うわ、なんだか最近映画ばっかり見ていてまともに本を読んでいない(汗)。
これは、「BOY A」だけだと欝になってしまいそうなので、元気が出そうな映画も
あわせて借りてこよう、と思って散々悩んだ挙句、TSUTAYAのお薦めから
選んだもの。

タバコ研究アカデミーのPRマンをするニック・ネイラーは、厳しさを増すタバコへの攻撃をかわすため連日マスコミの矢面に立って戦い続ける業界の顔。中でも、パッケージにドクロマークを、と息巻くフィニスター上院議員は目下最大の懸案事項。そんなある日、ニックは映画を使ってタバコのイメージアップを図る“スモーキング・ハリウッド作戦”の指揮を任される。一人息子のジョーイを連れ、ロサンジェルスへと渡ったニックは、さっそくハリウッドの大物エージェントと面会、タバコPRのための映画の企画を話し合う……。(Amazonより)


別にアーロン・エッカートが好きなわけではないのに、気になる映画にはよく出演している印象がある。
「カンバセーション(ズ)」とか、「抱擁」とか印象に残ってるなぁ。
「ダークナイト」の議員さんもそうか。
これも、偽悪的な態度だけれど根は真摯な広告マンをよく演じていたと思う。
なにせ、立て板に水のごとく喋りが売りのキャラクタに違和感がなかったし。
タバコの広告マンという目の付け所が上手いので、逆に全体のストーリーは
オーソドックスにまとめた感じ。

(以下、ネタバレ感想をひと言)







そういえば、主人公の恋愛はメーンじゃなかった。
最後恋愛成就でハッピーエンド、じゃなかった。
それも好印象。
「わたしを離さないで」のトミーが「ソーシャル・ネットワーク」のCFOだという
衝撃の事実を知って呟いたらお友だちに笑われました(汗)。

でもってさらに、この映画の主人公も演じているとのこと。
これ、近所のTSUTAYAで見かけていて、いつも気になっていながら
「重い気分になりそうだから今日はやめておこう」と
思っていた映画でした。
なので、GWに満を持してレンタル。

“新しい名前”を選んだ“ジャック”。青年の心には大きな傷あとがある。決して消せない罪を背負っている。愛する人ができ、仲間ができたが、彼は問いかける。「僕はここにいてもいいの?」。ある日、事故現場に遭遇。幼い少女の命を助けたジャックだったが、この行為により、過去を白日に曝すことになるとは思いもしなかった…。主人公のアンドリュー・ガーフィールドは、ロバート・レッドフォード監督に「大変な掘り出し物!」と言わしめた。最新作はテリー・ギリアム監督、故ヒース・レジャー、ジョニー・デップ等と共演の『The Imaginarium of Doctor Parnassus』。


やっぱり、最後に救いはないの?
そういう結末しかないのか?
罪は赦されないのか。どうしたら「赦し」が得られるのか。
人はやり直すことはできないのか。
いろいろなことを考えさせられるストーリーだったけれど、
過去の罪を犯すに至るまでの描写も、現在の、過去が白日に曝されてからの状況も
あまり執拗な描写がなくさらっとしているので、あまり深刻にならずに済んだ。
よく見たら、この映画はTVムービーだった様子。
描写の薄さはそのせいかしら。
でも、あまり感情に直接訴えない分、理性で考える余裕があるのは
制作側のさじ加減の上手さかも知れない。

そして、気弱そうで人がよさそうだけれどどこか腹の底に得体の知れないものを
抱えているような人物を、A.ガーフィールドが好演している。
トミーに通じるものがあって、なるほど、彼が最初、「ソーシャル・ネットワーク」の
ザッカーバーグ役を希望していた、というのも頷ける。
(と、どこかで読んだのだけれどソース失念。勘違いだったらゴメンナサイ。)
でもザッカーバーグはジェシーが演じてよかったと思う。
アンドリューだったらハンサムすぎて(笑)。

最初、ソーシャル・ネットワークでしかガーフィールドを知らなかったときには
スパイダーマンにはアクが薄すぎるような気がしていたけれど
この映画を見たら、いろいろな矛盾を抱えてヒーローをしている基本気弱な青年役は
けっこうイケルのではないか、という気がしてきた。
公開を楽しみに待ってます。


そういえば、私、ジェシー・アイゼンバーグの出た「イカとクジラ」も見たけれど、感想書いてなかったかしら?




