的)女性向けでない猫記事はうれしいなぁ。
だって普通の猫雑誌って買うの恥ずかしいんだもの。
バンコクから飛行機で約1時間! タイの古都へ

チェンマイは「タイの京都」とも呼ばれ、とても心地よい具合に自然と調和していて、レトロな雰囲気の中にモダンさも感じさせる街。
緑の木々と明るい花に包まれた小道は歩いているだけで癒され、センスのよい雑貨は眺めているだけで心がキラキラします。
旅を愛する人気料理研究家が、みなさんを魅力あふれる町「かわいいチェンマイ」へご案内します。


旅行に行きたしと思えど、チェンマイはあまりに遠し。せめてはガイドブックを読んで気ままなる旅に出でてみん……

と、いうわけで最近出たこの本を買ってみた。
ちなみに私は、学生のころに1回と、タイ舞踊を習い始めてから1回、チェンマイを旅行している。
特に2回目は、しばしば長期滞在してチェンマイの舞踏学校でタイ舞踊の勉強をしている日本人の男性がいろいろ案内してくれて、本当に楽しかった。

私がチェンマイを好きなのは、バンコクと比べると静かで、山のほうだから(多少は、朝夕は)涼しくて、小ぢんまりとしていて、のんびりできるから。
それと、バンコクよりも手工業がさかんでタイらしい雑貨があるから。

このガイドブックをみると、最近はさらに洗練されて、というか西欧化が進んだ感じでカフェとかおしゃれ雑貨やさんとかが増えているようで、日本人にとっては便利になったし、タイらしさもまだ残っていて、いいなぁ。
またチェンマイ行きたい~!!
某所で話題に上っていたので、書店で見かけて購入。

絵がきれいで、そんなきれいな絵柄と違和感なくオヤジが描けるところに感動した!

ストーリーは、中央官庁ものの読み切りを集めたものだけれど、中央官庁がどうやって仕事をしてるか(議員への根回しとか、書類とか)をわかっていつつ、仕事自体を描くのではなくてあくまで背景として取り込んでいるところがうまいなぁと。
ただまあ、いかんせん読み切りなので両想いになるまでがあっという間で、えちシーンはオーソドックスな感じなので、食い足りなさが残る。
とはいえ、順調にファンを獲得していけばそのうち単行本1冊で1本の話とか長いものも描ける機会があるだろうし、楽しみにしています。

えちシーンは、SMかファンタジーに走らない限りバリエーションに限界があるから、逆にそこにページ数割かないほうがいいような気がするんだけど、そんな風に思うのはたぶん私が枯れた腐女子だからだろう。にゃ。
1人暮らししています、なんて偉そうに言ってますが、月に一度、片道30分の実家へ帰って、あれこれ仕事を片付けて、米や野菜をもらって帰る、ということを続けています。
なので、米を買ったことがありませんでした。
(コメに混ぜて炊く用の雑穀は買っている。)

ところが、先月もらって帰った米を、前の分がなくなるまで袋に入れて乾物を入れるところへしまっておいたら、なんと虫が湧きまして。
泣く泣く廃棄処分としました。

今週末、母がこちらへ遊びに来るときに米をもってきてもらうことになったのですが、
今週どうしよう?ということで、初めて米を買いました。
そもそも米って最低何キロから売っているものかも知らずにスーパーに行ったら、
いわゆるブランド米3種類が、お手軽3合パックで売られていました。

魚沼コシヒカリと、ユメピリカと、つや姫。

そういえば、リンクを貼っている秋林さんが「つや姫」一押しだったなぁと、試しにつや姫を買ってみました。



……ううう、うまいっす先輩!!!

ほんとにごはんの粒がつやつやでもちもちでほんのり甘く噛みごたえもある。
あああ、瑞穂の国に生まれたシアワセ~(ほわわわん)。

というわけで、秋林先輩、ありがとうございました☆


今年は最優先課題があるので映画を見に行く心の余裕がないのですが、
夏の映画で見たいのはいっぱいある……(遠い目)。

ラノベ好きとしては「オール・ユー・ニード・イズ・キル」は見たいし。
ラノベといったら「私の男」(原作者がラノベ出身)も見たい。
パシフィック・リム絶賛していたのとほぼ同じ層が絶賛してる「ゴジラ」も見たい。
LGBTFF(レズビアン&ゲイ映画祭)のあれこれも見たかった……。
その中でも一般映画館で上映されている「こっぱみじん」をせめて。
「超高速!参勤交代」はもう上映終わってるかしら?

