遠征王と秘密の花園
2004年11月23日 読書記録(04.02〜)
本当はもっと早く読み終えていたんですが、レビューを書き忘れてました。
とはいえ、終わってしまったシリーズのおまけ番外編で、ほのぼの、楽しく、他のシリーズのキャラもちょっと顔を出したりして気軽に読める1冊でした。
そういえば、先日読了した「彼方から」5巻のあとがきがこの人だったなぁ。
ISBN:4044450110 文庫 高殿 円 角川書店 2004/10/29 ¥480
とはいえ、終わってしまったシリーズのおまけ番外編で、ほのぼの、楽しく、他のシリーズのキャラもちょっと顔を出したりして気軽に読める1冊でした。
そういえば、先日読了した「彼方から」5巻のあとがきがこの人だったなぁ。
ISBN:4044450110 文庫 高殿 円 角川書店 2004/10/29 ¥480
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魔法の窓〈力の言葉1〉
2004年11月16日 読書記録(04.02〜)魔法の源である〈力の言葉〉―。権力を求める者たちがそれを手に入れようと熾烈な闘争を繰り広げる世界、パンデミア。その北辺の小王国クラスネガルで、王女イノスは幼なじみの少年ラップとともに平隠な毎日を送っていた。そんなある日、イノスは南方の大国に花嫁修業にいくことになり、クラスネガルを旅立った。後に残されたラップは、王宮の厩番見習いとして働くうちに自分に透視能力が備わっていることに気づくが…。(Amazonより流用)
というわけで、先日古本で入手した「力の言葉」シリーズを読み始めた。やっぱりおもしろいし、怒涛の展開には手に汗握る。
ISBN:4150201625 文庫 デイヴ・ダンカン 早川書房 1992/04 ¥571
ちなみに。
下でレンタルしたと書いた「シービスケット」、準新作で3泊4日で借りて月曜に返さなければならなかったので、通勤バッグに入れておいたのに、急きょ月曜の夜に友だちの家に泊まりに行くことになって大きいバッグで出勤することにして――見事に忘れました。翌日も友人宅から出勤したので、結局2日間延滞することに。
延滞料金が財布にイタイ(涙)。
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銃姫〈1〉・〈2〉
2004年10月20日 読書記録(04.02〜)
しばらく前に読みかけていた「銃姫」を手に取りました。(なんか最近こういうのが多いな)
少年向けライトノベルの、しかもいかにもゲームっぽい体裁なので最初はたいへんとっつきにくかったのですが、再読して読み進めたら、いつもの高殿節になって面白かったです。
いろんな立場のキャラクターが、それぞれの正義とそれぞれの理屈で動いていくし、結果についてはわりとシビアなところが子供だましじゃなくていい。
2巻の最後で、泣かされましたわ、ハイ。
せりふ回しとか舞台設定とかに「型」というか歌舞伎の「見得」みたいなところがあって、話にリズムが感じられる気がする。(ああ〜上手く言えません)
あと、魔法のルールがオリジナリティに溢れている。血の濃さで魔力が増減するというのは、若い子が好きそうな選民思想っぽいのですが、そのほかに「魔法式の洗練さ」や「文法の正確さ」「古語の力強さ」も魔法の威力に関係してきて、唱える魔法がつまり詩だ、というあたりは、マニアな本読みにもうれしい設定です。
1巻では「美人で巨乳でおっとりした姉」と「ちゃきちゃきで貧乳で血筋がよくて主人公をほのかに慕っている旅の同行者(ゲーム用語ではパーティというんですか?)」という、男性読者むけキャラがとり揃っていましたが、2巻では「マッチョでおおらかで実はいいとこの人らしい主人公を助ける男」と「軍服・軍帽・メガネ着用オールバックでクールで優秀な主人公の敵」という、女性読者にもうれしいキャラの登場でますます先が楽しみになってきました。
ISBN:4840110700 文庫 高殿 円 メディアクファクトリー 2004/04 ¥609
少年向けライトノベルの、しかもいかにもゲームっぽい体裁なので最初はたいへんとっつきにくかったのですが、再読して読み進めたら、いつもの高殿節になって面白かったです。
いろんな立場のキャラクターが、それぞれの正義とそれぞれの理屈で動いていくし、結果についてはわりとシビアなところが子供だましじゃなくていい。
2巻の最後で、泣かされましたわ、ハイ。
