黄金の羅針盤〈上〉
2004年7月21日 読書記録(04.02〜)
先週は、以前買ったままになっていた以下の本を読み始めた。
□(読み始め)「経営革命の構造」米倉 誠一郎、岩波新書、1999
最初は、18世紀に始まったイギリス産業革命における技術革新と経営の関係を紹介していて「ジャックやスティーヴン(=M&C)の時代ね(はぁと)」と思って楽しく読んでいた。
19世紀にはいって舞台がアメリカに移っても「鉄道王とか石油王とかいうのはこういう人たちだったのね」とそれなりに関心を持って読み進められたのだけれど、そこら辺でちょーっと関心が薄まってしまったので休憩。もう少しで「自動車王」フォードの話になりそうなので、しばらくしたらまた再読します。
で、代わりになにか読みたいなぁと書店を見回していましたら、ちょうど新潮文庫の夏の100冊フェアをやってまして、2冊買うと読んだパンダのブックチャームなるものがもらえるらしい。ので、以前から気になっていた上下巻のこの本を読む。
ISBN:4102024115 文庫 大久保 寛 新潮社 2003/10 ¥620
(なんで原作者じゃなくて訳者の名前が出るかなぁ。ちなみに著者はフィリップ・プルマンです)
いやー。女の子が活躍する話はいいね!
それこそ19世紀くらいのイギリスによく似たパラレル・ワールドのオックスフォードに住む少女が、実は世界を変える運命にあることになっていて、けれども本人はそれを知らずに成し遂げなければならない。なので、周りの大人はそれとなく手を貸したり邪魔したりするが、本人はあくまで「自分はフツーの女の子」だと信じて冒険する。
しかもこの女の子がまた嫌な女でねぇ(誉めてる)。大人のいうことは聞かないは、ウソをつくのが得意だは、取り得は無謀と紙一重の勇気だけ。でも、子どもってそんなもんだよなぁとしみじみ思うのです。13歳の女の子が、世界やら正義やらに関心があるわけないじゃん!
というわけで、大変楽しく読めました。3部作の2まで文庫落ちしているということなので、引き続き2を……と思いつつ、M&Cの4巻ゲットとどちらが先になるか。
□(読み始め)「経営革命の構造」米倉 誠一郎、岩波新書、1999
最初は、18世紀に始まったイギリス産業革命における技術革新と経営の関係を紹介していて「ジャックやスティーヴン(=M&C)の時代ね(はぁと)」と思って楽しく読んでいた。
19世紀にはいって舞台がアメリカに移っても「鉄道王とか石油王とかいうのはこういう人たちだったのね」とそれなりに関心を持って読み進められたのだけれど、そこら辺でちょーっと関心が薄まってしまったので休憩。もう少しで「自動車王」フォードの話になりそうなので、しばらくしたらまた再読します。
で、代わりになにか読みたいなぁと書店を見回していましたら、ちょうど新潮文庫の夏の100冊フェアをやってまして、2冊買うと読んだパンダのブックチャームなるものがもらえるらしい。ので、以前から気になっていた上下巻のこの本を読む。
ISBN:4102024115 文庫 大久保 寛 新潮社 2003/10 ¥620
(なんで原作者じゃなくて訳者の名前が出るかなぁ。ちなみに著者はフィリップ・プルマンです)
いやー。女の子が活躍する話はいいね!
それこそ19世紀くらいのイギリスによく似たパラレル・ワールドのオックスフォードに住む少女が、実は世界を変える運命にあることになっていて、けれども本人はそれを知らずに成し遂げなければならない。なので、周りの大人はそれとなく手を貸したり邪魔したりするが、本人はあくまで「自分はフツーの女の子」だと信じて冒険する。
しかもこの女の子がまた嫌な女でねぇ(誉めてる)。大人のいうことは聞かないは、ウソをつくのが得意だは、取り得は無謀と紙一重の勇気だけ。でも、子どもってそんなもんだよなぁとしみじみ思うのです。13歳の女の子が、世界やら正義やらに関心があるわけないじゃん!
