先日テレビでたまたま「リトル・ダンサー」を見て、父ちゃんのスト破りのシーンでいつもどおり号泣した、とツイートしたら、お友達から「ジェイミー・ベルくんいい感じに大きくなりましたよ」と聞き、気になって検索したら「崖っぷちの男」の弟だった!
とはいえ、この映画は気になっていながら結局見損ねていたので、TSUTAYAに行って借りてきた。私にしては珍しく準新作なのに。

「アバター」のサム・ワーシントン主演で、ある計画のため飛び降り自殺をしようと見せかける男と、その男と対峙する女性刑事の駆け引きを描いたサスペンス。30億円のダイヤモンドを強奪した罪で収監された元刑事のニックが脱獄。ニューヨーク・ルーズベルトホテル高層階から身を乗り出し飛び降りようとする。制止しようと説得する警察に対しニックは、最近の任務に失敗して後がない女性刑事リディアを唯一の交渉役として指名するが……。共演にエリザベス・バンクス、エド・ハリス、ジェイミー・ベルら。監督はドキュメンタリー出身で本作が長編デビュー作のアスガー・レス。
(映画.comより)http://eiga.com/movie/57259/


おもしろかった!
いきなりホテルの窓の外に立つシーンから、少し時間を戻して主人公が実刑判決を受けて刑務所に入っている元警官であること、そこから父親の葬式への参列から逃げ出すところまでをコンパクトに見せる。
後は主人公が飛び降りを示唆して衆目を集めている間に、兄の指示を受けた弟が恋人と一緒にある計画を実行するシーンがそれぞれ交互に描写されて緊迫感が続く。
兄は同じ警察内部の誰かにハメられたと主張していて、だれが裏切ったのか、本当に無実なのか、そして弟にやらせている計画の目的は?といった謎もてんこ盛り。
とはいえ緊迫状態が続くと観客も疲れてしまうので、そこは主人公と交渉人との気持ちの通じ合いや、気弱な弟としっかりものすぎる恋人のやり取りで和ませる。
最後の最後にどんでん返しもあって、完全に勧善懲悪で見終わった後もすっきりして気分がいい。

まあ、弟のやる計画にはいろいろとご都合主義というか上手くいったのは偶然でしかない点もいくつかあるけれど、見ている間にわれに返るほどの欠陥ではないので許せる。

よい映画でした。

先日夜、なんとなくNHK BS3をつけながらパソコンを叩いていて
「そろそろ寝ようかな」と思った0時すぎにこの映画が始まってしまった。
慌てて録画しながら見かけてしまったらついつい1時半ごろまでみてしまい、
「いかんいかん明日も仕事なのに!」と断腸の思い(大げさ)でベッドに入り、
続きを改めて見た。

田舎町の平凡な日々に嫌気がさしていたクリス、夫の病で亡くした悲しみから立ち直れないアニー。親友同士のふたりは、地味な生活に彩りを加えようと、婦人会でヌードカレンダーを作ろうと提案。モデルは自分たち。その勇気ある行動は、英国だけでなく、ハリウッドまで巻き込む大ニュースになる。
1999年に発売され、30万部もの大ヒットとなった婦人会ヌードカレンダーの実話をナイジェル・コール監督が演出。なんといっても茶目っけたっぷりで人間味あふれる女性たちが素晴らしい。その個性に引きつけられ、彼女たちがカレンダー作りに挑戦するきっかけとなる、それぞれのエピソードの描き方もていねいで好感が持てる。50代にして青春しているヒロインたちの笑顔はさわやかで、心地よい感動。ヘレン・ミレン、ジュリー・ウォルターズなどベテラン女優たちが楽しそうに演じているのも微笑ましい。(http://www.amazon.co.jp/dp/B000BKDRC2


「フル・モンティ」や「リトル・ダンサー」、「キンキー・ブーツ」に通じる感もある、閉塞した生活から起死回生(とちょっぴりセクシー)で自分を解放して人生を打開する普通の人たちの物語。
とはいえ、この映画の婦人会の女性たちは明るくてパワフルでチャーミング。さすがおばちゃんパワー。
楽しく見られたけれど、その分切迫感とか重苦しい現実感は少なかったかな。それはそれでよし。
イギリスの田舎の景色は本当にうつくしかったし。ちょっと村はずれに行けば明るい牧草地や畑が広がる景色ってうらやましい。


先日、CATVのアニマル・プラネットでイタリアの庭を4回にわたって紹介するBBC?の番組があって、案内役の人がガーデニングオタクっぽくてとてもよかったのですが、1回分録画しそこねていたので密林UKで探したところ、同じ人を案内役にした、世界の庭園80箇所をめぐるというDVDがあったので、こちらをぽちっとした。

Around The World In 80 Gardens : Complete BBC Series
http://www.amazon.co.uk/gp/product/B0017U09HG/

なんといっても税引き送料込みで日本円で1600円少々だったから。
「80の庭園を巡る」という触書のこともさほど具体的に考えることはなかった。

到着して、ケースを開けてから驚いた。

4枚組だったよ!
再生時間総計590分!!
1分あたり単価2.75円!!!<意味はない
1庭園あたり7分半!!!!