せりふ回しとか舞台設定とかに「型」というか歌舞伎の「見得」みたいなところがあって、話にリズムが感じられる気がする。(ああ〜上手く言えません)
あと、魔法のルールがオリジナリティに溢れている。血の濃さで魔力が増減するというのは、若い子が好きそうな選民思想っぽいのですが、そのほかに「魔法式の洗練さ」や「文法の正確さ」「古語の力強さ」も魔法の威力に関係してきて、唱える魔法がつまり詩だ、というあたりは、マニアな本読みにもうれしい設定です。
1巻では「美人で巨乳でおっとりした姉」と「ちゃきちゃきで貧乳で血筋がよくて主人公をほのかに慕っている旅の同行者(ゲーム用語ではパーティというんですか?)」という、男性読者むけキャラがとり揃っていましたが、2巻では「マッチョでおおらかで実はいいとこの人らしい主人公を助ける男」と「軍服・軍帽・メガネ着用オールバックでクールで優秀な主人公の敵」という、女性読者にもうれしいキャラの登場でますます先が楽しみになってきました。
ISBN:4840110700 文庫 高殿 円 メディアクファクトリー 2004/04 ¥609
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経営革命の構造
2004年10月17日 読書記録(04.02〜)
しばらく前(7/21 http://diarynote.jp/d/20675/20040721.html)に半分くらいまで読んで放置していた本の続きを読みました。
産業革命前夜から解き起こす経営史とエポック・メーキングな経営的イノベーションについて解説する本書、7月には19世紀半ばの辺り(アメリカで鉄鋼王や鉄道王が出てきたころ)まで読みましたが、後半は自動車王フォードとGMや、戦後日本の経済復興、そしてIT企業の成功などについてでした。
3年前まで勤めていた会社は一部上場・社員1万・創業100年以上という大きな会社で、会社という組織が巨大で細分化されていて機能特化していたので、中にいてもいまいち「会社」という組織がどういうものかピンと来なかった。たとえばわたしが外部の会社に発注した仕事の伝票に必要事項を記入して経理に回すと、ちゃんと支払われてる仕組みとか、わたしが稼いだ売上が巡り巡って自分の給料になる仕組みとか。それはたぶん「株式会社」ってものが発生してから400年くらい?(たしか最初の株式会社は東インド会社・17世紀創業でしたっけ)もかかって洗練されすぎて素人には簡単に理解できないところまで進化しちゃっているからなのかも知れません。だから、こうして経営史の本で、進化する以前の形態からを読んでいくと、なんとなく分かった気になるような気がする。
著者がいたってポジティブな書きぶりなので、あんまり肩肘張らずに読めるのもいいです。
ISBN:4004306426 新書 米倉 誠一郎 岩波書店 1999/11 ¥819
産業革命前夜から解き起こす経営史とエポック・メーキングな経営的イノベーションについて解説する本書、7月には19世紀半ばの辺り(アメリカで鉄鋼王や鉄道王が出てきたころ)まで読みましたが、後半は自動車王フォードとGMや、戦後日本の経済復興、そしてIT企業の成功などについてでした。
3年前まで勤めていた会社は一部上場・社員1万・創業100年以上という大きな会社で、会社という組織が巨大で細分化されていて機能特化していたので、中にいてもいまいち「会社」という組織がどういうものかピンと来なかった。たとえばわたしが外部の会社に発注した仕事の伝票に必要事項を記入して経理に回すと、ちゃんと支払われてる仕組みとか、わたしが稼いだ売上が巡り巡って自分の給料になる仕組みとか。それはたぶん「株式会社」ってものが発生してから400年くらい?(たしか最初の株式会社は東インド会社・17世紀創業でしたっけ)もかかって洗練されすぎて素人には簡単に理解できないところまで進化しちゃっているからなのかも知れません。だから、こうして経営史の本で、進化する以前の形態からを読んでいくと、なんとなく分かった気になるような気がする。
著者がいたってポジティブな書きぶりなので、あんまり肩肘張らずに読めるのもいいです。
ISBN:4004306426 新書 米倉 誠一郎 岩波書店 1999/11 ¥819
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負け犬の遠吠え
2004年10月9日 読書記録(04.02〜)