先日NHKだったかで放映していたものを録画。

この映画が上映されていた頃、たしか「負け犬家族がナンチャラ」とか、そういう売り文句が付いていたと思うけれど、本当にでてくる家族みんな、人生自分の力では思うようにならない人たちばかりで、でもそれぞれ自分にも思い当たる負けっぷりなので、心が疲れているときにはなんともいえない痛痒い感じにさいなまれました。

終わり方も、けっしてハッピーエンドではなく。
でも、負け犬人生を肯定してくれるところが受け入れられたんだろうなぁと。


そしてもう1本HDDに入っているのは「サンシャイン・クリーニング」。
負け犬映画のタイトルにはサンシャインがよく似合う……と思ったら、こちらも「リトル・ミス~」と同じ制作陣なのね。

舞台の初演を終えた脚本家リチャード(クリストファー・リーブ)のもとに、一人の老婦人が現れる。「帰ってきて」という言葉とともに金時計を手渡して立ち去った彼女。8年後、リチャードはあるホテルの資料室に飾られた一枚の写真に心惹かれる。写っていたのは1912年にそのホテルで公演した女優エリーズ (ジェーン・シーモア)。彼女こそ、あの老婦人の若き日の姿だった。エリーズへの想いが日増しに募るリチャードは、ついに時空を超えて彼女に会おうと試みるが・・・・。 (Amazonより)


以前、タイムスリップ・ラブロマンスがマイブームだった折に、この映画の原作にも手を出した。
が、あまりに冗長な導入部分に、主人公が過去へタイムスリップする前に挫折。
長らく放置していたのだけれど、TOHOシネマの「午前10時の映画祭」で上映しているのを知り、みてきました。

導入部分からかなり脚色されていて、最初のシーンからゾクゾクするほど切ない話になっていました。
まあ、タイムスリップのSF的説明は呆れるほど簡単だし、タイムスリップ・ラブロマンスで一番難しいラストの締め方は、一昔前なら許されただろう●●ネタだし、「タイムスリップもの」としてはあまり評価できないのですが。
「ラブロマンスもの」としては大変満足でした。

なんと言ってもクリストファー・リーブのスタイルのよさが!! なんて正統派スーツの似合う体型なんでしょう。コリン・ファースもかくや、という見事な逆三角形で惚れ惚れしました。
さらにはヒロインであるジェーン・シーモアも可愛らしく気品があって。
この2人が、午後の陽光きらめく湖畔の森で初めて直接顔をあわせるシーンの美しさといったら、エリーズ求めて数十年をタイムスリップしてきたリチャードはさておき、エリーズだってそりゃもう一目惚れするだろうよ、というくらいの素敵なシーンでした。

堪能。
うっかり記録を残していなかったけれど、たしかアカデミー賞後地震前の土曜に見た気がするので仮にこの日に感想を書いておく。(2011.4.4記す)

感想と言っても、取り合えず「コリン・ファースの正装ばんざい!」とだけ(笑)。
あ、あとジェフリー・ラッシュおじさんとコリン・ファースというスタイルのいい2人に長いコートを着せて朝霧の公園を歩かせるなんて、監督は何を狙っているのかと。
さらに言えば、修道士カドフェル好きとしては、聖職者役のデレク・ジャコビがみられて本望です。

全然映画の感想になっていなくてすみません……。


先ほどNHKプレミアムで「真珠の耳飾の少女」についての番組をやっていてふと調べて、映画「真珠の耳飾の少女」のフェルメールがコリン・ファースだったと知って驚く。
あれもなんというか色気のだだ漏れなストイックな恋愛映画であったなぁ。(……あれ”も”って?)
最近オーランド・ブルームの情報をとんと追いかけていなかったら、いつの間にか結婚して子どもも生まれていた(というかできちゃった婚)、と知ってちょっとショックを受けておりました(笑)。

そういやサイコな医者役のインディーズに出ていたよなぁ、日本では公開されないだろうけど、DVDでも出てないかしら、とぐぐっていたら、そちらは見つからなかったものの、この映画にカメオ出演しているとのこと。
慌てて密林でぽちっとしてみた次第。

リュック・ベッソン&デヴィッド・フィンチャー製作総指揮
ブリタニー・マーフィ主演のお洒落でちょっぴりHなロマンティック・コメディ!