さらに、期待していなかったのでチェックしていなかったのだけれど、さすがBBC、英語字幕とCCが両方付いていた。

なんというコスパのいいDVDなんだ~。

しかも、一番のお目当てだった東南アジアの庭園の回をみたら、最初に取り上げられていたのが私の大好きなバンコクのジム・トンプソンの庭で、もうそれだけで満足満足。

でも、さすがにまだ1枚しか見てません。
(今週末はフィギュアスケート三昧だし)

昔放送されていたものの録画を、なんとなくBGVにかけた。

……あれ? こういうアニメだとは思ってなかったんだけどなぁ。

あらすじは、クマネズミの親子が住んでいた川の開発で追われ、新しい住処を求めて旅する話。イヌやネコ、スズメが助けてくれるという情操教育によい話。

いえ、たぶんこういう話と知っていて見ればなかなかよかったと思うのですが、なにぶんもうちょっと実験アニメっぽい別の作品とすっかり勘違いしていたもので辛口な感想になってしまいます。

そのくせ、どの作品と取り違えていたのか思い出せないという……。
もともと予告をみて気になっていた映画だが、見た友だちから「砂漠BL」と聞いて俄然見に行く気に。
が、なんだかんだとタイミングを逸していたらほとんどの映画館で今週で終了。慌ててレディースデイのカイシャ帰りに見に行きました。

砂漠の国イエメンで、鮭釣りがしたい──そんなバカげた仕事を依頼された水産学者のジョーンズ博士。持ち込んだのはイエメンの大富豪の代理人、コンサルタントのハリエット。不可能!と一蹴したものの、英国外務省も中東との緊張緩和のために支援を決定、首相まで巻き込んで荒唐無稽な企画が立派な国家プロジェクトに急展開!果たして、マトモな大人ならとっくに諦める、ムチャな夢物語の行方は?

予告で想像していたストーリーと違ってました。
いえ、大筋はその通りなんですが、
(予想)
プロジェクトは成功するのか?6割
恋愛2割
シェリフとの友情1割
英国政府の腹黒1割
(期待)
プロジェクトの行く末+シェリフとの(濃密な)友情8割
恋愛1割
英国政府1割
(現実)
恋愛7割
プロジェクト1割
シェリフ1割
英国政府1割

と、いう比重でした。
原作は未読ですが、やっぱり恋愛映画にしないと制作費が付かなかったのでしょうか……。絶対にプロジェクトX風なストーリーに恋愛(と友情)が絡んだほうが面白かったと思うのですが。

映画を見てから知ったのですが、原作は、メールや行政文書等のドキュメントを連ねた形式になっているそうです。
どうりで、首相と広報官のやり取りがチャット(LINE)で効果的に表現されていたり、映画の始まりが1通のメールで始まったりしているのですが、後者の描写は原作に引っ張られすぎたような気がします。
私がプロジェクトXっぽい映画を期待していたから、というのはありますが、ここはやはり、砂漠とサーモンフィッシングの取り合わせの違和感をバーンと絵的に見せてほしかった。具体的には、
緑滴るスコットランドの渓流で、1人の男が釣りをしている遠景。カメラが近づくと、その男はターバンを巻きイスラム風の衣装を着ていることがわかる。そしてその背後に、超豪華なイスラムのテントが張られ、絢爛豪華な調度でお茶の用意がされている。釣りをしていた男(シェリフ)は、テントの下でお茶をしながら優雅に「スコットランドの渓流がうちの近くにあればいいのに」みたいなことを呟く。

という描写から、代理人によるメールに繋がるとよかったんじゃないかなーと夢想。

また、イエメンで、砂漠の中に突如現れる鮭の生簀やダムの風景が今ひとつ感動的でなかったのも残念。まあ、これはいいロケ地が見つからなかったら仕方がないのでしょう。ここは予算的にも地政学的にも無理のいえないポイントなので目を瞑ります(笑)。

シェリフの美学は、もっともったいぶって出したほうがよかったんじゃないかしら。「傲慢な金持ちアラブ人」→「釣りを愛し英国文化に敬意を表し、けれども自分の国をもっとも愛してその未来を憂えている高貴な人」という印象の転換があるとより(BL的に)ドラマチックだったかと。

ヒロインのエミリー・ブラントは可愛くて○。ヒーロー(というか準ヒロイン)のユアンは、人付き合いが苦手だけど純粋な中年を愛らしく演じていました。←いろいろ間違ってる。

原作はドキュメントで構成されている、ということは、英語でも読みやすいかも。これまで数々の洋書にチャレンジして読了したことはなかったのですが、今度こそ……!!

いつまでも年末のご挨拶なのもなんなので、更新します。
年末年始、たまっていたDVDなども消化したい、映画も1本くらい見に行きたいと思いつつ、
4日を休みにして9連休にした冬休みも早や最終日……。
まともに見たのは洋ドラマくらいでしょうか。

「ホーキング」BBC
ディスカバリー・チャンネルでやっていた、カンバーバッチ主演のTV映画。
だんだん言葉も不自由になっていくところ、表情やしぐさで感情を表すところなどカンバーバッチ素晴らしい。ケンブリッジの景色もすてき。

「Person of Interest」シーズン1
AXNで一挙放送をやっていたので、まだ未見だった最終4話を。
知能担当と肉体労働(主に殺人)担当のバディもの。二人の関係が少しずつ近づいていくのがいい感じなのですが、まだシーズン1なのに赤ん坊を預かるエピソードがあったり、片方が意に反して薬物を摂取させられて朦朧とした意識で本音をぽろっともらしちゃうエピソードとか、誕生日に自分の家(秘密だった)の鍵を渡すとか、海辺で売ってる薄い本みたいなエピソード満載です(苦笑)。ただ、製作側が腐女子狙いだったらそうはしないだろうというキャスティングなので、安心して萌えられます(笑)。