25歳で結婚し、仕事を続けながら2児の母、実家の近くに家を建てて年に2度は家族でディズニーランドへ行くという、絵に描いたような勝ち犬である姉が、「おもしろいよ〜」といって、パラサイト・シングルを続ける典型的負け犬であるワタシに貸してくれた本。
嫌味じゃないところが勝ち犬の勝ち犬たる所以。
とまあそれはさておき。書かれていることはいちいち身につまされたりしてちょっとブルーになったものの、ブランドにもセックスにも興味が持てない故に嫁き遅れたものとしては、あそこまでマニュアルとかブランドとか、王道に拘る心理がいまいち他人事に見えてしまう。
酒井順子や姉らの、女子大生ブームのころに女子大生やOLをやっててバブルの時期に楽しい思いをした人たちと、大学に入学したころにはブームが女子高生に移っていてちょうど波の谷間を渡り歩いてきた者とは、根本的に相容れない部分があるような気がする。
そういや何年か前、酒井順子のことを見かけたことがあるのだけれど、それは文楽の人形遣いさんの後援会のパーティででした。
負け犬は和風趣味に走るんですね……。(と、この本に書いてあった)
ISBN:4062121182 単行本 酒井 順子 講談社 2003/10 ¥1,470
嫌味じゃないところが勝ち犬の勝ち犬たる所以。
とまあそれはさておき。書かれていることはいちいち身につまされたりしてちょっとブルーになったものの、ブランドにもセックスにも興味が持てない故に嫁き遅れたものとしては、あそこまでマニュアルとかブランドとか、王道に拘る心理がいまいち他人事に見えてしまう。
酒井順子や姉らの、女子大生ブームのころに女子大生やOLをやっててバブルの時期に楽しい思いをした人たちと、大学に入学したころにはブームが女子高生に移っていてちょうど波の谷間を渡り歩いてきた者とは、根本的に相容れない部分があるような気がする。
そういや何年か前、酒井順子のことを見かけたことがあるのだけれど、それは文楽の人形遣いさんの後援会のパーティででした。
負け犬は和風趣味に走るんですね……。(と、この本に書いてあった)
ISBN:4062121182 単行本 酒井 順子 講談社 2003/10 ¥1,470
亡国のイージス
2004年10月5日 読書記録(04.02〜)
自衛隊のイージス艦が反乱を起こす話、とだけは聞いていたので、「沈黙の艦隊みたいなもの?」と思っていましたが、想像していたよりいろいろな要素の絡まり合った重厚な話でした。
主人公は3人。
悲惨な生活から他人へ心を閉ざし、とうとう父親を殺してしまったものの、逮捕される前に特殊機関に保護されて工作員として訓練された少年。
叩き上げの艦船乗りだけれど、妻に離婚を言い渡された男。
情報機関に機密保全のため、北朝鮮の工作員と接触した息子を殺された自衛隊の艦長。
この3人がどういう役回りを演じていくかはネタばれになるので言えませんが、この人たちだけでなく、脇役の一人一人が人生と個性をもって描かれているところが魅力的。反乱したイージス艦を制圧する指示を待ってただ待機するだけの人にまであたたかい視線が注がれていて、それがこの話の重厚さと、上下巻計1000ページ超の話(しかも下巻はほぼ1日の話)を飽きさせずに読ませる理由になっていると思う。
いやもう、すごいです。
が。
これって映画化企画が進行しているそうで、もうキャストも発表されているそうですが。
……この話、2時間にまとめるのはムリだろう?
ISBN:4062734931 文庫 福井 晴敏 講談社 2002/07 ¥730
主人公は3人。
悲惨な生活から他人へ心を閉ざし、とうとう父親を殺してしまったものの、逮捕される前に特殊機関に保護されて工作員として訓練された少年。
叩き上げの艦船乗りだけれど、妻に離婚を言い渡された男。
情報機関に機密保全のため、北朝鮮の工作員と接触した息子を殺された自衛隊の艦長。
この3人がどういう役回りを演じていくかはネタばれになるので言えませんが、この人たちだけでなく、脇役の一人一人が人生と個性をもって描かれているところが魅力的。反乱したイージス艦を制圧する指示を待ってただ待機するだけの人にまであたたかい視線が注がれていて、それがこの話の重厚さと、上下巻計1000ページ超の話(しかも下巻はほぼ1日の話)を飽きさせずに読ませる理由になっていると思う。
いやもう、すごいです。
が。
これって映画化企画が進行しているそうで、もうキャストも発表されているそうですが。
……この話、2時間にまとめるのはムリだろう?
