憧れの図書館司書となるべく、アイルランドの片田舎タムドラムにやってきた青年イスラエルを待っていたのは、図書館閉鎖という無情な現実だった。代わりの職務―移動図書館の司書を任されたものの、肝腎の蔵書一万五千冊は一冊残らず消えていた。だれが、なぜ、どこに?事件を解決するはめになったイスラエルの、孤軍奮闘が始まる。頻出する本の話題も楽しい新シリーズ、発車。


図書館司書が主人公、ということで興味を引かれて手に取ったのですが、イスラエルがあまりに出来が悪くてイライラしてしまい、またアイルランドの人々があまりにイスラエルと会話の成り立たない人たちばかりでそこにもイライラしてしまい、なかなか読み進められませんでした。
アイルランド人とユダヤ教徒のジョークがどれほど細かくても気づいて笑えて、イギリス流の下品なユーモアも楽しめる人なら楽しめると思います。
うむぅ、残念。
BL小説の感想は堂々と書くのに、ポルノ小説の感想を書くのにためらうのはなぜだろう……?(笑)

転職先で既婚の先輩・香奈に出会った僕は、彼女と肉体関係を結び、完全に香奈のペースで関係が進む。そんな中、彼女の家で不審な10本のビデオを発見。そこには、彼女の衝撃の秘密が隠されていた――。


元はといえば、リンクさせていただいている天照大神さんのところで東京に出店している香港の飲茶店「陸羽茶室」の話が出て、銀座シネパトスに行ったときに見かけたなぁと思い、そういえばシネパトスは3月で閉館するんだっけ、最後になにか見ておこうかしら、と上映予定を見ていたら、この話を原作にした映画が予定に上がっていた。始めはそこまでちゃんとしたポルノだと思わずにうっかり予告編を見たら(←うわーなんて言い訳くさい/笑)、すごい美人が、BLの激しい話でよく見かけるようなシーンを実演していたので気になって原作を読んでみることにしたわけです。
(ちなみに書影の女性は映画の女優さんではありません)

原作は、まあポルノなので始めっから最後まで8割がたそういうシーンなのですが、そうはいってもなかなか捻った構成になっていて、しかもきちんと意外性のある落ちがあり、とても面白かった。エ□シーンでは、いったい今この人はどういう体勢なのだろう?と不思議に思うことは多々あったけれど。

映画のほうの主演女優さんは、黒いロングヘアで薄幸そうな表情の少ない顔立ちで、スレンダーなのに胸だけは立派という、まああれだ、私の大好きなジェニファー・コネリーをイメージしてくれるといいんじゃないかな。(注:日本人です)

映画も気になるけれど、さすがに見に行く勇気はわかない(大汗)。

マンガやラノベを読んでいても、父親がいない場合が多いなぁと以前から思っていたので、高い関心をもってこの本を読みました。
もともとこの著者の映画レビューメルマガも読んでいたし。


現代の父親像、リーダーシップを考える1冊。 ワンピース、ヱヴァンゲリヲン、スター・ウォーズ、アメイジング・パイダーマン、ガンダム、ファミリー・ツリー……。100を超える映画に隠された意味を、フェイスブック15万人ツイッター13万人のファンを持つ注目の精神科医が大胆に分析! 家庭・社会における父親の存在の変遷は、各時代の映画の中に恐ろしいほど反映している。驚くべき実態がここに!


物語の構造とか、心理学とか、基本を押さえているものの、どうも我田引水っぽい雰囲気がする。ちょっと「自分が」「自分が」ってところが鼻に付くけれど、面白い整理をしていると思う。

それと、いろいろな映画を引用しているけれどその画像の使用許可を得られなかったか使用料が高かったのか、すべてイラストを使用していてナンダカナァと思う。

まあ、軽く読める話ではあります。



最初に私が読みたいと思っていたのはこちら。
……「芙蓉千里」の表紙と似ているような似てないような?