あ、そうそう。友達が「リース(肉体労働担当)ってジェームス・ブライアンみたい」って言ってて超同意なので、反応した方は見てみるよろし。
DVDレンタルもあります。

それにしても、なんで日本語タイトル付けてくれないんだろう。POIって約してるけどぴんとこないし、カタカナ書きしても長いし英題いちいち打つのも億劫だし(ホントはスペルミスが怖いだけ/汗)。

「御鑓拝借」NHK正月時代劇
たまたま実家で見ていたNHKのバラエティに出演者(竹中直人、鶴田真由)が出ていて、面白そうだったので見てみたら、これが義理と人情のなかなかよいドラマでした。
大名行列から大名のシンボルとも言える御鑓が、無名の浪人に奪われる事件が相次いだ。浪人は、なぜそんな暴挙に出たのか?という話。
原作があるのでそちらも読んでみるつもり。


今年もよろしくお願いします。
結局、以前録画したはずの「ラブ・アクチュアリー」は見つからず、こちらを見ました。

美人ママと豪邸に住む成績優秀なセレブ高校生チャーリー。
しかしなぜか彼には有名私立校の退学処分歴が何度も!
そう、彼はその明晰な頭脳を活かして「リスキービジネス」を繰り返していたのだ。今日も偽造運転免許証を売りさばいていることが発覚し、またまた退学処分に。
ついに公立高校に都落ちした彼は懲りずに新たなアイデアを思いつく。それは生徒たちを男子トイレでカウンセリングし、彼らに薬を処方するというもの。
しかし彼は次第に生徒たちの“心の病”を感じ始め……。


このあらすじだと、主人公はちょっと小ざかしい男の子っぽいですが、実際は心に抱えた欠損をなんとか埋めようとしているのです。彼の心の欠損についてはほのめかされるだけなので、想像するしかないのですが、一見恵まれているように見えるチャーリーの歪みの描き方は面白いけれど、昇華されるところがちょっと弱いかな?
でも面白かったです。こんなところでロバダウ観られたし(笑)。
昔のいい映画もちゃんと観ないとな、と常々思っているもののなかなか「わざわざ借りてきて」とか「買ってきて」という気になれないずぼらな人間ですが、
本日、BSプレミアムで放送されていた「素晴らしき哉、人生!」を録画して観ました。

心やさしいジョージは故郷の小さな町を飛び出し、世界を舞台に活躍する夢をもっていた。しかし、相次ぐトラブルで町にとどまり、父の会社を継ぎ、そして家庭をもった。町の人々からも慕われ幸せに暮らしていたが、クリスマスの日、人生最大のピンチに見舞われる。絶望感から自殺を図ろうとするが、そのジョージのもとに、なんと彼の守護天使が現れる。キャプラはこの作品でも、コメディタッチのオブラートに包みながら、ヒューマニズムにあふれる演出で普遍的な感動を与えてくれる。


キリスト教圏におけるクリスマスの奇跡物語って、どれほどのファンタジーでも許せるのが不思議。
ほかの宗教や文化圏では成立しないところも興味深い。
この話でもまんまと感動させられてしまいました。

勤勉に働き、隣人を愛し、人を羨まず、よき夫・よき父として、誠実に日々を生きている市井の人に、この日ばかりは幸せが訪れる。
よい話だ。

こういう”クリスマスの奇跡の物語”を観てクリスマス気分を盛り上げたいのだけれど、ほかに著名な映画ってあるかしら?
34丁目の奇跡、ホワイトクリスマスは視聴済。忘れているものもあるかもしれませんが。
一七世紀の音楽家マラン・マレと、その師サント・コロンブの葛藤と愛を描いた人間ドラマ。全篇に二人の代表曲が流れ、また撮影は、当時と同じ光源を使って行われた。九一年ルイ・デリュック賞、九二年セザール賞主要七部門(作品、監督、助演女優、撮影、音楽、録音、衣装デザイン)受賞。監督・脚本は「インド夜想曲」のアラン・コルノー。製作はジャン・ルイ・リヴィ。共同脚本・原作はパスカル・キニャール。撮影は「インド夜想曲」のイヴ・アンジェロ。音楽は同作のジョルディ・サバールが担当。主演は、マレを「1492 コロンブス」のジェラール・ドパルデュー、コロンブをジャン=ピエール・マリエル、「シラノ・ド・ベルジュラック」のアンヌ・ブロシェ。なおマレの青年時代を、ドパルデューの息子ギョームが演じている。


うつくしい映画でした。
よくこんなロケ地があったなぁと感心するほど自然に満ち溢れた景色。
ルネサンス期の音楽が全編に流れ、台詞はそぎ落とされ、目が、ちょっとした物腰が感情を語る。
主人公は俗物であまり感心できる人物ではないけれど、そこがまた、師の音楽の次元の高さを示している。

この映画を見ていて思い出したのが、映画「千利休 本覺坊遺文」。
安土・桃山時代の茶人・千利休の謎に包まれた晩年を、愛弟子・本覚坊らが解き明かしていく様子を描く。井上靖原作の小説『本覺坊遺文』の映画化で、脚本は「天平の甍」の依田義賢が執筆。監督は「海と毒薬」の熊井啓、撮影は「女衒」の栃沢正夫がそれぞれ担当。