ISBN:4062734931 文庫 福井 晴敏 講談社 2002/07 ¥730
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スペイン学を学ぶ人のために
2004年9月17日 読書記録(04.02〜)
民族・言語、歴史、経済、文学、思想・宗教・美術、伝統芸能、日本人の見たスペイン――
などという側面からスペインを総合的に見ていこうという本。つまりはスペイン関係の諸分野から専門家に書いてもらった文章を並べた本。なので、書き手によってアプローチの仕方がずいぶんと違う。興味のある節だけを拾い読みしたが、イスラムに占領されていたころの歴史を書いた節は、事実を淡々と学術的に説明していて取っつきが悪く、逆に伝統芸能は表面だけをさらっていて読みやすいけれど物足りないというか。
民族・言語の節は地誌や簡単な歴史も含んでいて面白く、美術の節は美術館見学のための参考になりました。
ISBN:4790707563 単行本(ソフトカバー) 坂東 省次 世界思想社 1999/05 ¥2,730
などという側面からスペインを総合的に見ていこうという本。つまりはスペイン関係の諸分野から専門家に書いてもらった文章を並べた本。なので、書き手によってアプローチの仕方がずいぶんと違う。興味のある節だけを拾い読みしたが、イスラムに占領されていたころの歴史を書いた節は、事実を淡々と学術的に説明していて取っつきが悪く、逆に伝統芸能は表面だけをさらっていて読みやすいけれど物足りないというか。
民族・言語の節は地誌や簡単な歴史も含んでいて面白く、美術の節は美術館見学のための参考になりました。
ISBN:4790707563 単行本(ソフトカバー) 坂東 省次 世界思想社 1999/05 ¥2,730
バンザイラン―狂気撃走小説
2004年9月14日 読書記録(04.02〜)
東名高速で速さを競う「バンザイラン」を巡る走り屋さんたちの話。
いまカーチェイスものに興味があって、とくに首都高を舞台にしたもの――というとマンガでは「湾岸ミッドナイト」がありますが、それはまだ読んだことがありません。やっぱり文字でカーチェイスを描くのは難しいのか、カーチェイスを使った小説は検索してもなかなか出てきません。これは、そんななかで興味を持った1冊。
なんでも著者がもともと走り屋さんだったらしく、専門用語が難しすぎてほとんど呪文。それを除くと最初は筋らしい筋もなくて戸惑いますが、次第に主人公と彼が目標とするバンザイランの常勝者との一騎打ちに収斂していきます。
これがなかなか迫力があってよかったのですが、専門用語ばかりで実際にどういう状況になっているのかがイメージできません(涙)。
そこら辺の勉強から始めないとダメですか……。
ISBN:4575234591 単行本 福野 礼一郎 双葉社 2003/03 ¥1,470
いまカーチェイスものに興味があって、とくに首都高を舞台にしたもの――というとマンガでは「湾岸ミッドナイト」がありますが、それはまだ読んだことがありません。やっぱり文字でカーチェイスを描くのは難しいのか、カーチェイスを使った小説は検索してもなかなか出てきません。これは、そんななかで興味を持った1冊。
なんでも著者がもともと走り屋さんだったらしく、専門用語が難しすぎてほとんど呪文。それを除くと最初は筋らしい筋もなくて戸惑いますが、次第に主人公と彼が目標とするバンザイランの常勝者との一騎打ちに収斂していきます。
これがなかなか迫力があってよかったのですが、専門用語ばかりで実際にどういう状況になっているのかがイメージできません(涙)。
そこら辺の勉強から始めないとダメですか……。
ISBN:4575234591 単行本 福野 礼一郎 双葉社 2003/03 ¥1,470
図説スペインの歴史
2004年9月10日 読書記録(04.02〜)
再来週スペインへ旅行に行くので、予習として読んだ。
正直、あまり期待していなかったのだが、この本はアタリ。学生のころに習った世界史ではスペイン史なんて細切れで扱いも(大航海時代〜啓蒙主義時代以外は)小さかったけれど、こうして通して読むと、スペインって戦争してなかった時期が100年続いてないじゃん、と思うほど、あっちから攻められこっちから攻められ、外敵がないときには内戦状態なので、スペインの人たちには悪いが読んでいる分にはハラハラしてページを繰る手を止めさせない。図版も多くてイメージしやすいのがよかったのか。
でも、せっかく「図説」と掲げているのだから、できれば地図索引というか、出てきた地名がスペインのどこにあるのかわかるものがあればなおよかった。
ISBN:4309725945 単行本(ソフトカバー) 川成 洋 河出書房新社 1999/01 ¥1,890
正直、あまり期待していなかったのだが、この本はアタリ。学生のころに習った世界史ではスペイン史なんて細切れで扱いも(大航海時代〜啓蒙主義時代以外は)小さかったけれど、こうして通して読むと、スペインって戦争してなかった時期が100年続いてないじゃん、と思うほど、あっちから攻められこっちから攻められ、外敵がないときには内戦状態なので、スペインの人たちには悪いが読んでいる分にはハラハラしてページを繰る手を止めさせない。図版も多くてイメージしやすいのがよかったのか。
でも、せっかく「図説」と掲げているのだから、できれば地図索引というか、出てきた地名がスペインのどこにあるのかわかるものがあればなおよかった。
ISBN:4309725945 単行本(ソフトカバー) 川成 洋 河出書房新社 1999/01 ¥1,890
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クロス・ロード―抱きしめたいシリーズ
2004年9月6日 読書記録(04.02〜)