【ストーリー】
UKヴォーグ誌でアシスタントとして働くエミリーは、いつもテンションが高く、働きづめだけど、お喋りさん。
そして、友達の恋のキューピット役になることに至福を感じている。
ある時、彼女のオフィスにイケメンのアシスタントカメラマン、パオロがやって来る。
彼女の親友でゲイのピーターとパオロを引っ付けるために一役買おうと躍起になってしまう。
しかし、あまりにもそっちに気をとられ過ぎて、自分に対する素敵な人からのアプローチには全く気づいていなかった。
見かねた脚本家ピーターは、独自の視点からある話を書き上げる。
(Amazonより)


ラブがあってコメディだけどいわゆるラブコメではありませんでした。
バリキャリ(死語?)だけどキュートで、身持ちが固いわけではないけれど恋愛には臆病な主人公が、奇妙な友人たちの仲を取り持とうとドタバタしている間に自分自身の愛を見失いそうになる……というか、無意識に自分自身の気持ちから目を逸らしてる?というあたりが妙に共感できたり。
ゲイの友だちが一目ぼれした相手を、主人公や友だちの伝手で探し出すのだけれどなかなかブラインドデートのセッティングが出来ず、その間に友達たちが相手に一目ぼれしたゲイのことをあちこちから話すものだから「ブラインドデートにならないじゃん!」とヤキモキする友だちとか。
で、主人公とそのお相手よりも、主人公とこのゲイの友だちとの友情のほうが多く描かれていたり、そういう一筋縄ではいかないラブコメなところが、ハリウッドではなくイギリス映画らしいのですが、主演はブリタニー・マーフィ。だからか、主人公のことは「イギリス人だけど子どもの頃からアメリカで育ったのでアメリカ英語を話す」という設定をこれでもか、と繰り返すのが可笑しかった。
DVDスルーだったようですが、なかなか掘り出し物の映画でした。

肝心のオーランドはホントにカメオで、しかもこのシーンは撮影当初にすでにYouTubeで”イギリスのコメディドラマの1シーンらしい”という話で出回っていた映像だったので、新鮮味はなかったものの逆に「ここに当てはまるのか!」と感動。

そして、ブリタニー・マーフィが一昨年なくなっていたことも今さら気づいてしんみりしてしまったり。享年32か。
ちっちゃくてキュートで元気いっぱいで、可愛かったのに残念。今さらながらご冥福をお祈りします。
アカデミー賞ノミネートのこの映画をようやく見てきました。

SNSフェースブック創設者にして最年少の億万長者、ザッカーバーグの、フェースブック設立から現在までを描いた作品。
冒頭でザッカーバーグの人と上手くコミュニケーションを取れない会話を提示し、
見ている人に「この人なんなの?」と思わせておいて、
最後にさり気なく回答を出す。
でも、本当にそれが回答か?台詞でなく、PCのモニターで、主人公があくまでこだわっていたものを見せて映画が終わる、という、
きれいなミステリーの文法でザッカーバーグという人を描いている。

冒頭のシーンで描かれるザッカーバーグは明らかに常軌を踏み外していて、
ちょっと関心のある人なら「アスペルガー症候群」なんて症名も出てくるかもしれない。
でも、見ている人に「自分とは異なる病気の人」と思わせたら、この映画はさほど
心に残らないだろう。
この映画で描かれるザッカーバーグは、日常生活を送れている私たちと、困難をきたしているアスペルガー症候群の人たちとの間にいる人なんだろうなぁと思う。
私たちも時どき、周りの人と理解し合えなかったり、そういうつもりで言ったんじゃない言葉で誤解されたり
うまくコミュニケーションできなかったりすることがある。
ザッカーバーグという人は、常にそういう感じを周囲に抱いている人だ。
この人ほどでないにしても、私たちのなかにも思い当たる経験や気持ちがあるから、
この映画をみて、なんとも言えない気分になるんだろうなぁ……。
インターネットが、SNSがあるけれど、上手く人と繋がれないように感じる
現代人の縮図のような主人公だと思いました。