映画を我慢したからって課題が進んでいるわけではないけれど、
けじめとして、来年2月までは映画絶ちです(涙)。
猛暑のロンドンを訪れる貴族は少なく、ジョージーのメイド仕事は減激。そこで、楽に稼げて豪華な食事にありつける仕事を思いつくものの、たちまちロンドン警視庁に呼び出され、世間知らずだったと思い知らされる。さらに、有名飛行士のメイドが事故死し、遺留品の中になぜかジョージーに宛てた謎の手紙が見つかったことから、すぐさま警視庁は王室のスキャンダル対策としてジョージーを帰郷させることに。ところが、彼らの目的は他にあった。王位継承者に相次ぐ不審な「事故」の真相を探るスパイとして、王族のいるスコットランドに彼女を送りこんだのだ。そこでは、継承順位の低い兄ビンキーや、果てはジョージーにまで危険が迫り、絶体絶命の大ピンチに!


ヴィクトリア女王の曽孫にして王位継承権第34位、スコットランドの公爵の妹であるジョージ―が殺人事件に遭遇するシリーズ第3弾。
今回は、ジョージ―がスコットランドの実家(城)に里帰りする話なのでメイドはなし。ちゃんと(貧乏だけど)貴族のお嬢さましてます。食べるものにも困る貧乏っぷりはないので、楽しく読めました。
ヒーローであるダーシー(わかりやすいネーミング……)もだんだんジョージ―に気持ちが向かっているみたいだし、恋愛方面も(やっと)わくわくできます。
そして、今回の犯人は理由もあってイッちゃってる人で、いい犯人でした。
これまでの3作で一番おもしろかった!


井上ひさしの半生語り下ろし(っぽいエッセー)。
井上ひさしの作品を読んだことがないダメダメな私ですが、
最初にこれを読むと「井上ひさしってダメダメな人だったのね……」と
幻滅するというか安心するというか。

学生だからって自分の暮らしてる孤児院の図書室の本をうっぱらって映画を見に行くなよ~。


男の人生に欠かせない猫

猫のない人生はクリープを入れないコーヒーであり、FUJIYAMAのない富士急ハイランドであり、海老天のない天丼である!
男が失うことのできないこだわりを抱く対象としての猫を徹底追及。
「ほらほら、ウチの猫ちゃん可愛いでしょう」だけじゃない(気持ちはわかるが)猫と人とのがっぷり四つ。
遂に完成した男目線の猫本、ご一読召され。


こんなムックが出ていたとは知らなかった。

男性の猫好きの肩身が狭そうなのはなぜなのかしら。
猫カフェや可愛い猫用品店に入るのさえためらわれ、近所のドン・キホーテでは顔を伏せるようにして猫砂を買っていく。
実際猫を飼っている男性でも猫らぶらぶしている人は秋田県知事と椎名崇志くらいしかしらない。みんな乙に澄まして、ときにはハードボイルドっぽい皺を眉間に刻みながら猫愛を語る。
猫の里親を募集している人や団体が、独身男性には審査が厳しいのは里親詐欺の犯人がたいてい独り暮らしの男性だからだけれど、それにしたって「男性の猫好き」は奇異の目で見られることが多いのかもしれない。
(当然、女性で動物を虐待する例も聞く。例えばアニマルホーダー(異常な動物コレクター)には女性も多い印象がある。)

話は脱線したけれど、たぶん「ねこのきもち」を手に取るのも恥ずかしい猫好き男性のために編まれたであろう男性目線を謳った猫ムック。
今までにない切り口でいろんなテーマを詰め込んでいて(ねこまんまからキャットと名の付いた軍用飛行機まで)、非常に興味深い。猫好き著名人(男性)インタビューが3件乗っているけれど、その人選が石破茂、山下洋輔、養老孟司ってところも、(よくも悪くも)こだわりを感じる。

正直なところ、普通のかわいい猫雑誌よりも面白かった。
ま、それは私がいまだに「ネコちゃんかわいい(はぁと)」のノリにためらいを感じるからだろう。
こういうテーマだと月刊は厳しいだろうけれど、年1くらいでシリーズ化してほしいものだ。

ちなみに上記引用分は表紙に書かれていた文言だけれど、リンク先の密林ページには丸ガッコ書き部分がない(ので、私が表紙を見て補記した)。
企画段階では入っていなかったけれど、校正途中で指摘が入ったと邪推(笑)。
チャイ、17歳。ミーミー、7歳。二匹の猫と寄り添うぬくもりの日々を、やわらかな筆致で描く感動作。チャイとの二人暮らしから、結婚を経て五人家族となるまでの、響き合う命の時間。


30代独身都内のマンションで一人暮らしの女性が、保護猫を引き取って飼い始めてから家族が増えていく日々について綴っている。
まあ、細かいところは異なるとはいえ似た境遇(ウン10代独身一人暮らしで猫を飼っちゃうところなど)で、何よりももともとそれほど猫が好きスキ☆というわけでもなく、ドライに猫との関係を観察しているのに、最後には「自分で禁じてきた」けれど「今は誰にも聞かせられない呼びかけをして」、猫をあやす様子には身につまされるというかなんというか(苦笑)。