中2の夏の終わり、転校生の「僕」は不思議な少女と出会った。誰よりも美しい彼女は、なぜか「キヨコ」と呼ばれてクラス中から無視されている。「僕」はキヨコの存在が気になり、あとを尾行するが…。少年時代のひたむきな想いと、ままならない「僕」の現在。そして、向日葵のように強くしなやかな少女が、心に抱えた秘密とは―。メフィスト賞受賞の著者による書き下ろし。心に刺さる、青春の物語。


で、自分が読もうと思うきっかけになったのがこちらの書評。

私を知らないで 白河三兎著 家族とは何か、意表つく展開 (日本経済新聞 2012/11/7付 )
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO48118950W2A101C1NNK001/

いまどきの中学生は本当にこんなにクールで大人な考えで世渡りしてるのか、と思うとストレスが多そうで。
というのは脇の感想ですが、キヨコの、「僕」の語られない過去や事情がミステリのようでとてもおもしろかった。

そもそもは、日経新聞だかに載っていた(とネットで見た)北上次郎の書評で絶賛されていた「私を知らないで」(白河三兎、集英社文庫)を読みたくて大きな書店に立ち寄ったのだけれど、文庫売り場をあちこち歩き回っても見つからず、その度に目に留まったのがこの本。
(探していた本は(1)赤っぽい表紙で(2)女の子のイラストだった とだけ覚えていたので)
結局見つからなかったので、代わりにこの本を買った。須賀しのぶだから外さないだろうし。

「大陸一の売れっ子女郎になる」夢を抱いて哈爾濱にやってきた少女フミ。妓楼・酔芙蓉の下働きとなった彼女は、天性の愛嬌と舞の才能を買われ、芸妓の道を歩むことになった。夢を共有する美少女タエ、妖艶な千代や薄幸の蘭花ら各々の業を抱えた姉女郎達、そして運命の男・大陸浪人の山村と華族出身の実業家黒谷…煌めく星々のような出会いは、彼女を何処へ導くのか!?…女が惚れ、男は眩む、大河女子道小説ここに開幕。


期待にたがわず面白かった!
女の子が元気のいいお話はこちらも元気が出る。フミはどん底を知っているから強いし、彼女と一緒に人生を切り開くタエも、最初は情けない女の子なのにどんどん強くなっていく。
まあ、どうしてもハルピンの、妓楼の中での話がメインになってしまうので、せっかく大陸に渡ってもやや世界が狭い感じになってしまうけれど、続きがあるようだし特に3巻ではユーラシア大陸を駆け回るようなので、続きも出たら読む。

第140回芥川賞受賞 ある日、世界一周の費用と年間手取り給が同額と気づいたナガセは、その日から執拗なまでの節約を試みるが…。生きること、働くことを問う、著者の新たなる代表作


そもそもは、この著者の最近のエッセー「やりたいことは二度寝だけ」の書評(http://www.47news.jp/topics/entertainment/2012/09/post_5274.php)を読んで、私もこの人と分かり合えるかも~と思い、まずは文庫になっているこの本から手に取った次第。

……えーと、主人公は世界一周費用と比較している年間手取り給に、いくつかのアルバイトをしているんですが、アルバイトもあわせた収入は私より多いんですが(大汗)。
私ももっと悲壮感を漂わせなければいけないんだろうか……。
というところでもう現実にかえっちゃってあまりのめりこめなかった。残念。

でも、こんなご時世にサラリーマンとして働く人のやるせなさや絶望感みたいなものが痛いほど響いて、本気でのめりこんだら自分の心が折れそうだったのもあるかも。

脱力系エッセーのほうは気持ちが楽に読めそう。
著者ダニエルは、数学と語学の天才青年です。それは、ダニエルが映画『レインマン』の主人公と同じサヴァン症候群で、数字は彼にとって言葉と同じものだから。複雑な長い数式も、さまざまな色や形や手ざわりの数字が広がる美しい風景に感じられ、一瞬にして答えが見えるのです。ダニエルは、人とのコミュニケーションにハンディをもつアスペルガー症候群でもあります。けれども、家族や仲間の愛情に包まれ、一歩ずつ自立していきます。本書は、そんなダニエルがみずからの「頭と心の中」を描いた、驚きに満ち、そして心打たれる手記です。


アスペルガーやサヴァン、それから著者には共感覚もあるのですが、そういった脳機能の障害がありながら、自閉症が軽度である程度人とコミュニケーションが取れるため、自分がどう感じているかを説明できる、という稀有な人の自伝。
説明されても共感覚が理解できるわけではないですが、自分と同じものを見ながら違うように理解している人の感じ方を興味深く読みました。