で、そういう人の台詞を書く脚本家ってすごい、と思った。
あんな早口で支離滅裂な台詞、思いつかないよ普通(笑)。
ザッカーバーグが訴えられている訴訟の調停で、経緯を回想するように話が進むので
すべてがまるでジェットコースター。フェースブックの拡大事態がすごい勢いだった
ってのもあるだろうけれど。
2時間少々の時間があっという間でした。

ツイッターで、”現代の「市民ケーン」”というような表現がされていたけれど、
すごく腑に落ちた。
あの映画が公開された頃は、こんな気持ちでみんな見ていたんだろうなぁ。


ちょーっと今職場で上司とのコミュニケーションに苦慮している身としては、
正直、見ていてキツかった…。

バディ・ムービー好きにとって、ずっと気になってた映画。

「義兄弟~SECRET REUNION」
<公式サイト>http://www.gikyodai.com/


あらすじ
国家情報員のイ・ハンギュ(ソン・ガンホ)は、ソウル市内の団地で起きた北朝鮮工作員との銃撃戦の折、多くの死傷者と工作員を取り逃がした責任を問われ組織をクビとなる。6年後。彼は、逃げた妻や外国人花嫁などを捜す探偵まがいの稼業で糊口を凌いでいた。そんなある日、ハンギュは銃撃事件の現場から逃走した北朝鮮工作員のソン・ジウォン(カン・ドンウォン)に偶然出くわす。ジウォンはパク・ギジュンという偽名を使い、潜伏生活を続けていたのだった。ハンギュの熱心な誘いで一緒に働くようになった二人は、それぞれの目的を胸の内に秘めながらも、寝食を共にするうちに次第に心を通わせていく。だが、それでも対立する立場にある二人はお互いの動向を探り続けていた。その頃、彼らの運命を左右する暗殺者が再び北からやって来る……。
義兄弟 SECRET REUNION - goo 映画


熱く燃え&萌えました!
直球ど真ん中のバディ・ムービー。
ソン・ガンポの暑苦しいけど憎めないキャラと、カン・ドンウォンの硬質な表情の中でちらりと垣間見せる感情の揺れ。この組み合わせがいいのです~。
そういえば以前見て大いにハマった韓流映画「王の男」と同じ組み合わせか!
感想>http://yogiribook.diarynote.jp/200612221308490000/
(前略)あのトム・フォードがいったいどのような作品を――私たちがまず興味をそそられるのは、そこではないだろうか。 1990年代、グッチやイヴ・サン=ローランといったビッグ・メゾンを、デザインや斬新なイメージ戦略とともに蘇らせ、モード界に一大ムーヴメントを巻き起こしたあのトム・フォードである。その彼がはじめて指揮をとった映画、それがこのたび第22回東京国際映画祭に出品させる『シングル・マン』である。

ここで少しだけ、ストーリーをかいつまんで紹介しよう。
キューバのミサイル危機真っ只中の1962年。ロサンゼルスを舞台に、長年のパートナーの死後、生きる価値を見出そうと苦悩する英国人大学教授ジョージ。おなじく将来について自問し苦悩している親友のチャーリーに、ジョージは慰められる。自分の本性を受け入れているジョージの生徒、ケニーはジョージのことを気心が合う人間だと感じ、彼にゆっくりと近づいていく。(後略)
(東京国際映画祭サイトより)http://openers.jp/culture/tips_movie/tomfordasinglemman.html


……大嘘吐きやがって(笑)。
このかいつまんだストーリーでは、ジョージのパートナーが男性だとも、親友のチャーリーが女性だとも分からないじゃないですか。そもそも「自分の本性」ってなんだソレ(笑)。
はっきり書くと見に来る人が減ると心配したのかもしれないけれど、知らずに見たらあの映画だった、と分かったらスクリーンに座布団投げつけられても知りません。