というわけで、大変楽しく読めました。3部作の2まで文庫落ちしているということなので、引き続き2を……と思いつつ、M&Cの4巻ゲットとどちらが先になるか。
コメントをみる |

殺しの接吻
2004年7月1日 読書記録(04.02〜)
コメントをみる |

ISBN:4531081390 単行本 石井 礼子 日本教文社 2004/05 ¥1,950
おもしろい小説の条件のひとつに、「その内容を一言で説明できるか」というのがあるそうです。
その意味では、この本は小説ではないですけれど内容はいたってシンプル。しかも説明するまでもなくタイトルがそのまんま。さらに、そこにいろいろなドラマが想像できて求心力があります。
この本は、ニューヨーク州郊外に住むジャーナリストの著者が、牧場にいる牛と、マクドナルドのハンバーガーの間の無知を埋めるべく、畜産牛の受精からと蓄解体までを追ったルポルタージュです。
著者は、人工授精用冷凍精子の採取を見学したその牛の精子から生まれた子牛2頭を買って、その成長を追うのですが、あくまで観察者として距離を置いていたはずなのに、いつの間にか子牛に愛着を抱いてしまい、当初の目的どおり子牛をと蓄するかどうか、最後まで悩みます。その著者が最後にどういう決断を下すのか予測がつかず、一気に読んでしまいました。
同時に、アメリカの近代畜産農業がどういう状況にあるのか、それぞれの段階の現状がわかって興味深いですし、それぞれの段階で著者が出会う人々の人生も垣間見られて感慨深く、本当に面白く読めました。
この本を読みながら思い出していたのが、一月ほど前に佐世保で起こった、小学6年の少女が同級生に刺殺された事件の、被害者の父親のことです。
自身新聞記者である父親は、「自分はジャーナリストだから」という職業意識のもとに、事件当日の夜に記者会見を行って心境を他の記者やカメラの前で告白していました。
すごい精神力と、職業への真摯な態度に尊敬を覚えました。と、同時に、そんな無理をしたらかえってこの父親が心的外傷を被らないかと、心配にもなりました。
「語る」という行為は、追体験でもありますから。というのは、以前読んだ「記憶/物語」(2003年6月27日付)に詳しいので割愛。(いや、でも自分の感想を読んでもどういう内容の本かわからないよ……)
父親は、その後はやはり人前で語ることができないようで、手記による報告に留まっていますが、その手記の内容もあくまで理性的で、犯人である少女やその両親への理解も見せ、読んでいるほうが辛くなります。もっと怒りや憎しみといった感情を外に出せればいいのに……。
この本の話に戻れば、著者は自分の牛への愛着という個人的感情と、ジャーナリストとしての当初の目的の完遂という理性、そして、取材を通して知り合った畜産業に関わっている人たちへの尊敬の気持ちとの板ばさみから、取材を続けながらも子牛の処理について悩みます。けれど、子牛の肥育は16ヶ月というタイムリミットがあって、さらに一番最後の解体業の取材が一番難航したり……、と、盛り上げ方も上手く、本当におもしろかった。
途中で、この著者が以前動物愛護団体で働いていたことがわかって、「現実離れした動物愛護運動家の話だったのか?!」と心で警鐘がなりましたが、結局最後までジャーナリストとして中立の立場を貫こうという態度が保たれ、そこもポイント高かったです。
お薦め。いろんな人に読んで欲しい本です。
最後に。
えーっと、いちおうBL読みな方にもちょっと「おおっ?!」と思う場面が一か所だけあるので、邪まな気持ちで読み始めるのも入り口としては可かと(ああっごめんなさいごめんなさい/大汗)。「台牛」って初めて知りました。
きっと最後には、まじめに食肉文化について考えさせられるようになると思います。
おもしろい小説の条件のひとつに、「その内容を一言で説明できるか」というのがあるそうです。
その意味では、この本は小説ではないですけれど内容はいたってシンプル。しかも説明するまでもなくタイトルがそのまんま。さらに、そこにいろいろなドラマが想像できて求心力があります。