シリーズ始まって10年、最新刊が出てからもいったい何年経ったんだろう?という、まさか終わると思っていなかったシリーズの最終巻が出ました。
あとがきにも「10年前になにしてましたか?」と書かれてましたけど……。このシリーズにはまったときには確かまだ3冊くらいしか出ていなくて、前のカイシャで外回りのついでに本屋を回って3冊かき集めたのでした。二人の痛々しいくらいに傷つけあう恋に、何度も読み返しては胸を焦がしたのもいい思い出……。
意外とあっさり片づいてしまいましたが、それはわたしがこの10年の間に歳を取ったということでしょうか(涙)。
いや、それにしても長年の引っかかりがようやく取れました。
著者の方にもお疲れさまと言いたいです。
ISBN:4813010334 新書 榊花月(高橋 悠) 大洋図書 2004/09/06 ¥903
あとがきにも「10年前になにしてましたか?」と書かれてましたけど……。このシリーズにはまったときには確かまだ3冊くらいしか出ていなくて、前のカイシャで外回りのついでに本屋を回って3冊かき集めたのでした。二人の痛々しいくらいに傷つけあう恋に、何度も読み返しては胸を焦がしたのもいい思い出……。
意外とあっさり片づいてしまいましたが、それはわたしがこの10年の間に歳を取ったということでしょうか(涙)。
いや、それにしても長年の引っかかりがようやく取れました。
著者の方にもお疲れさまと言いたいです。
ISBN:4813010334 新書 榊花月(高橋 悠) 大洋図書 2004/09/06 ¥903
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美術館商売―美術なんて…と思う前に
2004年9月6日 読書記録(04.02〜)
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ぶたぶた日記
2004年9月1日 読書記録(04.02〜)
ピンクのぶたのぬいぐるみ、だけど中味は妻も子もある中年男性・ぶたぶたさんの新作。
この本の面白さはようするに、読者が知っているぶたぶたさんの秘密を、新しい登場人物が驚く様子がおかしいところにあるのだけれど、それでぶたぶたさんに登場人物たちが癒されていくのがほのぼのします。
このまま、ときどき思い出したようにぽっと新作が出続けてくれるとうれしいな。
ISBN:4334737293 文庫 矢崎 存美 光文社 2004/08 ¥500
この本の面白さはようするに、読者が知っているぶたぶたさんの秘密を、新しい登場人物が驚く様子がおかしいところにあるのだけれど、それでぶたぶたさんに登場人物たちが癒されていくのがほのぼのします。
このまま、ときどき思い出したようにぽっと新作が出続けてくれるとうれしいな。
ISBN:4334737293 文庫 矢崎 存美 光文社 2004/08 ¥500
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ボタニカル・ライフ―植物生活
2004年8月27日 読書記録(04.02〜)
著者がサイトに連載していた植物栽培生活エッセイをまとめたもの。一編が短いので、読むものが途切れたときに少しずつ読んでました。
で、つい影響されてバジルの苗を買ってきてしまいました。
なんか、「枯らしたってしょうがないじゃん。」という著者の姿勢に、植物を育てるのが上手くないわたしとしては大変勇気付けられたのでした。
ISBN:4101250146 文庫 いとう せいこう 新潮社 2004/02 ¥620
で、つい影響されてバジルの苗を買ってきてしまいました。
なんか、「枯らしたってしょうがないじゃん。」という著者の姿勢に、植物を育てるのが上手くないわたしとしては大変勇気付けられたのでした。
ISBN:4101250146 文庫 いとう せいこう 新潮社 2004/02 ¥620
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運命は剣を差し出す〈2〉
2004年8月21日 読書記録(04.02〜)
この本の「裏本」なるものを先週の某海辺のオタク祭りで入手したので、慌てて本体を購入して読みました。
どうも……どうもこのシリーズって、傭兵さんが主役の話だからか、舞台となっている戦争の戦略が見えなくて指揮官はことごとく無能なので、なんで主人公はここでこんな戦いを強いられているのかよく分からないんですが、戦術レベルで、というか、つまりはキャラクタが魅力的なのでついつい先が気になって読み進んでしまう。不思議な話ではあります。
そして、どうもこの話の新キャラ(表紙で一番大きい顔の人)が、伸たまき(獣木野生)のパームシリーズのアンディに見えて仕方がないんですけど……。
ISBN:4125008612 新書 駒崎 優 中央公論新社 2004/07 ¥945
どうも……どうもこのシリーズって、傭兵さんが主役の話だからか、舞台となっている戦争の戦略が見えなくて指揮官はことごとく無能なので、なんで主人公はここでこんな戦いを強いられているのかよく分からないんですが、戦術レベルで、というか、つまりはキャラクタが魅力的なのでついつい先が気になって読み進んでしまう。不思議な話ではあります。
そして、どうもこの話の新キャラ(表紙で一番大きい顔の人)が、伸たまき(獣木野生)のパームシリーズのアンディに見えて仕方がないんですけど……。
ISBN:4125008612 新書 駒崎 優 中央公論新社 2004/07 ¥945
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そのとき君という光が
2004年8月16日 読書記録(04.02〜)
シリーズえぇーと、4巻目くらい?