私は喜ぶだろうけど。

と、いうわけで、事前にそういう情報をちゃんと仕入れた上で、見た人がみな「なんてBL……」と呟いているのを見て、満を持して金曜夜に見に行った次第。
私の感想は、
「トム・フォード……なんて萌えを熟知した男……」
でした。
肝心なことはまったく台詞でなく、視線で語らせる。しばしば出てくる目の大写し。熱っぽく見つめる目や、きっちりとアイラインを引く目や、優しく微笑む目や……。
エロティシズム溢れて大変でした。

とはいえ、BL的なところを除いても、突然、長年のパートナーを失って悲しみに打ちひしがれた人物が、どうやって自分の気持ちと折り合うか、その1日を追った物語として見てももちろん素晴らしい。

さらに。
監督が監督なんでそういう目で見るからかもしれないけれど、60年代のファッションがカッコいい。
主人公の家がシックでステキ(ガラス張りだけど……)。
DVD買ってしまいそう。

というわけで、男性同士のキスに抵抗のない方には協力にお薦め。(キスまでしか出ないのでご安心を)


ところで、どうして海外のゲイはすぐに海に行って全裸で泳ぎたがるのだろう……。



アバターが劇場公開されていた頃、甥と姪が近所のシネコンで3Dのアバターを見てきたという。
「どうだった?」
(2人、声をそろえて)「メガネが重かった!」

……最初の感想がソレか?

と、いうわけで、まだ3D映画を見たことがない私は、最初の3D映画はIMAXシアターで見るぞ!と思い決めておりました。
でも、東京近郊のIMAXシアターは川崎のみ。自宅からだと電車で1時間以上かかるので、なかなか思い切れずにいました。
が、「ヒックとドラゴン」は面白いという噂を聞き、また飛行シーンが多くて3Dのよさが出てるとも聞きました。
しかも監督・脚本はリロ&スティッチのコンビという。しかも言葉の通じない異種族間の友情というから、上映も終わりに近づく9月上旬、満を持して行ってきました。

■初3D映画の感想
取り合えずIMAXシアターのメガネはほとんど違和感なく、鑑賞の妨げになることはありませんでした。
そして、やっぱりおおっと感心する3D。奥行きが出るよりも、飛び出して見えるほうがやっぱり新鮮です。
でも、映画が始まって目が慣れれてくると、意外と3Dであることをあまり意識しなくなるのが我ながら興味深かったです。
ただ、疲れていて乱視が出ていたからか、画面の端のほうの焦点が合いにくいことがたまにありました。

■ストーリー
私は原作を読んでいないので(洋書は買ってみたのですが、子ども向けの本なのに挫折中…)、どれだけストーリーが原作に忠実かは知りません。かなり脚色してあるとも聞きました。
(途中保存)
月例会議を無難に乗り切り残務処理をしていた本日定時後。
ふと「あー、今夜は映画でも見よっかな?」と思い立ちました。
いままずは見ておきたいのは
・ヒックとドラゴン
・インセプション
のどちらか。でも、まだ3D映画を見たことがない私は、ヒックとドラゴンはIMAXシアターで初3Dで見るぞ!と思い決めておりますので、こんな突然IMAXシアターを探すところから始めるわけにもいかず、自宅近所のシネコンでインセプションの上映時間を調べたら、急いで帰ればその日の最終回に間に合うことが判明。
慌てて荷物をまとめて帰宅した次第。

この映画のことを最初に知ったときにはあまり見に行きたいという気が起こらなくて、ゆえにあまり自己規制せずにネタばれ感想も目にしていたので、どういうからくりかは分かって見に行ったのですが。

見終わったあとの最初の感想は、

「うわー、どうすんのよコレ」

でした。
話は複雑で一度で理解したとは到底思えませんが、何か、とんでもない映画を見たことだけはわかった! なんというか、エポックメーキングな。「2001年宇宙の旅」とか「ブレードランナー」とか、見てないけど「エヴァンゲリオン」とか「マトリックス」とか、なにかそういうレベルのものを見た気がした。
うん、こういう言葉は使いたくないけれど、「ヤバい映画」を見たなぁ。
まだこの感情を言葉に出来ないけれど、まじヤバい。