この本は、ニューヨーク州郊外に住むジャーナリストの著者が、牧場にいる牛と、マクドナルドのハンバーガーの間の無知を埋めるべく、畜産牛の受精からと蓄解体までを追ったルポルタージュです。
著者は、人工授精用冷凍精子の採取を見学したその牛の精子から生まれた子牛2頭を買って、その成長を追うのですが、あくまで観察者として距離を置いていたはずなのに、いつの間にか子牛に愛着を抱いてしまい、当初の目的どおり子牛をと蓄するかどうか、最後まで悩みます。その著者が最後にどういう決断を下すのか予測がつかず、一気に読んでしまいました。
同時に、アメリカの近代畜産農業がどういう状況にあるのか、それぞれの段階の現状がわかって興味深いですし、それぞれの段階で著者が出会う人々の人生も垣間見られて感慨深く、本当に面白く読めました。
この本を読みながら思い出していたのが、一月ほど前に佐世保で起こった、小学6年の少女が同級生に刺殺された事件の、被害者の父親のことです。
自身新聞記者である父親は、「自分はジャーナリストだから」という職業意識のもとに、事件当日の夜に記者会見を行って心境を他の記者やカメラの前で告白していました。
すごい精神力と、職業への真摯な態度に尊敬を覚えました。と、同時に、そんな無理をしたらかえってこの父親が心的外傷を被らないかと、心配にもなりました。
「語る」という行為は、追体験でもありますから。というのは、以前読んだ「記憶/物語」(2003年6月27日付)に詳しいので割愛。(いや、でも自分の感想を読んでもどういう内容の本かわからないよ……)
父親は、その後はやはり人前で語ることができないようで、手記による報告に留まっていますが、その手記の内容もあくまで理性的で、犯人である少女やその両親への理解も見せ、読んでいるほうが辛くなります。もっと怒りや憎しみといった感情を外に出せればいいのに……。
この本の話に戻れば、著者は自分の牛への愛着という個人的感情と、ジャーナリストとしての当初の目的の完遂という理性、そして、取材を通して知り合った畜産業に関わっている人たちへの尊敬の気持ちとの板ばさみから、取材を続けながらも子牛の処理について悩みます。けれど、子牛の肥育は16ヶ月というタイムリミットがあって、さらに一番最後の解体業の取材が一番難航したり……、と、盛り上げ方も上手く、本当におもしろかった。
途中で、この著者が以前動物愛護団体で働いていたことがわかって、「現実離れした動物愛護運動家の話だったのか?!」と心で警鐘がなりましたが、結局最後までジャーナリストとして中立の立場を貫こうという態度が保たれ、そこもポイント高かったです。
お薦め。いろんな人に読んで欲しい本です。
最後に。
えーっと、いちおうBL読みな方にもちょっと「おおっ?!」と思う場面が一か所だけあるので、邪まな気持ちで読み始めるのも入り口としては可かと(ああっごめんなさいごめんなさい/大汗)。「台牛」って初めて知りました。
きっと最後には、まじめに食肉文化について考えさせられるようになると思います。
コメントをみる |

25時
2004年6月21日 読書記録(04.02〜)
ISBN:4102225218 文庫 田口 俊樹 新潮社 2001/08 ¥660
麻薬の不法所持で7年の刑期を宣告され、翌日収監される主人公とその友人たちの25時間。
白人でハンサムな主人公は、刑務所に入れば女の代用品にされることは目に見えている。大人しく収監されるか、逃亡するか、自殺するか。3つの選択肢のうち、彼はどれを選ぶのか。
という話。25時間を様々な人の視点からじっくりと書き込んだ秀作。どの登場人物にもそれぞれ人生があり、感じ方があり、ずるいところときれいなところを併せ持っていてしみじみします。
これは、映画トロイの脚本家の処女作。映画にもなってます。