今回はいつものギャグが鳴りを潜めてすごいシリアス展開してます。思いがけない登場人物が思いがけない役割で出てきたり、伏線張られてたある人物がとうとう××してしまったりと、目を離せない展開に。
そして、このシリーズ全体の向かう方向が、パルメニアのエドラス侵略にあるのだということがはっきりして、読み手としては今後どうやってそのカタルシスへ向かうのか、期待が高まります。
というか、すみません、通勤電車で読んでいて、最後涙ぐんでしまいました。ううーん、ヤラレタ。
ISBN:4044450102 文庫 高殿 円 角川書店 2004/07 ¥560
今回はいつものギャグが鳴りを潜めてすごいシリアス展開してます。思いがけない登場人物が思いがけない役割で出てきたり、伏線張られてたある人物がとうとう××してしまったりと、目を離せない展開に。
そして、このシリーズ全体の向かう方向が、パルメニアのエドラス侵略にあるのだということがはっきりして、読み手としては今後どうやってそのカタルシスへ向かうのか、期待が高まります。
というか、すみません、通勤電車で読んでいて、最後涙ぐんでしまいました。ううーん、ヤラレタ。
ISBN:4044450102 文庫 高殿 円 角川書店 2004/07 ¥560
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ぼくは悪党になりたい
2004年8月11日 読書記録(04.02〜)
ネットをぷらぷらしていたら、こんな読書案内ページを見つけた。
http://www.fmyokohama.co.jp/onair/program/steps/books/
す、すみません根っからの年の差××カップル好きなもので、ここでかなり目をむいたことを告白します(大汗)。
この文章には続きがありまして、(ネタばれみたいなので読みたくない方はご覧にならないで下さい。)
↓
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ええー!! 残念無念。近親××は苦手なんです……。(←そういう話ではない)
でもイマドキの高校生(マジメな部類)がどんな感じか、察せられておもしろかったです。
実はこの人のほかの作品で、「ぼくらのサイテーの夏」というのがまた小学生の男の子同士の友情話らしくて気になる〜。
ISBN:4048735357 単行本 笹生 陽子 角川書店 2004/07 ¥1,365
http://www.fmyokohama.co.jp/onair/program/steps/books/
シュテルンあざみ野 Books A to Z
2004/08/09
「ぼくは悪党になりたい」
笹生(さそう)陽子 著 角川書店
ISBN4-04-873535-7 \1,300(税別)
有隣堂ルミネ横浜店 文芸書担当の磯野真一郎さんお勧めの1冊です。自由奔放なキャリアウーマンを母に持つ高校生のエイジは、家事に加えちいさな弟の面倒も見るマジメな17歳。モテまくりの親友の恋愛にふりまわされ、弟の病気にてんやわんや、そんな彼の毎日に登場した31歳の母の元恋人がエイジに衝撃的な告白をする…
す、すみません根っからの年の差××カップル好きなもので、ここでかなり目をむいたことを告白します(大汗)。
この文章には続きがありまして、(ネタばれみたいなので読みたくない方はご覧にならないで下さい。)
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「僕、君の父親なんだ」。キュートなエイジくんのキャラクターに心底癒されます。イキの良さと爽やかさ、保証付き!