とはいえ。
この映画には、例に挙げた映画(アニメ)とはちょっと違うと感じるところもあり。
なんというか、萌えも燃えもないんですよね。なんだろう、この感じ。
たぶん、終始一貫、主人公が周りの人と深い交流を持とうとしないで、ずーっと内省的なままだったからだと思う。コミュニケーションがない。なので、主人公に変化がない。周りの人との関係性の変化がなく、なので萌えがないんです~。
それは面白くないとかではなくて、ただ、あくまで理性で見る映画だなぁ、というか。
隙がない映画。細部まで作りこまれていて、それを楽しめばよくて、妄想の余地が少ない。もちろん語られていない部分は(普通の映画よりも)多いのだけれど、それは、理性で埋めていく空白であって妄想で埋める隙じゃない。
すみません書いてる自分もよく分かりません……。

でも、すごい映画だった。あんなもの考え付く人にはなりたくない(笑)。
先日、リンクさせていただいている秋林さんのおうちに遊びに行って、いろいろ秘蔵DVDを見せてもらってきました。
(秋林さん、ありがとうございました~♪)

イーサン・ホークのデビュー作(ちびリバー・フェニックスも出演)とか、いきなりハンサムくんに成長したリバーとか、あほっぽいキアヌとか、楽しうございました。
その中で、1本だけ全部通して見たのが、このR.クロウがオーストラリア時代に撮影した映画。

妻を亡くしシドニーに住んでいるハリー・ミッチェル(ジャック・トンプソン)は、24歳の息子でゲイであるジェフ(ラッセッル・クロウ)に理解を示し、何かと気を回し続けている。なぜなら、ハリーの母親も実は同性愛者だったからだ。しかし、息子がゲイであることがばれるや、再婚話が駄目になってしまうのはつらい…。そんな父と子のさわやかでせつない交流と絆をつづったヒューマン感動作。
まだ少年の面影を残す若き日のクロウが、繊細かつ愛情をストレートに表に出しながらの、観る者の胸をしめつける好演で魅せる一方、大島渚監督『戦場のメリークリスマス』や最近ではアンジェリーナ・ジョリー主演『ポアゾン』にも出演している名優J・トンプソンが、人生の年輪を感じさせる味わい深い名演を示してくれている。監督はケヴィン・ダウニングとジェフ・バートンの共同。(的田也寸志) (Amazon商品説明)


泣かせる映画でした。
父も息子も出来すぎなんですが、だからこそ生まれる葛藤とか。
でも、基本2人ともオージーらしく明るく前向きなので、後半で起こる悲劇も悲劇と感じさせずに明るい未来を予感させる、いい映画。

でも、ときどき登場人物がカメラに向かって話しかけるのだけは違和感……。
以前、デヴィッド・ウェナム出演のオーストラリア映画を海外通販して見ていたときにも、ときどき役者への登場人物についてのインタビューが差し挟まれるというなんとも奇妙な構成の映画があって、
「これがオーストラリア映画の特徴か?!」と驚愕しました。

あ、でももしかしたら、ウェナム作品とこの映画が同じ監督で、その監督のシュミってだけかもしれませんね。
オーストラリア映画に詳しい方がいたら、これがオーストラリア映画全般に言えることなのか、ぜひ教えていただきたいです。
オーランド・ブルーム出演の、ニューヨークを舞台に恋愛を巡る10の物語のオムニバス。

オーランドはちょっぴりしか出てきていないということもあり、なんとなく先延ばしにしていたらうっかりロードショーを見逃し、二番館での上映もあわや出張と重なって見逃すか、というところでしたが、やらなきゃならないあれやらこれやらをうっちゃって見て来ました。

同じく出演しているイーサン・ホーク好きの友だちとあまり期待せずに見てきたのですが、これが意外とよくって。
そうですね、質のいい恋愛小説短編集を読んだ気分。
小洒落た会話を楽しむ話もあれば、一瞬だけ交わり、離れていく恋愛もあれば、ちょっとSFというかファンタジーの要素のあるものもあります。それらを、普通のオムニバスのように各話ごとにクレジットを入れるのではなく、上手く繋いでありました。