でも、珠算(もしくは暗算)をやっていると、数字を珠の量や算盤の面として、もしくは指先の感覚として同時に理解する感覚はある程度分かる気がする。
ただ、それを訓練でなく脳の機能として処理できるところと、訓練で可能なレベルを超えているところは本当にすごい。

それと、自伝であるから、たとえば子どもの頃のいじめられた経験など、あまり深刻に書かれていないけれど、寂しかった・不安だった・というひと言にどれだけの感情が詰まっているのかと思うと、この本の文字だけ読んで理解しちゃいけないな、と思う。
そういう意味では、「夜中に犬に起こった奇妙な事件」のように、健常者がアスペルガーを見て感じるだろうことを伝えようとしている小説の方が、実際になにをどう感じているかを理解しやすいのかもしれない。

とはいえ、この本を読もうと思ったきっかけは、この著者がゲイでパートナーとらぶらぶだ、と聞いたからだ、っていうのは誰も聞いちゃいないんだから自己申告しなくてもいいと思います。>自分

読了。
うむむ……。面白かったんだけど、(ネタばれのため反転)超常現象オチはいかがなものか。

でも、「風の影」から続けてこの「忘れられた本の墓場」シリーズは4部作となるそうなので、
取り合えず評価は保留。

それにしても、「風の影」との時代の前後関係がよくわかっていなくて、「この人、前の話に出てきた人だっけ?」と悩みながら読んでいたのはもったいなかったかも。
事前に再読すべきであったか。
感想は後ほど……。

や、でも面白かったよ!!
私の愛する児童文学ダイドー・トワイト・サガ、英米ではWolves Cronicleと呼ばれているそうだが、5巻まで出たところで翻訳が止まっていたのだけれど、数年前から新訳で出しなおしされ始めた。
出し直しの順序はランダムなのだけれど、第6巻目にあたる今回初翻訳のこの本、4年前に出ていたもののようやく手に取りました。
(ホントに愛してるの?/汗)

成長したダイドーはバターシー公爵となったサイモンと再会。 喜びもつかの間、またもや父が仕える
辺境伯の悪だくみに巻き込まれていきます。
トンネルの開通式に仕組まれた計画とは?果たして王の運命は?胸おどる歴史冒険物語。
「この物語は 『ウィロビー・チェースのオオカミ』 からはじまるシリーズの一冊ですが、作者は
このシリーズのどの物語も独立したお話として楽しめるように書いています。


内容を補足すると、このシリーズは19世紀イギリスが舞台。とはいえ、ハノーヴァー朝(今の王家に連なる)に移行せず、スコットランドの流れを汲むスチュアート朝が続いている、というパラレルな設定。
ハノーヴァーの王子とその一派は、イギリス王位に着くために今の王様を亡き者にしようとあれやこれやと悪巧みを企みます。
されに、すでに英仏海峡トンネルが開通していてイギリスは大陸と地続きになり、冬になると大陸からオオカミの群れがイギリスまで渡ってくる、という背景。

ハノーヴァー党の悪巧みも荒唐無稽(お城の下にキャタピラを仕込んでテムズ川へ落とすとか)ならダイドーたちの活躍もさらにそれを上回って、とても楽しい冒険譚です。スチームパンク好きならきっと気に入る。
そのくせ、かなりシビアなストーリー展開もあって、ゴシックホラー的な要素もある。
まあつまり、ラノベ好きには絶対に受ける!と自信を持ってお薦めするのだけれど、ネットの片隅でどれだけ絶賛してもなかなか読者が増えなくてねぇ(涙)。

特に、1冊前の第5巻では、サイモンとダイドーの関係が今後どう進んでいくのか非常に楽しみな終わり方をしていた上に、この第6巻では二人が結婚しそうな予言までされてる(いわゆる「フラグが立つ」?)のに、ダイドーったら「お友だちでいましょうね」って……。
気になって仕方がないじゃないかーーー!