ええー!! 残念無念。近親××は苦手なんです……。(←そういう話ではない)
でもイマドキの高校生(マジメな部類)がどんな感じか、察せられておもしろかったです。
実はこの人のほかの作品で、「ぼくらのサイテーの夏」というのがまた小学生の男の子同士の友情話らしくて気になる〜。
ISBN:4048735357 単行本 笹生 陽子 角川書店 2004/07 ¥1,365
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琥珀の望遠鏡
2004年8月9日 読書記録(04.02〜)
とうとうシリーズ最終巻を読み終わりました。
すごかった。すごいイマジネーションの奔流と、息をも吐かせぬ怒涛の展開で、ほぼ一気読みでした。
時どき冷静に考えると「そりゃないだろう」とか「なんか、こう……もうちょっと説明は?」みたいなところはあることはあるんですが、や、ライトノベルだと思えばゼンゼン気にならないし!
なんといっても新しいクリーチャーたちが魅力的で。第1部でクマのイオニク・バーニソンに惚れ(惚れるだろう?)、第2部で気球乗りのリー・スコーズビーに惚れ(惚れいでどうする??)、第3部では誇り高き小さいスパイのガリベスピアンたちに惚れる(だってカッコいいじゃんよ!!)という、一種お約束どおりに読み進めました(笑)。
最後も切ない終わり方で余韻が深かったです。しかも、最後の場面はオックスフォードの植物園だし! 去年の1月にイギリス旅行して行きました。トールキンお気に入りの松の木を見に。そして、たぶんその木だと思われるマツがこの本にもチラッと出てきて、なんかとってもうれしかったです。
ISBN:4102024166 文庫 大久保 寛 新潮社 2004/06 ¥740
すごかった。すごいイマジネーションの奔流と、息をも吐かせぬ怒涛の展開で、ほぼ一気読みでした。
時どき冷静に考えると「そりゃないだろう」とか「なんか、こう……もうちょっと説明は?」みたいなところはあることはあるんですが、や、ライトノベルだと思えばゼンゼン気にならないし!
なんといっても新しいクリーチャーたちが魅力的で。第1部でクマのイオニク・バーニソンに惚れ(惚れるだろう?)、第2部で気球乗りのリー・スコーズビーに惚れ(惚れいでどうする??)、第3部では誇り高き小さいスパイのガリベスピアンたちに惚れる(だってカッコいいじゃんよ!!)という、一種お約束どおりに読み進めました(笑)。
最後も切ない終わり方で余韻が深かったです。しかも、最後の場面はオックスフォードの植物園だし! 去年の1月にイギリス旅行して行きました。トールキンお気に入りの松の木を見に。そして、たぶんその木だと思われるマツがこの本にもチラッと出てきて、なんかとってもうれしかったです。
ISBN:4102024166 文庫 大久保 寛 新潮社 2004/06 ¥740
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ライトノベル完全読本
2004年8月4日 読書記録(04.02〜)
とりあえず押さえとかないと、と思って購入。
なかでも「ライトノベル30年史」はとっても読み応えがありました。
巷では、ここの冒頭に載っている「批評宣言」に対して違和感を感じている諸兄もおられるようですね。
マイナージャンルとしては「世間に認められたい」と思うし、けれど「認められる」ということは、既存の価値体系に組み込まれていくことになるから、「マイナージャンル」としてのアイデンティティを失うことにもなりかねないんだよな……。とくにライトノベルの勢いって、その「なんでもアリの禁じ手ナシ」な雑多なところにあると思うので。
その点、すっごい不思議なのがBLというジャンルで。
オタクといえば男オタクはすでに世界レベルでメジャーと化しているけれど(建築関係のトリエンナーレか何かの日本の出展テーマが「萌え」ですってよ!)、たぶん市場経済としてはそれと同等かそれ以上の力を持っているだろう女オタクの「や●い」については、だれも直視しようとしない(笑/しばらく前にY新聞夕刊で1ページ使って取り上げられたときはドウシヨウかと思ったけど)。この「ライトノベル完全読本」でも、さらっとかすっているもののメインターゲットは少年向けライトノベルだもんな。
まじめに研究しようとすれば、いまやネットを通じて世界規模に拡がりつつあるや●い経済とか、ジェンダー関係の社会学とか、少子化問題にまで発展する複雑怪奇で面白い現象だと思うんだけど……。
でも、世間的に認められなくてもいいです。人知れず花開く日陰の花で(苦笑)。
ISBN:4822217043 単行本 日経キャラクターズ 日経BP社 2004/07/24 ¥1,000
なかでも「ライトノベル30年史」はとっても読み応えがありました。
巷では、ここの冒頭に載っている「批評宣言」に対して違和感を感じている諸兄もおられるようですね。