その後、著者には人間家族も猫家族も増えていくのを見て、アラフォーの繊細なハートがちくりと痛みましたが(笑)。
とても面白くて一気読みしました。
下巻読了。
初めはなんだかわからずに、個性の強いビクトリア朝の人々に翻弄されていたけれど(主人公ではなく、読者である私が)、やがてタイムスリップした主人公ネッドのタスクは、本来結婚するはずだったこの男女の出会いをネッドが邪魔してしまい別のカップルになるはずの女性と男性が婚約してしまったので、それぞれ本来のカップルにならないと未来が変わってしまう!というものだとわかる。
が、それはラブロマンスというよりも、女性が本来結婚するはずだった男性は頭文字Cしかわからず、どいつがその男性か?という推理ものになってしまっていてぜんぜんドキドキしないし、ネッドとともに未来からビクトリア朝へやってきていてネッドが一目ぼれする女性とのロマンスも「あら、実はどちらも一目ぼれだったのね」で何事もなくカップル成立。
ミステリ要素とその謎解きはおもしろくて、さらにイギリス産の少年少女小説で大きくなった者にとってはビクトリア朝の風物・慣習だけで楽しいけれど、ロマンスは期待しちゃいけなかったわね、という次第。
いえ、ミステリとしてもSFとしてはとてもおもしろくて、最後は夕飯食べるのをそっちのけで読み通しました。

……そして、表紙画像を見ると、私がなぜこの本を手に取ったかがバレバレのような気がしなくもなく(苦笑・猫が活躍すると聞いて。でもどちらかといえば上巻の表紙のブルドッグ・シリルのほうが活躍していたような)


人類はついに過去への時間旅行を実現した。その技術を利用し、オックスフォード大学は、第二次大戦中、空襲で焼失したコヴェントリー大聖堂復元計画に協力している。史学部の大学院生ネッドは、大聖堂にあったはずの“主教の鳥株”を探せと計画の責任者レイディ・シュラプネルに命じられた。だが、21世紀と20世紀を何度も往復して疲労困憊、とうとう過労で倒れてしまった!?SFと本格ミステリを絶妙に融合させた話題作。ヒューゴー賞・ローカス賞受賞。


とりあえず上巻を読了したので記録として書いておく。
というのも、かなりの大部で下巻まで読了するのにあと1週間はかかりそうなので、念のため。

一時期、タイムスリップ・ラブロマンスを読み漁っていた時期があったけれど、この本は、タイムスリップものだしユーモア小説だし、「主人公がタイムスリップしたために、出会うべきだった二人が出会わず歴史が変わってしまうのを防ぐため奮闘する」という、まあロマンスと言えなくもない要素もあるのだけれど、私のツボなタイムスリップ・ラブロマンスには今のところなっていない。
下巻で切ないラブロマンスものに変わったり……しないだろうな。
佐世保の小学校で小6女児が仲の良い同級生に殺害された痛ましい事件から10年。
被害者家族は、どう精神のバランスをとり生きてきたのか。
子どもの心がわからない全ての人に贈る渾身のノンフィクション。


あの事件のことは、ずっと気になっていた。
事件自体の衝撃も強かったけれど、被害者の父親が全国紙の支局長を務めていて、事件当日だか翌日だかに、顔を見せて記者会見をして、非常に冷静な発言をしていたからだ。
その様子には胸を締め付けられた。
おそらく自身がマスコミ関係者だから、記者会見の重要性をわかっていたからだろうけれど、そんな時期に人目にさらされて言葉を発するなんて、自分自身を傷つけることにならないか。
しかも、感情的に嘆いたり加害者を非難したりするのではなく、だれかを責めるのでない冷静なコメントだっただけに、余計に心配だった。

事件から10年が経って、事件当時、被害者の父親の部下で、被害者一家と家族同然に付き合いのあった記者がまとめたドキュメンタリと、被害者の父親、加害者の父親、被害者の兄のインタビューからこの本は構成されている。
気になっていたとはいえそれほどきちんと情報を追っていたわけではないので、当時の状況や加害者・被害者の家族のことなど、詳しく知ることができた。
もちろん、それで多くの「なぜ」が解決するわけではなく、特に加害者が未成年だったため加害者本人の言葉が聞けるわけでもなく、わからないものはわからないままなのだけれど、苦しんでいる両者の家族の想いが伝わってきて、読後、非常に胸に迫るものがあった。

すでに20歳を過ぎて、おそらく社会に復帰しているであろう加害者少女が、自分のやったことを本当の意味で理解して、苦しんで、そしていつか被害者家族に謝りにいける日がくることを切に祈る。


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