こちらの映画の方は見ていないのですが、トロイもこの小説のように一人一人をじっくりと書き込んでたら……秀作にはなったでしょうがハリウッド大作にはならなかったろうな。
人には向き不向きってものがあるのだ、としみじみ感じた次第。
麻薬の不法所持で7年の刑期を宣告され、翌日収監される主人公とその友人たちの25時間。
白人でハンサムな主人公は、刑務所に入れば女の代用品にされることは目に見えている。大人しく収監されるか、逃亡するか、自殺するか。3つの選択肢のうち、彼はどれを選ぶのか。
という話。25時間を様々な人の視点からじっくりと書き込んだ秀作。どの登場人物にもそれぞれ人生があり、感じ方があり、ずるいところときれいなところを併せ持っていてしみじみします。
これは、映画トロイの脚本家の処女作。映画にもなってます。
こちらの映画の方は見ていないのですが、トロイもこの小説のように一人一人をじっくりと書き込んでたら……秀作にはなったでしょうがハリウッド大作にはならなかったろうな。
人には向き不向きってものがあるのだ、としみじみ感じた次第。
コメントをみる |

邪馬台国と大和朝廷
2004年6月16日 読書記録(04.02〜)
ISBN:4582852246 新書 武光 誠 平凡社 2004/05 ¥861
いわゆる「邪馬台国はどこだ!」論争ほか、文献解釈や考古学的発見を元に、文化人類学的視点も交えて筆者なりの論を展開。
九州説・大和説両方へのバランスの取れた視線を保持しつつ、自分の解釈もちゃんと言っていて説得力がある。まあ、結局は考古学分野から新たな発見・発掘があれば説はころっと変わってしまうけれど、という立場なんですが、当然だよなぁ、と思いました。
邪馬台国本にはトンデモ本も多いですが、これは新書という手軽さに反して信頼できると思います。
それにしても、久々にまともな本を読んだよ……。
いわゆる「邪馬台国はどこだ!」論争ほか、文献解釈や考古学的発見を元に、文化人類学的視点も交えて筆者なりの論を展開。
九州説・大和説両方へのバランスの取れた視線を保持しつつ、自分の解釈もちゃんと言っていて説得力がある。まあ、結局は考古学分野から新たな発見・発掘があれば説はころっと変わってしまうけれど、という立場なんですが、当然だよなぁ、と思いました。
邪馬台国本にはトンデモ本も多いですが、これは新書という手軽さに反して信頼できると思います。
それにしても、久々にまともな本を読んだよ……。
コメントをみる |

そのとき鋼は砕かれた
2004年4月30日 読書記録(04.02〜)
ISBN:4044450099 文庫 高殿円 角川書店 2004/04/28 ¥500
シリーズ第2作。
相変わらず、この人の書く女性はカッコいいです。主人公もカッコいいんですが、今回はセルマ様に軍配があがりました。激しい女はカッコいいです。
で、その主人公は、相変わらず「金のガチョウ」状態で、行く先々で打ちのめされた筋肉男が次々後ろに続いて大所帯に。いまいったい何人引き連れているんだろう?
異国の風俗を描くのも上手い。ちゃんと宗教観とか地勢とかの上に風俗が成り立っている。下手な魔法ありファンタジーのように、「こういう地勢の場所に通商はなりたつのかしら?」と心配になるような場所に、突如商業都市が出現したりはしない。(あ、でもこれもわたしのちょろい知識の範囲内での話なので、きちんと学問的に正しいかとは言い切れませんが。)
……ところで、この本のブックレビューのデータを呼び出したら、著者名のところにイラストレーターの名前が入っていたのですが。
少女小説家はしょせんイラストレーターのおかげで売れていると言いたいのか?(がっくり)
シリーズ第2作。
相変わらず、この人の書く女性はカッコいいです。主人公もカッコいいんですが、今回はセルマ様に軍配があがりました。激しい女はカッコいいです。
で、その主人公は、相変わらず「金のガチョウ」状態で、行く先々で打ちのめされた筋肉男が次々後ろに続いて大所帯に。いまいったい何人引き連れているんだろう?