というわけで、続刊の翻訳切に希望。
1917年、バルセロナ。17歳のダビッドは、雑用係を務めていた新聞社から、短篇を書くチャンスを与えられた。1年後、独立したダビッドは、旧市街の“塔の館”に移り住み、執筆活動を続ける。ある日、謎の編集人から、1年間彼のために執筆するかわりに、高額の報酬と“望むもの”を与えるというオファーを受ける。世界的ベストセラー『風の影』に続いて“忘れられた本の墓場”が登場する第2弾。


大好きで再読もしている「風の影」の続編が出ていることに2か月遅れで気がついて、慌てて読み始めました。
ようやく上巻を読了したものの、うっかり図書館で借りてしまった本の返却期限が迫っているので、いったん休止。
念のため、記録に残しておきます。

※BL注意

木原音瀬作品は、読むのにふさわしくない精神状態、というのがある。
人の気持ちを抉るように書くので、それに耐えられなさそうなときには手に取るのも気が重い。
かてて加えて最近はBL波の来るのが間遠なので、ノベルスでこの本が出たとき、
いい噂ばかり聞いていたし、読もう読もうと何度も書店で手にとってもそのまま置くことが重なって
そのうち時機を逸してしまっていた。

が、今回講談社文庫に入るという。
ようやく買ってみる気になった。

痴漢の冤罪で実刑判決を受けた堂野。収監されたくせ者ばかりの雑居房で人間不信極まった堂野は、同部屋の喜多川の無垢な優しさに救われる。それは母親に請われるまま殺人犯として服役する喜多川の、生まれて初めての「愛情」だった。『箱の中』に加え、二人の出所後を描いた『檻の外』表題作を収録した決定版。


読み始めれば一気読み。
一般人だった主人公が、陥れられ騙され尊厳を剥ぎ取られて落ちきったところで向けられた好意に、傾きつつもあくまで常識が踏みとどまらせるあたりは生々しいリアリティを感じる。
結局、ごくまっとうな主人公に「普通じゃない」安らぎを掴ませるためには、あそこまで突き落とす必要があったのだろう。
とは思うものの、個人的なラノベ・BLの倫理ラインからはちょっとやりすぎた感がなきにしもあらず。
でも、感じ方は人それぞれなので、否定するわけじゃない。

攻めの造型は、読む前はもっと意識的に罪を犯した人間かと思っていたので、悲惨な子ども時代のせいで体は大人だけれど精神的には子ども、というところが、肩透かしでもあり安心して読めたところでもあり。初期の作品の「こどもの瞳」(攻めは精神後退した兄)を思い出した。
安心しては読めたけれど、木原音瀬には、もっときっつく攻めて欲しかった気もあり。
むー。

……あれ、なんか否定的な感想しか書いてない?
いや、おもしろかったんです!でも木原音瀬がおもしろいのはデフォルトだから!!

秋林さんも書かれているし解説でなんとかしをんさんも書いているけれど、
文庫にはシリーズ最後の番外編に当たる短編が収録されていないとのこと。
ノベルスも買わせて最初の出版社にもお金が入るようにという心遣いですね。
わかりました。浄財として払わせていただきます(涙)。
実は図書館の貸出期限を過ぎてしまって、読了していないけれども返却してしまいました。
おもしろかったのでそのうちまた続きを読みたい。

アメリカの総合動物病院(広大な敷地に専門に分かれた複数の獣医師のいる病院らしい)に勤めるイギリス人獣医師が、これまでの経験を元に再構成した、獣医の24時間。

診断に対する不安や飼い主へのコンセンサスの取り方など、医師の考えていることを濃やかに描写していて、こういう話を読むと、やっぱり動物との関係は人間同士の関係のシミュレーションなのだと感じ入る。

あいかわらず、実際に猫を飼う場合のシミュレーションを何度も何度も何度も何度もしているわけですが、
うちの「できるだけものを持たない」シンプル似非アジアンな部屋(当社比)のどこに猫トイレを置けばいいのか。エサの場所は? キャットタワーはどうしよう? などと、悩むことしきり。
(楽しいんだけどさ)

いや、それ以前に、なぜ猫グッズはこうも
「ファンシー」
「きゃーわいいー(はぁと)」
「とにかく猫柄! 落ち着いたデザインでも足跡柄! でなきゃ魚の骨柄!」
「色は基本ピンク♪ 男の子には明るいブルー♪」
と、ウチのインテリアとはそぐわないデコラティブなデザインばかりなのでしょうか……?
ちょっと洒落てると思うとどーんと一桁違ったりして。

そんなわけで、「どうしたらセンスよく猫を飼えるのかしら?」と手に取ったのがこの本。

結論。

そりゃーお金をかければなんとでもなるよね!