この映画の中で、千利休と山上宗二、古田織部が茶の湯の真髄について語り合う場面が印象に残っていて、それと、この映画の「音楽とはなんぞや」という師と弟子との会話が通じるものがあるなぁと。

古楽好きにはたまらない映画でした。

『眺めのいい部屋』『ハワーズ・エンド』などで知られる巨匠ジェームズ・アイヴォリー監督が手掛けた文芸ドラマ。自殺した作家の伝記執筆のため遺族が暮らす南米ウルグアイを訪れた青年の存在が、彼らの間に波紋を投げ掛け、それぞれが人生の最終地点を問うさまを描く。出演は名優アンソニー・ホプキンス、『ユー・キャン・カウント・オン・ミー』のローラ・リニー、『アンチクライスト』のシャルロット・ゲンズブール、テレビドラマ「LOST」や『ラッシュアワー3』など国際的に活躍する真田広之ら実力派がそろう。
http://www.u-picc.com/saishu/


イギリス郊外の邸宅、フィレンツェのお屋敷ときて、穏やかな、豊かな自然に囲まれた(けれども閉塞した)世界は南米ウルグアイまで行かないといけなくなったのね。
とはいえ、うっそうと木々の生い茂るジャングルと、牧畜の営まれる草原の風景はうつくしい。
浮世離れした閉じた世界で、自殺した作家の不在が、残された家族の関係の中から浮かびあがる物語はとても想像力をかき立てる。

作家とその妻、愛人と娘、兄とその同性のパートナーという、一見いびつながらバランスが取れて穏やかだったろう暮らしが、作家が欠けたことでバランスを失い、けれども何とか維持していたところへ飛び込んでくる若い作家の研究者によって、再構築されて、出て行く者あり、入ってくるものあり、で新しいバランスを得る物語。

一番印象的だったのは、作家の死によってもっとも傷ついて頑なだった人物が、「何に傷ついたのか」を若い研究者に打ち明ける場面。
あまりにあっさりと描かれていたので。
ある意味あの部分が、作家の自殺と、伝記を書かれることを拒否する理由であって、この話のキモかと思うのだけれど、過剰な演出も何もなくあっさりと、他と同じ一場面であるというように描かれているのが、逆に新鮮だった。

それと並行して描かれる、研究者と作家の愛人との心の交流の方が演出に力が入っていたけれど。

というか、この映画中唯一のヌードが真田広之ってどうよ?
(いつものワタシ節になった/笑)
しかもなんかきれいに撮ってもらえてていいわね!
さらになんかすごく可愛らしく演技つけられてるですけど!!
監督には、真田広之がそういう風に見えているのね……。
(以前読んだインタビューによると、監督は、この役はぜひサナダにやってもらいたいと、
 原作ではタイ人という設定だったのにあえて日本人にしたそうだ。)
それはさておき、さすがに乗馬姿が様になっていました真田広之。

そんな訳でホプキンスの若い恋人である真田広之を観に行ったのだけれど(←やっぱりね)
もっと驚いたのはシャルロット・ゲンズブール!!
先月行った美容院で、ELLEだったかの雑誌で読んだ短いインタビューで
たしか40歳くらいだったと記憶していたのだけれど
この映画では28歳の役をやっていて、それがゼンゼン違和感がないくらい可愛らしかった。
まあ、多少は「南米の強い日差しに当たって肌の老化が進んじゃったのね」という気はしたけれど
すごく可愛い……ああいうアラフォーになりたい……。





お金の誘惑に負けて怪しげな女に頼まれた夫捜しを始めた中年女性が、複雑極まりない家族関係を目の当たりにして混乱しながらも、やがて自らの人生をも見つめ直していく姿をユーモアを織り交ぜ描いた人間ドラマ。監督は「マドンナのスーザンを探して」のスーザン・シーデルマン。主演は「夫たち、妻たち」のジュディ・デイヴィス。他に「スペース カウボーイ」のマーシャ・ゲイ・ハーデン、「ハイ・フィデリティ」のリリ・テイラー、「誘拐犯」のジュリエット・ルイスといった実力派女優が出演。(allcinema)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=239187


バルセロナを舞台にした、なんとも不思議な印象の物語。
誰もがひとくせあるキャラクタで、いろんなものが次々にひっくり返って異なる様相を示していって、主人公が翻弄される。
アメリカ・スペイン合作映画で、ガウディの摩訶不思議な建物やバルセロナのうつくしい街角を観光フィルムらしく(わざとらしく/笑)に映し出していくのと、主演女優4人がみなハリウッド系の人たちなのがアメリカ映画的で、トランスセクシャルな人が出てくるところがスペイン的か。(スペイン人め……けしからんもっとやれ/笑)
どうやら原作があるみたい。特典映像の監督インタビューでそう言っていた。

女優さん4人はみんな個性的でよかった。
こんなところで、私がいつも気に掛けているジュリエット・ルイスが見られるとは思わなかった……。
ギルバート・グレイプのころからずいぶん雰囲気も変わっているのに、「あーなにか引っかかる」と思ったらやっぱりこの人だった(笑)。
かわいいなぁ。
他の作業をしながら吹替えで流し見していたら、そのうちの1人の声が高山みなみで、それだけでもうこのキャラクタだけアニメにしか見えなかった。残念。

そもそも、バルセロナを舞台にしたドラマにはまっていたときに「バルセロナの風景が見たい!」と思ってチェックしていて、たまたまBookOffで出物があったので購入した。バルセロナの風景を堪能するのにもいい映画でした。