異国の風俗を描くのも上手い。ちゃんと宗教観とか地勢とかの上に風俗が成り立っている。下手な魔法ありファンタジーのように、「こういう地勢の場所に通商はなりたつのかしら?」と心配になるような場所に、突如商業都市が出現したりはしない。(あ、でもこれもわたしのちょろい知識の範囲内での話なので、きちんと学問的に正しいかとは言い切れませんが。)
……ところで、この本のブックレビューのデータを呼び出したら、著者名のところにイラストレーターの名前が入っていたのですが。
少女小説家はしょせんイラストレーターのおかげで売れていると言いたいのか?(がっくり)
コメントをみる |

川の深さは
2004年4月27日 読書記録(04.02〜)
ISBN:4062738279 文庫 福井 晴敏 講談社 2003/08 ¥680
いまさらながらに初・福井晴敏。
すごくディテールに凝っていて、ストーリーは壮大。確かに登場人物は「キャラ」と称したくなるようなステレオタイプなところはありますが、それも気にならないほど、ひとつひとつのエピソードがいい。
堪能しました。
いまさらながらに初・福井晴敏。
すごくディテールに凝っていて、ストーリーは壮大。確かに登場人物は「キャラ」と称したくなるようなステレオタイプなところはありますが、それも気にならないほど、ひとつひとつのエピソードがいい。
堪能しました。
コメントをみる |

ジェイミーの墓標〈3〉―アウトランダー〈6〉
2004年4月9日 読書記録(04.02〜)
ISBN:4789721957 文庫 加藤 洋子 ソニーマガジンズ 2004/02 ¥819
怒濤の第2部第3巻。ネタバレになるので何も言えないのがツライです。取りあえず、帰りの通勤電車内でちょうど激震のクライマックスを読んでいて、降りる駅を乗り越したことだけこっそり告白(汗)。
いったいこの先どう展開していくんだ……!!
貸してくれた友だちが、思いあまって原書に手を出した(いえ、彼女は英語に不自由していないんですが)のもわかります。
ネタバレに抵触するかも知れませんが。
タイムスリップものの中で、これは「どんなに個人が過去に手を加えようとしても、大きな歴史のうねりは少々の改変を適宜修正しつつ進んでいく」もしくは「けっきょく修正できないようになっている」という立場のようです。
そのあたりの客観的な話の進め方も好感が持てます。
怒濤の第2部第3巻。ネタバレになるので何も言えないのがツライです。取りあえず、帰りの通勤電車内でちょうど激震のクライマックスを読んでいて、降りる駅を乗り越したことだけこっそり告白(汗)。
いったいこの先どう展開していくんだ……!!
貸してくれた友だちが、思いあまって原書に手を出した(いえ、彼女は英語に不自由していないんですが)のもわかります。
ネタバレに抵触するかも知れませんが。
タイムスリップものの中で、これは「どんなに個人が過去に手を加えようとしても、大きな歴史のうねりは少々の改変を適宜修正しつつ進んでいく」もしくは「けっきょく修正できないようになっている」という立場のようです。
そのあたりの客観的な話の進め方も好感が持てます。
ジェイミーの墓標〈1〉―アウトランダー〈4〉
2004年3月30日 読書記録(04.02〜)
ISBN:4789721701 文庫 加藤 洋子 ソニーマガジンズ 12/2003 ¥819
別にいま頭の中が100%M&Cに乗っ取られているわけではなく(笑)。
友人に3冊まとめて借りた、アウトランダーシリーズ第2部を読み始めました。
M&Cの時代を遡ること半世紀ほど(基準はそれか/汗)、スコットランドを舞台とした第1部から、クレアとジェイミー夫妻はフランスへ逃れ、2年後に起こるはずの歴史的悲劇を回避すべく奔走するのですが……。
相変わらずらぶらぶな夫婦で、多少の諍いがあっても(主にジェイミーの惚れた弱みで)なし崩し的に仲直りする二人。けれども過去の亡霊が忍び寄る。しかも、歴史的事実を変えられるのかという緊迫感と、この巻冒頭で、クレアが過去に飛ばされてから約2年後に現代に不本意ながら引き戻され、その後過去には戻っていない状況が説明されていて、「いったいどうなっちゃんだー!!」とページを繰る手を止めさせない。