というわけで実践としての参考にはならないのですが、海外主要都市+東京のおしゃれなインテリアは眺めていてとても楽しいです。

実は、猫インテリアで参考になったのはこちらのサイトのインタビューページ。

ilove.cat
http://ilove.cat/ja

ilove.cat〈アイラブドットキャット〉は、猫×クリエイターをテーマにしたウェブマガジンです。
猫好きなクリエイターが集まり、猫の魅力を発信しています。


ということで、インタビューも猫を飼ってるクリエイター(デザイナー、ミュージシャン、作家等)が登場しているのですが、何がいいって必ず「猫トイレと砂」「エサ」をメーカー名まで挙げて紹介していて、さらにトイレとエサ場の写真まで載っている! しかもおしゃれ!!
うわー、参考になる~。お金かかってそうなのは仕方ないにせよ、こういうのが見たかったのよ!
猫のお勉強継続中。

猫のオスは短小で早漏だった?1回の発情で16匹と交尾する奔放なメスも。猫の気質は毛色でわかる。うりふたつにならなかった世界最初のクローン猫。高いペットフードと安いペットフードのどこが違う。病気早わかりチェックリストで猫を長生きさせる。人気ブリーダーとして国内、海外で実績を残した著者が、ミステリアスな猫の生態を徹底分析。奔放な性生活から長生きさせる秘訣まで、面白くて役に立つ、とっておきの知識を伝授。


私が猫好きな人を苦手とするのは、ときに非常に感情的になるところなのだけれど、この著者は、きちんとEBM(エビデンス ベースド メディシン:証拠(研究論文)に基づいた医学)に乗っ取って書かれているのがよいです。
下手すると、獣医の癖に感情的になっちゃう人もいるからな(汗)。


マンガなんですが、実用書なのでこちら(読書記録)のくくりで。

動物を飼った経験のない主人公の七転八倒の体験をコミックで描きつつ、マンションでの猫との暮らしの秘訣を獣医が的確にアドバイス。「猫との暮らし」を描く、描きおろしコミック実用書。


別の日記のコメント欄でちょろっと暴露しましたが、いま、猫を飼おうかどうか具体的に検討してます。
で、参考になる本を探していて見つけたのがこれ。
主人公のスペックが「35歳・独身・OL・彼氏ナシ・持ち家マンションで1人暮らし・初めて猫を飼うことに」……って、一部を除いてほぼドンピシャな設定じゃないですか?!
書かれていることは、他の本やネットで調べたこととほぼ同じで新しい情報があったわけではないのですが、マンガが、わりとちゃんとおもしろかったです。10章の章立てで、猫を飼い始めてから想定される事件や出来事をとりあげつつ、主人公がいろいろ学んだり反省したり感動したり。恋の予感もあったりして。章末に、各章のまとめと獣医さんからのアドバイスが載ってます。
絵も、あっさりしてますが可愛くて、すごく読みやすかったです。

飼いきれるか心配な部分もありますが、やっぱり思い切ってみようかな~。
※BL注意

警視庁特殊班捜査係(SIT)の捜査員同士の、(半月だけど)年下攻。

かわい有美子の書く受は女々しいことが多いのですが、この話の受は単純でがさつなところがよかった。
でも、せっかくSITの話なのに起きる事件があまり派手じゃないのがもったいない。
というか、もっと派手な演出ができそうなのに、そこは力の入れどころじゃない、と割り切ってるのがもったいない。
いえ、BLとしては正しい選択なのでしょうが~。

そして相変わらず建築物の描写にはなみなみならぬ熱意と愛が感じられました(笑)。


猫と暮らす人が増えているなか、医療の進歩や食の向上で猫の寿命ものびています。猫が年老いたとき、気をつけることは? 食事、運動はどうするのか、そして、獣医師へのかかり方などを具体的に綴ります。そして、いよいよという時を、どのようにむかえさせてあげるのがいいのか…。飼い主たちの声も盛り込みながら、猫がより幸せに過ごせる日々を考えるエッセイ。