毎年この時期にやっているラテンビート映画祭。
スペイン・ポルトガル・南米の映画を紹介するもので、例年、何気なく萌えの混じる映画やさりげなくテディ賞受賞作(ベルリン国際映画祭でLGBT映画に対して与えられる)がかかるのでチェックしている。
今年は、テディ賞受賞作は南米の男娼世界を取り上げた短編ということで萌え心は刺激されませんでしたが、
ロボット・アンドロイド萌え心が「これはみておいた方がいいのでは?」と囁いたので、
この映画を見てきました。

http://www.hispanicbeatfilmfestival.com/lbff2012/eva.html

舞台は近未来の2041年。エンジニアのアレックスは、雪に閉ざされたサンタイレーネのロボット研究所に10年ぶりに戻り、少年のロボットの製作にとりかかる。

一方、かつての恋人ラナは、兄デダビッドと結婚。一人娘エヴァを授かっていた。エヴァの個性にひかれたアレックスは、彼女をモデルにロボットを作りたいと願うが…。

主演アレックスを演じるのは『グッバイ、レーニン!』『セブン・デイズ・イン・ハバナ』など世界各国の話題作に出演しているダニエル・ブリュール。兄ダビッドには『プリズン211』の演技派アルベルト・アンマン。2012年ゴヤ賞ではキケ・マイジョ監督が新人監督賞、名優ルイス・オマールが助演男優賞を受賞している。


なんというか由緒正しい70年代SFの雰囲気。
2041年設定といっても、人々の生活は基本的に今と同じかクラシカルで、ただロボット工学だけが発達している。ロボット研究所内では、動物を模したロボットや上半身だけのアンドロイドなど、普通にロボットが闊歩しているけれど、街中にはほとんど出くわさない。

ロボットの製作、といっても、主人公がやっているのは人工知能のデザインで、プログラミング方法はヴァーチャルに空間に浮かんで見えるガラスのシャンデリアのようなものの、ガラス玉を組み替えたり新たに追加したりすることで処理されている。その描写は美しかった。

美しいといえば、いちおうスペイン映画なんだけれども全編雪に閉ざされた谷あいの小さな街が舞台で、凍った湖でスケートをするシーンまであって驚いた。その辺も、異世界感をかもし出していてよかったかも。

ストーリーはとても古風。新しいのはロボットやプログラミングの描写。
主人公を翻弄する個性的な少女はなかなかよい。ロリータは見ていないけれど、シベールの日曜日も見ていないけれど、もしかしたらベニスに死すっぽいのかもしれないけれど、そんな感じ。
あんまり美少女過ぎないのもよい。

で。
ストーリーには全然絡んでこないけれど、主人公の元に大学から派遣されるお手伝いロボットが中年男性タイプで、家事・料理は万能でユーモアもあり主人にあくまで忠実、って執事萌えにはたまらない感じ? 1か所ドキッとするシーンがあって、客席でちらほら「クスッ」という笑い声やちょっと動揺した声が漏れていた。
ちなみに、上の作品紹介に出てくるゴヤ賞(スペインのアカデミー賞)助演男優賞取ったのは、この執事ロボット役の男優さんです。

そういや、主演のダニエル・ブリュールってドイツ人じゃなかったっけ? ずいぶん流暢にスペイン語話してるなぁと思ったら、母親がスペイン(カタルーニャ)人なのね~。

映画祭はこの後、横浜・大阪・神戸・博多を巡回しますが、EVAは各地で1回のみの上映です。
関心のある方はお見逃しなく。
猫を飼ってるおしゃれなインテリアのマンションの部屋を見たくてネットで検索していたらこの映画がヒットしたので借りてみた。
ちなみに原作は未読。というか大島弓子未読。私の年のマンガ読みにしては珍しいというか邪道かもしれない。

愛猫サバを亡くした女性漫画家の麻子は、悲しみで漫画を描けなくなってしまう。ナオミらアシスタントも心配で仕方がない。そんなある日、麻子は小さな子猫と出会う。グーグーと名付けたその子猫と暮らしはじめて、麻子の日常は一変、元気な表情が戻ってきた。暫くしてグーグーの避妊手術のために動物病院に向かうが、その途中、グーグーが逃げ出してしまう。必死で探す麻子を助けてくれたのは、近所に住む青年・沢村だった。


映画だから、リアルな猫飼いの部屋ではないだろうけれど、猫トイレの処理の仕方が見られて参考になった。(ちなみに特別協賛に花王の名前が入っている。猫用衛生用品も扱っているらしい。)
部屋は、ちょっとアジア風の入ったナチュラル系でその辺も自分の趣味にあっている……というか、この映画の公開時点(2008年)でアジアンというのはすでに流行おくれだったのでは?という気がしなくもなく。
でも、部屋の描写も、ましてや猫の描写もあまり多くない。ちょっとがっかりだ。

麻子(小泉今日子)が主人公かと思いきや、そのアシスタントのナオミ(上野樹里)にも力点が置かれ、どちらに視点をおいて見ればいいのかちょっと悩む構成。
さらに、マンガなら不自然ではないだろう「死神」が、映画でリアルな人物として登場するとやや微妙。いっそ(ベタだけど)黒猫にしてしまって話をさせないほうが自然にファンタジー要素として話に盛り込めたのでは?と思う。