この疑問は、第2部(3巻分)を読めば解決するんでしょうか。それとも、このシリーズが終わるまで(現在、原語では絶賛続刊中/涙)じらされ続けるのでしょうか……。
別にいま頭の中が100%M&Cに乗っ取られているわけではなく(笑)。
友人に3冊まとめて借りた、アウトランダーシリーズ第2部を読み始めました。
M&Cの時代を遡ること半世紀ほど(基準はそれか/汗)、スコットランドを舞台とした第1部から、クレアとジェイミー夫妻はフランスへ逃れ、2年後に起こるはずの歴史的悲劇を回避すべく奔走するのですが……。
相変わらずらぶらぶな夫婦で、多少の諍いがあっても(主にジェイミーの惚れた弱みで)なし崩し的に仲直りする二人。けれども過去の亡霊が忍び寄る。しかも、歴史的事実を変えられるのかという緊迫感と、この巻冒頭で、クレアが過去に飛ばされてから約2年後に現代に不本意ながら引き戻され、その後過去には戻っていない状況が説明されていて、「いったいどうなっちゃんだー!!」とページを繰る手を止めさせない。
この疑問は、第2部(3巻分)を読めば解決するんでしょうか。それとも、このシリーズが終わるまで(現在、原語では絶賛続刊中/涙)じらされ続けるのでしょうか……。
コメントをみる |

勅任艦長への航海
2004年3月17日 読書記録(04.02〜)
ISBN:4150410364 文庫 高沢 次郎 早川書房 ¥840
M&Cシリーズ第2巻。
もはや艦長と軍医のらぶっぷりを止めることは出来ない……。
そしてすっかりハマってしまったわたしの読書スピードを止めることも出来ません。ただし翻訳出版済み分までの話。
今のままだと、未訳の4巻以降を原書取り寄せそうな勢いなんですが、いままでほんの数冊、勢いで買ってみた他の小説の原書も、読み通せたものは1冊もありません(涙)。
M&Cシリーズ第2巻。
もはや艦長と軍医のらぶっぷりを止めることは出来ない……。
そしてすっかりハマってしまったわたしの読書スピードを止めることも出来ません。ただし翻訳出版済み分までの話。
今のままだと、未訳の4巻以降を原書取り寄せそうな勢いなんですが、いままでほんの数冊、勢いで買ってみた他の小説の原書も、読み通せたものは1冊もありません(涙)。
コメントをみる |

「新鋭艦長、戦乱の海へ」
2004年3月12日 読書記録(04.02〜)■(読了)「英国海軍の雄ジャック・オーブリー 新鋭艦長、戦乱の海へ」(上)(下)、パトリック・オブライエン、ハヤカワ文庫、2002
コメントをみる |

「それを言ったらおしまいよ」「学校現場で生かすカウンセリング」
2004年3月12日 読書記録(04.02〜)また溜め込んでしまった。
■(読了)「学校現場で生かすカウンセリング」上野和久、朱鷺書房、2002
ずいぶん昔に買ったまま積ん読してた本を引っ張り出してきた。買ったときにもここにメモしたので、調べればどれだけの間積ん読してたかわかるはず……。
■(読了)「それを言ったらおしまいよ」よしながふみ、F×コミックス(太田出版)、20004
この人のマンガは一般向けでもエロでも外さないので、新刊が出てたら買います。
これはやっぱり表題作が好きだな〜。で、マンガで書いた純文学のような「五月」は、オチが分からなかった……。難しすぎます〜(汗)。
■(読了)「学校現場で生かすカウンセリング」上野和久、朱鷺書房、2002
ずいぶん昔に買ったまま積ん読してた本を引っ張り出してきた。買ったときにもここにメモしたので、調べればどれだけの間積ん読してたかわかるはず……。
■(読了)「それを言ったらおしまいよ」よしながふみ、F×コミックス(太田出版)、20004
この人のマンガは一般向けでもエロでも外さないので、新刊が出てたら買います。
これはやっぱり表題作が好きだな〜。で、マンガで書いた純文学のような「五月」は、オチが分からなかった……。難しすぎます〜(汗)。
コメントをみる |