肝心のオーリは、岩井俊二監督の話に出てました。本気で小汚い格好をしていてやさぐれているのに、それでも可愛い……。癒される……。

最近は「どうせ働かないんだ(涙)」とオーリのお仕事情報もあまり追いかけていなかったのですが、バンドのボーカル役の撮影が終了したり、三銃士のバッキンガム公役が決まったり、サイコな医者役も決まったりと、30を過ぎてようやく働き始める気になってくれたようでうれしいです。

え、婚約? そんな情報は脳内オミット(笑)。
なんだか忘れたけれども検索している最中にこの映画のことを知って、見てみたいなぁと思ってBookOffの入荷お知らせ登録していて忘れた頃に入荷されたのを購入。
とはいえ手に入れてからもしばらく放置していて、昨晩お風呂上りに髪を乾かしながらなんとなく見始めた。

元カノのトリスのことが忘れられないニックは彼女に自分が作った音楽CDを送り続けた。
しかし、CDは毎回ゴミ箱行き。そのCDをゴミ箱から拾い続けたノラはいつしか見ず知らずの男性が作ったその音楽に心を奪われていく。
ある夜ニックのバンドがライブに出演することに。そこでニックとノラは出逢うのだが…。


という説明だけではこの映画のおもしろさを半分しか表現してない!
NYの一夜を舞台に、人気バンドのシークレット・ライブの場所を探しながら、ニックとノラは少しずつ気持ちが通じ合うのだけれど、トリスも捨てた男とはいえ人に取られそうになると気になって仕方がないし、ノラのほうにもずるずる付き合っているようないいように扱われているような彼氏がいて、お互い誤解したり嫉妬したりしながらさらにはノラとトリスの友だちのキャロラインが酔っ払って行方不明になって……という、あっちとこっちが複雑に絡んだ、まさしく青春恋愛映画。かわいいお話でした。
人気バンドの名前が”Where is Fluffy”でウサギがトレードマークになっていて、アリスを髣髴とさせるドタバタ劇でもあります。
わたしは80年代NYのロックやポップスシーンにはまったく疎いのですが、たぶん好きな人には堪らないんだろうなぁというシーンもあり。

……ちょーっと、酔っ払い関連でエゲツない描写はあるんだけれど(汗)。
お友だちがエラいはまって映画館に通っているのをみて、気になって見てきました。

ガイ・リッチー節が炸裂しておりました(笑)。

あの隙なく無駄なく構築された脚本は気持ちいいですね。
さらにマンガ的なスチームパンクなロンドンの画作りもツボ。
また、ホームズの論理性を映画にしようとするとどうしてもスピード感がなくなるし
映画の絵としてもおもしろくない、という問題を、カットバックを多用して解決している
演出の手腕にも感心しました。

そして、最初にガイ・リッチーの「ロック、ストック~」を薦めてくれた人が
「タイムリミットものの傑作」というふれこみだったこともあって、
これもそういう目で見ていたのですが、大なり小なりあちこちにタイムリミットのハラハラ感を
撒き散らしていて、それもすばらしい。
「明日の正午に世界が変わる」という一番の山場も明らかなタイムリミットですが、
実は「ワトソンが結婚してホームズと暮らしていた家を出るつもりでいる」というのも
広い意味ではタイムリミットのテクニックなのかな、と思いました。
ホームズは、ワトソンが家を出て行かないようにあの手この手を尽くすのだけれど、
「その時」はだんだん近づいてくる……
事件の解決と並行して、そんな人間関係の緊張感も、ぐいぐい見るものを引っ張る要因に
なっているように思いました。

すみずみまで計算が行き届いている、という意味ではピーター・ウィア監督に通じるものがありながら、あちらが無駄をそぎ落としているのと対極的に、こちらは過剰なまでに情報を詰め込むところが面白い、
そして、どちらも非常に好みなのだけれど、どうやらあまり流行っていないところも似ているようだ。
ああもったいない。

1 2 3 4 5

 

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索