でも、独身で仕事を持ってて婚期を逃した女性の描写は、いやあ、身につまされる(汗)。




今日は土曜で映画の日。何か映画を見ようかと思いましたが、以前予告編を見て気になっていたこの映画が、ちょうど今日封切りだったのでこれにしました。
昨日の朝、ネットで予約状況を見たらまだ余裕で空いていたので慌てて予約することもないだろうと思っていたら、今朝、リンクを張っているtkrさんがツイッターで「日比谷のTOHOシネマズでは16:40以前の回はすべて満席」と呟いてらしたので慌てて予約を取りました。地元のTOHOでは、まだ最前2列と、ばらばらと4席ほどが残っていたのですが、それらも上映時間までには満席に。

不慮の事故で全身麻痺(まひ)になってしまった大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、新しい介護者を探していた。スラム出身の黒人青年ドリス(オマール・シー)は生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てに面接にきた不届き者だったが、フィリップは彼を採用することに。すべてが異なる二人はぶつかり合いながらも、次第に友情をはぐくんでいき……。


設定からしておもしろいに決まってる! 片や教養あふれる大富豪だけれど体が不自由。片や仕事も学もない黒人青年。両極端な境遇だけれどもお互いに偏見を持たず、ユーモアを交えた率直な物言いで、信頼関係を築いていくなんて。
まあでも、アメリカで作ったらもっと教科書的な分かりやすい説教映画になりそうなところ、フランス映画なのでストレートな説明セリフもなく、大人な映画に仕上がっています。
(そうは言ってもいわゆる「フランス映画」なわけの分からなさはないんですが。その辺はアメリカ映画っぽくもある。)

脇役もよくて、特にドリスとともにフィリップの世話をする専門職のイヴォンヌがいい。ドリスが粉をかけるフィリップの秘書マガリーも、フィリップと文通しているエレオノールも。
……女ばっかりか。


見たい見たいと思っていて、レンタルビデオで旧作になるのを待っていた作品。

今を代表する若手女優の共演!
「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワートと「アイ・アム・サム」で天才子役と呼ばれたダコタ・ファニング。

少女たちの熱い音楽、友情、青春が胸を打つブロー・ガールズ・ムービー

1975年、ロサンゼルス。
ジョーン・ジェットは、ロックがやりたいと周囲に訴え続けるが、誰にも相手にしてもらえない.。
そんなある日、敏腕プロデューサー、キム・フォーリーに出会い、彼の協力のもとメンバー探しを始める。
一方、シェリー・カーリーは、好きな音楽を共有する友だちもいない退屈な毎日を送っていた。
ある日、親の目を盗み出かけたクラブでジョーンとシェリーは運命的な出会いを果たす。
男まさりな格好のジョーンや他のメンバーに女性らしいルックスのチェリー加わり、最強のガールズバンド・ランナウェイズが結成される。
活動を始めた彼女たちは、男たちから差別を受けながらも着実に実力をつけ、その人気は世界中に飛び火していく。
しかし、シェリーのルックスばかりに注目が集まり色物扱いされる苛立ちと、嫉妬からバンド内に軋轢が生まれ始める…


どこで見たのか失念してしまったけれど、この映画の映画評で、初潮のシーンから始まる、監督も女性だし、これは女性の映画だ、という文章が引っかかって、見たい、と思ったのでした。
見てみて、確かに、初潮に象徴される少女たちの思春期の苛立ちが痛いくらいに画面に溢れてるように感じました。
あの時期、女の子は女の子だけの世界を作って、擬似恋愛をしたり、対立したり、異性を意識したり、差別に苦しんで異性を憎んだり。
あのエネルギーは、「台風クラブ」を思い出したりしました。

私自身は実際の「ランナウェイズ」よりも世代が下なのでリアルタイムは知りませんが、本国よりも日本で熱狂的な人気が出たのは分かる気がしました。
ちょっとペドフィリア的な禁忌感があったんじゃないかしら。
実際のランナウェイズの「チェリー・ボム」の動画もYouTubeで見られるのですが、映画と比較すると、まだ実際のランナウェイズのほうが大人っぽい。
ダコタ・ファニングとクリステン・スチュワートじゃ、さらに幼い感じがすることに、いろいろ考えさせられます。
この40年の間に米国でも(日本アニメの流行に伴って)ネオテニー文化が根付いたのかとか、そもそもこの映画はある程度日本の観客を当てにした企画だったのか、とか。

いろいろ面白かったです。
そんな訳で秋林さんには最近のトニー・スコット作品をいろいろご紹介いただいたくせに、実際に借りてきたのはこちら。

操車場に停車中の貨物列車が整備員のミスによって無人のまま走り出した。全長約800メートルに及ぶこの777号は大量の化学薬品を積んでおり、時速100キロ以上で走る“巨大ミサイル”と化して人口密集地の街へ向かって突っ走っていく!

現場近くに居合わせたベテラン機関士フランクと新米車掌ウィルは、男のプライドをかけ決死の覚悟で暴走列車阻止に立ち向かうが……。

●劇場痛快大ヒット! ぴあ満足度ランキング第1位、Yahoo!映画レビュー採点高得点、など支持者続出の圧倒的作品評価!!
●戦慄の鉄道事故に基づく感動のヒューマンドラマ!
●アクション映画のヒットメーカー、トニー・スコット監督最新作!
●アカデミー俳優デンゼル・ワシントン×新世代スター クリス・パイン共演! 男たちの奇跡のような勇気と感動を熱演!