「ロンドン骨董街の人びと」「新宿二丁目のほがらかな人々」
2004年2月24日 読書記録(04.02〜)■(読了)「ロンドン骨董街の人びと」六嶋由岐子、新潮文庫、2001
ロンドン大学に留学後、創業300年の老舗骨董品店に日本人として初めて正規採用された女性の、アンティークとイギリス人の生態についてのエッセイ。
イギリスに関するエッセイというと、「イギリス万歳太鼓もち」状態か、愛憎にまみれた「イギリスって変」というこき下ろしが多い中で、とっても頭の切れそうなこの女性が、実際にロンドンの骨董社会で生活した経験を基にした、愛に立脚した冷徹な視線が小気味いい。とくに、骨董を売買する人たちは上流階級が多く、イギリスに根強く残る階級社会の片鱗を垣間見れる。
■(読了)「新宿二丁目のほがらかな人々」新宿二丁目のほがらかな人々、角川書店、2003
糸井重里の運営するサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載された、ゲイ3人(40代×1、30代×2、いずれもクマ系らしい)の鼎談。
おしゃれとか、ゴージャスな生き方とか、「可処分所得を120%自分につぎ込める」人たちのライフスタイルは、実はパラサイトしている独身女性(つまりワタシだ)にとっても共感できるところが多く、たいへん面白い。
ただ、この3人のうちで40代の方がオピニオン・リーダー的な存在のようなのですが、実業家として成功していてはっきりいってとってもお金持ちらしい。ブランド買い捲りぃの、豪華なレストランで食事しぃの、海外旅行をファーストクラスで行きぃのと、羨望入っちゃう(笑)。
で、同じく「ほぼ日」で連載中の別署名の記事に、この本に載っていたのと同じエピソードが紹介されていて、「……同一人物?!」と想像するとまた興味深い。
この日記サイトがリニューアルしてから、まだ何が出来るかよく見てなかったんですが、過去3日分ほどのアクセス元解析もできるらしい。
この3日間で一番多かった、検索エンジンによるアクセスの方のキーワードは、「ガバルドン」(時の旅人クレアの著者)でした。
ちょうど第2部の3巻が出た直後だからでしょうか。
ロンドン大学に留学後、創業300年の老舗骨董品店に日本人として初めて正規採用された女性の、アンティークとイギリス人の生態についてのエッセイ。
イギリスに関するエッセイというと、「イギリス万歳太鼓もち」状態か、愛憎にまみれた「イギリスって変」というこき下ろしが多い中で、とっても頭の切れそうなこの女性が、実際にロンドンの骨董社会で生活した経験を基にした、愛に立脚した冷徹な視線が小気味いい。とくに、骨董を売買する人たちは上流階級が多く、イギリスに根強く残る階級社会の片鱗を垣間見れる。
■(読了)「新宿二丁目のほがらかな人々」新宿二丁目のほがらかな人々、角川書店、2003
糸井重里の運営するサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載された、ゲイ3人(40代×1、30代×2、いずれもクマ系らしい)の鼎談。
おしゃれとか、ゴージャスな生き方とか、「可処分所得を120%自分につぎ込める」人たちのライフスタイルは、実はパラサイトしている独身女性(つまりワタシだ)にとっても共感できるところが多く、たいへん面白い。
ただ、この3人のうちで40代の方がオピニオン・リーダー的な存在のようなのですが、実業家として成功していてはっきりいってとってもお金持ちらしい。ブランド買い捲りぃの、豪華なレストランで食事しぃの、海外旅行をファーストクラスで行きぃのと、羨望入っちゃう(笑)。
で、同じく「ほぼ日」で連載中の別署名の記事に、この本に載っていたのと同じエピソードが紹介されていて、「……同一人物?!」と想像するとまた興味深い。
この日記サイトがリニューアルしてから、まだ何が出来るかよく見てなかったんですが、過去3日分ほどのアクセス元解析もできるらしい。
この3日間で一番多かった、検索エンジンによるアクセスの方のキーワードは、「ガバルドン」(時の旅人クレアの著者)でした。