著者がアメリカ人なので、基本的にアメリカ人のペット感や獣医とのかかわり方や法律などに基づいているけれど、日本人の獣医師が監修していて、日本との違いは各章末に注が入っているので便利です。

以前読んだ養老猛司の文章で、
http://yogiribook.diarynote.jp/201203150214125876/
「つまり人と動物の関係とは、実は人と人の関係の一種の実験的なシミュレーションになっている。」
というひと言に深く考えさせられたのだけれど、老猫を看取ることは、自分の親を看取ることのシミュレーションになるのかもしれない、と思いながら読みました。
※BL注意

有言実行で、昨日BookOffで買った椎崎夕の別の本を正価で買った。
それも、初・電子書籍(有料)だ。

身代わりでもいい、なんて、どうして思ったのだろう? 医療機器会社に勤める藤崎航は、営業先の病院で、高校時代の後輩で弟・孝史の親友でもあった伏見尚宏に再会する。かつて伏見が孝史にふられたところに、航は居合わせたことがあった。弟と伏見の関係がそれきりになったことも知っていた…。再会した伏見の逆鱗に触れ、無理やり抱かれるようになる。なし崩しに続く関係。埋め込まれていく悦楽の種。どうしてこんなことに? 自問しながらも関係を続ける航だったが…。


この作家のいいところは、キャラクタの考え方が地に足着いているところで、サラリーマンがちゃんと仕事をしているところが安心して読める。
一方で恋愛フェーズも、濃やかに心理を描写しているので無理なく自然に感情移入できる。
無理があるといえば、エ■の入れ方……?
BLによくある”攻めの受けへの好きが高じて気持ちを確かめないまま無理やり”ってパターンなんですが、特にこの話の場合、受けがまだその時点で自分の気持ちに自覚がなくて、しかももともとゲ■ってわけでもなく、それは単なるレ■プでは……(汗)。
それがなかったら非常によい話だったんだけど、そこだけがひっかかりました。

それは置いておいて初・有料電子書籍の感想も少々。

もともとbk1に登録があったのですが、それが紙の本と電子書籍を両方扱うネット書店honto!に変わってからもしばらく放置してました。(メーンは密林な人なので)
ただ、先日丸善で本を買ったら、丸善とhonto!共通のポイントカードっていうのがあって、honto!サイトで登録が必要だというのでついでにhonto!で買おうかと思ったのです。
そうしたら、検索結果にリアル本と電書が一緒に出てくるし、物は試しで電書でびうしてみようかと思った次第。

以下、電書のいいとこ・わるいとこをつらつらと。

(いいとこ)
・買ったらすぐ読める!
・BLの肌色率の高い表紙の本をレジに持っていく必要がない!
・リアル本より若干(10円)安い
・(本に寄るのだろうけれど)BL小説に挿絵がない!
・スマホの他に本を持ち歩かなくてもいい。
・人前でBLを読んでも恥ずかしくない!

(わるいとこ)
・やっぱり紙の本が手元にないとなんだか不安。
・気軽に手に入るのでうっかりあれもこれもと買いそうになってしまう。
・紙に印刷された文字を読むよりも、表面的に文字を追ってしまう感じがする。

結果的に、案外いいじゃん電子書籍、という感想。
他の、ちゃんとした本なら紙で持っていたいと思う気がまだするけど、BLはほうっておくとどんどん溜まってしまうので、電書でもいいかも。
ただし、気に入ったらやっぱり紙の本で持っていたいと思いそうなので、電書を買っている人には紙の本が割引になるといいなぁ。


あと特筆しておきたいのは、honto!ビューワでは「秀英書体」で表示できるのが非常に評価高し。
秀英書体は、大日本印刷の前身の秀英舎が明治時代に作った書体で、縦組での読みやすさに優れていてとても力強く品がある明朝系の書体です。
bk1は大日本印刷傘下だからこういうことができるんだろうな。
そして、丸善も大日本傘下だから同じポイントカードでポイント貯められるし。
数年前に大日本印刷がこの辺の会社を次々買収していったときにはダイジョブかいな、と思ったけれど、こういう形でトータルにビジネスモデルが出来上がりつつあると、上手いなぁと思う。

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