トニー・スコットのフィルモグラフィを見ておや、と思ったのは、意外と予告編を覚えているのが多かったこと。
この「アンストッパブル」もそうだけど、「デジャヴ」も「ドミノ」も「マイ・ボディガード」も予告は思い出せる。おもしろそうだと確かに思った。でも、映画館に観には行かなかったんだよな、なぜだろう……。

映画は、実際に起こった事故をベースに創作されたもの。だから見てるほうは、これから何が起こるかだいたいわかっている。
そのなかで緊迫感の出し方とか、盛り上げ方とか、非常に堅実に手堅く構築しているのに感心した。職人的な上手さだなぁと。
なんというか、ホームランバッターというより、きちんきちんとヒットを打てる監督という感じ。

ただ、この映画の場合はあまりに手堅くポイントを抑えて作られていて、観客が結果を知っていることとあわせて、予想外の筋書きが起こらなかったのは残念といえば残念。まだ関係者も生きてる、つい最近の出来事の映画化だから、冒険できる素材ではないよなぁ。

でも、あらすじなどを読むに、秋林さんのお薦めにもあった「デジャヴ」はなんかびっくりな設定があるのかしら?
秋林さんの、トニー・スコット訃報の記事へのコメントで、トニー・スコットとそのファンに大変失礼なことを書いてしまい、これはちゃんとトニー・スコット作品を見ないとなぁ、と、金曜日ということもあってDVDを借りてきて晩ご飯を用意してさあ見よう、と思ったら、DVDレコーダーが突然「もうすぐ番組予約時間です」といって再生を拒否されてしまった。
仕方がないのでそのままにしておいたら始まったのがこの映画。

もし、人生をやり直せるとしたら…?
マイク・オドネルは、人生をリセットしたいと願っている37歳。
ひょんなことから不思議な現象に巻き込まれ、人生を軌道修正するチャンスを手に入れる。

肉体だけ17歳に若返ったマイクは、かつて通っていたハイスクールで、再び、学生生活を送ることになる。
昔と同じようにバスケットボール部で華々しく活躍し、セクシーな魅力全開!
ところが、同じ学校には自分の娘と息子も通っていて…。

はたしてマイクは、イケてないダメな父親から、とびっきりクールな高校生、そして子供たちのよき友人に大変身できるのか!?

主演は、「ヘアスプレー」「ハイスクール・ミュージカル」で大人気のザック・エフロン。
大人のマイク役は、「フレンズ」のマシュー・ペリーが好演している。
ユーモアたっぷりで贈る、栄光の日々を追うタイムスリップコメディー。
人生2度目のハイスクール・ライフが、彼にくれたものとは…?


録画予約したときは、「タイトル聞いたことがあるし、まあ取り合えず録っておくかな」という程度の軽い気持ちだったのですが、これが普通に面白くて笑った。
ザック・エフロンの出ている映画は初めて見たのだけれど、なんというかまあそそる表情をする人なのね。
そんな人が、自分の奥さん(34歳)を切ない目で見たりするんだよ! 奥さん(夫と離婚調停中)が他の男とデートに行くのに妬くんだよ! まさに私の好物「年下の男の子ががんばるロマンス」じゃないか!!
まあ、せっかく17歳に戻った男が周りのピチピチの同級生の女の子に目もくれないのはどうかと思うけど(笑)。

もうひとつウケたのは、ザックの親友のギークな男。17歳に戻ってしまったザックを自分の親友だと理解して、彼の親としてザックを高校に再入学させるんだけど、そこの校長先生(女)に一目ぼれしてピントはずれに押し捲る。彼のギークさがいかにもニューラインシネマらしいツボの抑え方で。

いろいろと楽しい映画でございました。
先週、ラブソングができるまでと一緒に借りたもの。
ディズニー長編アニメーション第50作記念作品としてグリム童話から誕生した全く新しい物語が、早くも最高のクオリティで3Dブルーレイ/ブルーレイ/DVDに!
ディズニーの伝統的な手描きアニメーションの感覚と最先端CG技術で生まれた“スーパーリアル3D”の映像美に注目!
音楽は『美女と野獣』『アラジン』をはじめ、存命者最多の8度のアカデミー受賞歴を持つアラン・メンケン。本作でも「輝く未来(I See the Light)」はアカデミー賞にノミネート!
製作総指揮は、ディズニー/ピクサーのヒット作の数々を手掛けたジョン・ラセターと、アリエル、野獣、アラジンなどを生み出した伝説的アニメーターのグレン・キーン!!
あの『美女と野獣』『アラジン』を超えた全世界興行収入!!

初めての世界、初めての喜び、初めての恋・・・
ディズニーの新しいヒロイン、ラプンツェルの「初めて」の旅が始まる──。


公開当初、あのグリム童話がディズニーにアメリカナイズされると知って、まったく見たいと思わなかった。
ヨーロッパの森の暗くて得体の知れないものが潜んでいるあの感じ、しかも主人公が決して無瑕疵の存在ではないところがいいのに、と思ってた。
映画や物語に関しては信頼のおける友だちが「いいよ」と言ってても、結局見なかった。

でも、気楽な気持ちで見始めて、かなり驚いた。
ラプンツェルと彼女を閉じ込める魔女に、現代の、娘を精神的に支配する母親をうまく投影して、自分を縛り付ける親から独立する現代的な物語に組み立てなおしていた。
これは上手い翻案だわ、と思ってスタッフを見たら、製作総指揮にピクサーのジョン・ラセターが加わってたのねー。そりゃおもしろいわけだわ。