ちょうど第2部の3巻が出た直後だからでしょうか。
コメントをみる |

「だれも猫には気づかない」
2004年2月17日 読書記録(04.02〜)■(読了)「だれも猫には気づかない」アン・マキャフリー、創元推理文庫、2003
人望厚い摂政が亡くなった後、若い領主のそばに従っていたのは、摂政の可愛がっていた猫だった。隣国からの陰謀を、領主は猫の摂政の助けで切り抜ける。
……という中世を舞台としたファンタジー。
とても可愛らしいお話だった。んが。表紙を見ると領主様は女の子に見えるんですが、これはどう見ても金髪巻き毛の領主様じゃない。領主様の恋の相手とも違いそうだし……。誰だ。
先日、超勢いでアマゾった(……その日本語はいったい)本4冊がお届けされた。
「ロンドン骨董街の人びと」六嶋由岐子、新潮文庫、2001
「新宿二丁目のほがらかな人々」新宿二丁目のほがらかな人々、角川書店、2003
「本棚の歴史」ヘンリー・ペトロスキー、白水社、2004
「犬の科学 ほんとうの性格・行動・歴史を知る」スティーブン・ブディアンスキー、築地書館、2004
考えてみたら、全部ノンフィクションというか実用系。
うーん、ほんとうに最近、フィクション脳が衰えているなぁ。
人望厚い摂政が亡くなった後、若い領主のそばに従っていたのは、摂政の可愛がっていた猫だった。隣国からの陰謀を、領主は猫の摂政の助けで切り抜ける。
……という中世を舞台としたファンタジー。
とても可愛らしいお話だった。んが。表紙を見ると領主様は女の子に見えるんですが、これはどう見ても金髪巻き毛の領主様じゃない。領主様の恋の相手とも違いそうだし……。誰だ。
先日、超勢いでアマゾった(……その日本語はいったい)本4冊がお届けされた。
「ロンドン骨董街の人びと」六嶋由岐子、新潮文庫、2001
「新宿二丁目のほがらかな人々」新宿二丁目のほがらかな人々、角川書店、2003
「本棚の歴史」ヘンリー・ペトロスキー、白水社、2004
「犬の科学 ほんとうの性格・行動・歴史を知る」スティーブン・ブディアンスキー、築地書館、2004
考えてみたら、全部ノンフィクションというか実用系。
うーん、ほんとうに最近、フィクション脳が衰えているなぁ。
「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」
2004年2月16日 読書記録(04.02〜)■(読了)「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」、塩野七生、新潮文庫
「毒薬使い」と称され、マキャベリの「君主論」に影響を与えた権謀術数に長けた中世イタリアの政治家の生涯。
歴史的事実の叙述の合間に小説的な描写の混じるスタイルで、不思議な印象。
身近なイタリア好きが必ず通る道らしい。今度、友人とイタリアに行こうという話が出て、とりあえず外さないだろうこれを試しに読んでみた。庶出の貴公子が、駆け引きと勇猛さで切り開いた人生の成功を目の前にしてすべてが崩れ去ってしまう運命を、面白く読んだけれど、萌えは微妙だったな〜。もっと若いときに読んでおくべきだった。
というわけで、イタリアに行きたいという強い興味がもてなかったので、結局旅行は断ってしまった。
萌えで海外旅行先を決めるのもどうかと思うが。
「毒薬使い」と称され、マキャベリの「君主論」に影響を与えた権謀術数に長けた中世イタリアの政治家の生涯。
歴史的事実の叙述の合間に小説的な描写の混じるスタイルで、不思議な印象。
身近なイタリア好きが必ず通る道らしい。今度、友人とイタリアに行こうという話が出て、とりあえず外さないだろうこれを試しに読んでみた。庶出の貴公子が、駆け引きと勇猛さで切り開いた人生の成功を目の前にしてすべてが崩れ去ってしまう運命を、面白く読んだけれど、萌えは微妙だったな〜。もっと若いときに読んでおくべきだった。
というわけで、イタリアに行きたいという強い興味がもてなかったので、結局旅行は断ってしまった。
萌えで海外旅行先を決めるのもどうかと思うが。