マイナージャンルとしては「世間に認められたい」と思うし、けれど「認められる」ということは、既存の価値体系に組み込まれていくことになるから、「マイナージャンル」としてのアイデンティティを失うことにもなりかねないんだよな……。とくにライトノベルの勢いって、その「なんでもアリの禁じ手ナシ」な雑多なところにあると思うので。
その点、すっごい不思議なのがBLというジャンルで。
オタクといえば男オタクはすでに世界レベルでメジャーと化しているけれど(建築関係のトリエンナーレか何かの日本の出展テーマが「萌え」ですってよ!)、たぶん市場経済としてはそれと同等かそれ以上の力を持っているだろう女オタクの「や●い」については、だれも直視しようとしない(笑/しばらく前にY新聞夕刊で1ページ使って取り上げられたときはドウシヨウかと思ったけど)。この「ライトノベル完全読本」でも、さらっとかすっているもののメインターゲットは少年向けライトノベルだもんな。
まじめに研究しようとすれば、いまやネットを通じて世界規模に拡がりつつあるや●い経済とか、ジェンダー関係の社会学とか、少子化問題にまで発展する複雑怪奇で面白い現象だと思うんだけど……。
でも、世間的に認められなくてもいいです。人知れず花開く日陰の花で(苦笑)。
ISBN:4822217043 単行本 日経キャラクターズ 日経BP社 2004/07/24 ¥1,000
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神秘の短剣
2004年7月31日 読書記録(04.02〜)
ライラの冒険シリーズその2。
この巻からは、ライラの住んでいた世界だけでなく、わたしたちの住んでいるこの世界も物語に関わってきます。
で、この世界の住人であるもう一人の主人公・ウィルがまたイマドキのとんがった子どもさんで……。
この話のおもしろいところは、出てくる登場人物がみんな、いいところも悪いところもある人たちってところかしら。普通の人間ってみんなそうよね、と思う。
世界観も壮大だし、「神」への挑戦というテーマも共感が持てる。そして、なんとなくこれを読んでいて、「十二国記」シリーズ(小野不由美・講談社文庫)を読んでいるときのような気分になった。アレを好きな人ならこれも好きだと思います。
ISBN:4102024131 文庫 大久保 寛 新潮社 2004/01 ¥580
この巻からは、ライラの住んでいた世界だけでなく、わたしたちの住んでいるこの世界も物語に関わってきます。
で、この世界の住人であるもう一人の主人公・ウィルがまたイマドキのとんがった子どもさんで……。
この話のおもしろいところは、出てくる登場人物がみんな、いいところも悪いところもある人たちってところかしら。普通の人間ってみんなそうよね、と思う。
世界観も壮大だし、「神」への挑戦というテーマも共感が持てる。そして、なんとなくこれを読んでいて、「十二国記」シリーズ(小野不由美・講談社文庫)を読んでいるときのような気分になった。アレを好きな人ならこれも好きだと思います。
ISBN:4102024131 文庫 大久保 寛 新潮社 2004/01 ¥580
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攻略せよ、要衝モーリシャス(下) ジャック・オーブリーシリーズ
2004年7月27日 読書記録(04.02〜)
ISBN:4150410666 文庫 高津 幸枝 早川書房 2004/07/22 ¥735
というわけで読了しました。
あ〜、相変わらず、船のことにしか興味のない艦長と、博物学のことにしか興味のないドクターが、てんでんばらばらに好き勝手なことを話しながらお互い仲良しだと思っているところがすごいです。
楽しかった。
以下、ちょいネタばれ
↓
↓
↓
↓
↓
↓
ドクターが他の艦長の船に乗って戦闘に巻き込まれたとき、あまりの戦術の悪さに「やっぱりジャックはすごい艦長なんだなぁ」と思い、気の利いたプリングズくんが現れると「ああ、やっぱりジャックが育てた船乗りはいい奴だ」と思ったり、ジャックのすばらしさを思い知った4巻でした。
でも、ジャックの指揮下に入った二人の勅任艦長の死に様は、それぞれ感慨深かったなぁ……。
というわけで読了しました。
あ〜、相変わらず、船のことにしか興味のない艦長と、博物学のことにしか興味のないドクターが、てんでんばらばらに好き勝手なことを話しながらお互い仲良しだと思っているところがすごいです。
楽しかった。
以下、ちょいネタばれ
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ドクターが他の艦長の船に乗って戦闘に巻き込まれたとき、あまりの戦術の悪さに「やっぱりジャックはすごい艦長なんだなぁ」と思い、気の利いたプリングズくんが現れると「ああ、やっぱりジャックが育てた船乗りはいい奴だ」と思ったり、ジャックのすばらしさを思い知った4巻でした。
でも、ジャックの指揮下に入った二人の勅任艦長の死に様は、それぞれ感慨深かったなぁ……。
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