ヒーローも、決してただの正義感溢れる王子様じゃない。嘘もつき、騙し、見栄を張る、充分感情移入できる存在。
ディズニーのお姫様ものには姫に寄り添う狂言回しの動物が出てくるけれど、これには、姫についているカメレオンのほかに、非常にキャラの立っている馬がいる。

まあ、ラプンツェルが「自分が本当はお姫様だ」と自覚するところはかなり強引だったけど、森の描写や空を埋め尽くすランタンはうつくしいシーンでした。

実は非常に気に入って、レンタルDVDを返却する前にもう一度見ました。
あーこれも公開当時は3Dだったのか。劇場で観ればよかった!
先日から「ランナウェイズ」が見たくて、旧作になるのを待ってTSUTAYAに通っているのですが、なかなか準新作から降りてこないので、代わりに別の映画を借りてみたりして。
今日は、たまたま目に付いて秋林さんが絶賛していたこれを借りてみた。

 一世を風靡した80年代は遠く去り、いまや、往年の“ギャル”たち相手にしょぼくれたイベントを賑わせるしかない元ポップスターのアレックス。
 20年以上たった今も、彼の肩書きは、“解散した人気バンドPoPの元ボーカル、アレックス”のまま、変化も進歩もいっさいなし。そんな時代に取り残された彼に、ついに返り咲きのチャンスが訪れた! 当代きってのスーパースターで、若者に絶大な人気を誇るカリスマ歌姫コーラから、新曲を提供してほしいという依頼が舞い込んだのだ。とはいえ、彼の作曲の才能は長いあいだ放ったらかしにされたまま。しかも、作詞は大の苦手。そんなとき彼のアパートにたまたま鉢植えの水やりに来ていたアルバイトのソフィーが口ずさんだフレーズが、アレックスのハートを直撃。彼女こそ、復活の救世主となるパートナー!? ラブソングなど書く気はないというソフィーの拒絶をよそに、80年代以降、止まったままだったアレックスのメロディーが再び動き出した!


80年代ポップスのパロディがめちゃくちゃおかしい!
熱心に聴いてはいなかったけれど、どこかで聞いたことがあるようなメロディが次から次へと…。
しかも(秋林さんもほめてるけど)ヒュー・グラントが若作りして腰振りダンスをしている姿が涙を誘うほど笑います。
あの歌は全部書き下ろしなんですよね? すごいなぁ。

脇役の人たちが、個性的でちょっと困ったちゃんだけど基本的に悪い人じゃない、ってのはとても上手いなぁと思います。
元アレックスのファンでアレックスの前では昔の痛いファンに戻っちゃうヒロインの姉もいいけど、私はコーラが好き。セクシーなダンスと素朴な顔が。でもこの子にあの(アレックスが作曲したことになっている)曲は…似合わないよなー。客でこの子のライブに来ていていきなりあの曲を聴かされたらブーイングかもしれない(笑)。

やっぱりいい脇役って大事だよな。

公式サイト→http://www.ghibli-museum.jp/yorutoba/

映画『キリクと魔女』、映画『アズールとアスマール』の鬼才ミッシェル・オスロ監督が、光と影と圧倒的な色彩で紡ぐ、6つの愛の物語。

夜な夜な好奇心旺盛な少年と少女が、古い映画館で映写技師と共にお話を紡ぎ、6つの世界の主人公となります。
その6つの短編作品を通して描かれるのは、愛のお話。呪われた人を愛した時、生贄として殺される少女を愛した時、愛の証に愛する者の命を奪わねばならない時、愛はその深さを試されるのです。


『キリクと魔女』(感想:http://yogiribook.diarynote.jp/?day=20030826)も『アズールとアスマール』(感想:http://yogiribook.diarynote.jp/200708120038090000/)もすばらしかったので、満を持して3Dを観に行きました。

世界各地の民話を元にした短編6つのオムニバスで、恋人同士が正しい行いを貫いて愛を得る話。人物はみな影絵になっていて単調な一方、背景がキラキラ輝くうつくしい映像でうっとりです。
舞台はそれぞれヨーロッパ(近世)、カリブ、アフリカ、インカ、チベット、ヨーロッパ(中世)で、ヨーロッパのしっとりとした森の重なる青や、カリブの鮮やかな植物の色、チベットは曼荼羅の極彩色と、ヒマラヤの朝焼けなどなど。それぞれの地域らしさの滲む色使いでした。
3D効果は、飛び出す迫力!という衒いではなくて、影絵らしく、人物のシルエットの層と、近景・中景・遠景という各層が重なり合っている感じが、本当の影絵舞台のようで、2Dよりも味わい深くなっているのではないかしら? あくまでアナログっぽい効果、と言ったらいいのか。
あの色彩の美しさと、あの感じはやっぱり映画館で見て欲しいです。

あえて難を言えば、それぞれのお話がとても短いので、もっと見せてほしいシーンが多かったこと。あと、やっぱり世界が小さく感じてしまったことでしょうか。
(当初はテレビ用のシリーズ企画だったらしい。)
あ、あと、せっかく世界各地の民族衣装を着ているはずなのに、影絵なので衣装のきらびやかさはないのがなー。近世のキラキラドレスとかチベットの鮮やかな刺繍、インカのきんきら衣装もカラーで見たかった(笑)。

お話としてはチベット(のお姫様の性格)がなんなんですが(ま、民話なので…)、一番好きな映像もチベットなんですよね~やっぱりアジア人なので。

ともあれ、非常に満足でした☆

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